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『最弱モンスターに転生した俺、トーナメントで強敵を喰い続けたらいつの間にか王になっていた』  作者: パーカー


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14/23

王を選ぶ戦場

読んでいただきありがとうございます。

第14話では、

モンスター王トーナメント本戦のルールが明かされます。

予選とは違い、

ここからは勝者のみが生き残る

極端に過酷な戦いになります。

ヴォルグにとっても、

このルールは決して有利ではありません。

それでも進むしかない――

そんな空気を感じてもらえたら嬉しいです。

それでは、第14話をお楽しみください。

本戦開始の合図は、唐突だった。

闘技場の中心。

上空に浮かぶ魔法陣が、これまでとは比べものにならない規模で展開される。

観客席が、静まり返った。

ざわめきが消え、

代わりに広がるのは――理解だ。

(……空気が、違う)

俺――ヴォルグは、はっきり感じていた。

予選は、選別。

ここからは――処刑場だ。

《宣言する》

重く、低い声が響く。

《これより、本戦を開始する》

《本戦参加個体――三十二》

三十二。

予選を勝ち抜いた、

“生き残り”だけの数。

《本戦は、単純な勝ち抜き戦ではない》

その言葉に、観客の一部がざわつく。

《各戦闘は、専用戦場で行われる》

《地形・環境・魔力条件は、すべてランダム》

闘技場の床が、歪んだ。

《戦場は、実在する“危険領域”を転用する》

「……マジかよ」

誰かが、呟いた。

《ルールは一つ》

魔法陣が、赤く染まる。

《勝者のみが、帰還を許される》

一瞬の沈黙。

次の瞬間、

歓声とも悲鳴ともつかない声が爆発した。

(……退場じゃない)

(帰還、だ)

つまり――

負けた個体は、戻ってこない。

捕食も、逃走も、降参もない。

完全決着。

《さらに》

《本戦では、回復支援・インターバルは存在しない》

(……連戦か)

体の奥で、嫌な感覚がうずく。

核が、わずかに脈打った。

(……まだ、安定してない)

《生き残った個体は、そのまま次戦へ進む》

《休息は、勝者の特権特権である》

――勝ち続けろ。

それ以外は、認めない。

《以上が、本戦ルールだ》

簡潔で、残酷で、逃げ場がない。

「……さすが、王を決める戦いだ」

俺は、低く呟いた。

そのとき。

空中に、無数の光点が浮かび上がる。

《初戦の対戦カードを表示する》

心臓がないはずなのに、

鼓動が早まる。

光点が、収束する。

第一回戦・戦場指定

《腐蝕の湿原》

対戦個体:ヴォルグ vs ――

名前が、表示された瞬間。

俺は、思わず目を細めた。

《個体名:カーヴァス》

《種族:同化侵蝕体》

(……侵蝕系か)

最悪の相性、とは言わない。

だが――

長引けば、確実に削られるタイプ。

観客席が、ざわつく。

《あれはヤバいぞ》

《捕食体と侵蝕体……どっちが先に壊れる?》

壊れる。

その言葉が、やけに重く響いた。

体の奥で、

核が、微かに軋む。

(……来るな)

だが、抑え込む。

ここで揺らぐほど、

甘くはない。

視線を上げると、

対面の転送陣の向こうに、

“何か”が蠢いていた。

輪郭が、定まらない。

粘体にも、霧にも見える。

――触れたら、終わる。

直感が、そう告げている。

「……いい相手だ」

俺は、静かに構えた。

本戦一回戦。

逃げ場なし。

回復なし。

限界のまま、戦え。

(王になるってのは……)

(本当に、命を賭けることなんだな)

転送陣が、光を放つ。

腐蝕の臭いが、鼻を刺す。

最弱から始まった捕食者は、

今――壊れる覚悟で、次の戦場へ進む。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

本戦ルールは

・専用戦場

・完全決着

・連戦前提

という、かなり無慈悲なものです。

さらに今回は、

ヴォルグの初戦相手として

**侵蝕系モンスター《カーヴァス》**をチラ見せしました。

捕食型と侵蝕型。

長期戦になれば、

ヴォルグの“代償”が表に出る可能性が高い相手です。

次回はいよいよ

本戦一回戦・地獄の湿原編が始まります。

感想・評価・ブックマークなどいただけると、

とても励みになります。

それでは、次話でまたお会いしましょう。

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