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作者:守尾八十八
 妻子を抱えささやかながら幸せに暮らす大学教員、黒沢裕太(くろさわゆうた)の元に、同窓会の案内状が届く。
 
 高校時代の黒沢は、学校で受けた定期健康診断をきっかけに、自らの身体が思わぬ問題を抱えていることを知らされる。そしてそれは、クラスメイトの藍田弥生(あいだやよい)も同じだった。

 日常生活に支障はない。ただ、成長・加齢に伴い体内で病魔が暴れ出す可能性がある。弥生は、そのことを極度に恐れる。

 さらに、抱える問題は黒沢より弥生の方が深刻なのだと二人は知る。弥生の苦しみに、黒沢は心を痛める。

 運命共同体の二人はいたわり合うが、黒沢の痛恨のミスで、弥生を絶望の淵に立たせてしまう。黒沢はそれを未然防止することができたはずだ。問題がより深刻であることを知っていながら、弥生を追い詰め傷つけた。

 可憐な弥生への想いが募る自分に、黒沢はようやく気付く。でも、傷つけてしまった弥生との関係修復は望めない。二人は仲たがいしたままのような状態が続く。黒沢は、愛する弥生の健康のことだけを、弥生の将来のことだけを祈念し、傍観者として過ごすと決める。

 しかし、弥生も黒沢との関係修復に悩んでいたと、黒沢は推し量る。仲たがいは、二人の優しさ、弱さ、生真面目さに基づくすれ違いだったのだ。

 三年生に進級する春、黒沢は天からの啓示を受ける。自らが帯びる崇高な使命を悟る。託された運命に突き動かされる。

 クラスメイト女子全員と担任教師を敵に回し、弥生はそれに応える。天の啓示はおそらく、弥生にも降り注いでいた。

 そんなほろ苦い思い出の残る高校の同窓会に出席しないと、黒沢は妻に告げる。

【筆者は8月9~30日の間、威力業務妨害の容疑で警察に逮捕され身柄を勾留されていました。その間の投稿(連載更新)は、事前の「予約」機能によるものです。】
弐の3 怒りの矛先
2023/08/27 00:00
弐の4 そろって居残り
2023/08/28 00:00
弐の5 厳格な管理教育
2023/08/29 00:00
弐の9 悪筆で読めない
2023/09/02 00:00
弐の11 置いてけぼりの錯覚
2023/09/04 00:00
弐の20 悪魔の尻尾
2023/09/13 00:00
弐の25 罰として恨まれる
2023/09/18 00:00
弐の26 ぼたもちを作る相談
2023/09/19 00:00
弐の31 痛恨の失言
2023/09/24 00:00
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