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西園寺家の余白詩二十九 『屋敷が自我を持つとき 六』
千草には「千草」という音がある
旦那様には「旦那様」という音がある
「祥吾」と呼ばれる音もあるらしい
二人はたくさんのものに
音をつけている
柱
畳
障子
廊下
では、自分は?
屋敷は待った
けれど、自分を呼ぶ音はなかった
その日初めて
屋敷は
自分が何なのかを知りたいと思った
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※毎日深夜に、おやすみ前の1編として更新します。
※本編『とある大正新婚夫婦の異世界転移サバイバル!日記』の短詩集ですが、
こちら単体でもお楽しみいただけます。
※本編↓
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