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西園寺家の余白詩十九 『待つ』

千草が花を観察している


長い、とても長い


俺には、黄色い花にしか見えない


けれど、千草には、葉の形、花弁の数、茎の色、匂い

全部が面白いらしい


以前なら

「そろそろ行くぞ」

と言ったかもしれない


今は待つ

千草が夢中になっている顔を、少し離れたところから見る


やがて

「旦那様!」


「見てくださいませ!」

俺にはやはり、黄色い花にしか見えない


けれど

「素敵だな」

と言う


嘘ではない

花が素敵なのではない

花を見ている千草が

素敵なのだ


─────────────

※深夜に、おやすみ前の1編として更新します。

※本編『とある大正新婚夫婦の異世界転移サバイバル!日記』の短詩集ですが、

 こちら単体でもお楽しみいただけます。

※本編↓

http://ncode.syosetu.com/n4260md/

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