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姦姦蛇螺

姦姦蛇螺、とそれは名乗った。

曰く、神話や伝説に近しい存在。曰く、日本全国で祀られる蛇神伝説の一種。曰く、大蛇を鎮めるために行われた人身御供の末路。曰く、生贄にされた巫女の復習譚。

曰く付きの、曰くのお話。


とある村で、大蛇が出て困っていた。それは人に危害を加える大蛇であり、年々村人が食われて死んでいきました。

故に村人は、霊能力者を頼った。古来、日本において蛇とはすなわち神の化身か人にあだ名すバケモノである。故に自力で何とかするのではなく、そういった特殊な人間に頼るのが最も容易い方法だ。

そうして、一人の巫女が派遣された。それはかなりの能力を持っていたそうで、大蛇に対してもある程度の有利を持って戦っていたらしい。

しかし、それは全て勝負事。絶対の勝利などなく、絶対の敗北は存在しない。ほんの些細なことで注意がそれてしまい、巫女は下半身を大蛇に呑まれた。


さてさて、これを見て焦りだしたのは村人である。巫女はまだ戦意を失っておらず、命をかけてでも大蛇を倒そうとしていた。だがそんなことは村人には関係ない。蛇にガッツリ下半身を飲み込まれたのだ、この後の展開など想像するに難くない。


故に、村人はこの場で取れそうな最も容易い方法へ手を伸ばした。これもまた古来よりの決まり事。化けのもを鎮める方法は人身御供と相場が決まっている。


へ~びさんいかが、おすごしですか?巫女さん食べて、仲良くし~ましょ。

やあやあ村人、それはいい。それではちょいと、手伝って。

へいへいそれでは手伝います。その腕ちょいっとちょっきんな。


という流れで巫女の両腕を切り落とし、引っかかるもののなくなった大蛇はその巫女を飲み込んだ。取引は正しく行われ、神の化身ともよばれる大蛇は人との約束をたがえることなく、その場を立ち去った。これで終わればめでたしめでたし6割、あさましき人の業が4割だ。しかし、この手の話はそう簡単には終わらない。人々の後悔だけで終わる、その後臭いものにふたをして暮らす人々があった、では読み手側が満足しないのだから当然といえば当然だが。


さてさて、それでは皆様そう言うわけでこのお話の結末でございます。まだ結末には早いと思った方には、こう答えましょう。その後の体験談など、この場においては価値がない。語るべきはそのものの形であり、在り方ですもの。

ではではそれでは、飽きられてしまう前に簡潔に終わりを語りましょう。始まりにも語りましたように、この物語は復讐譚。であればこの後、中心となって語られるべきは村人ではなく、大蛇でもなく、巫女であるべきです。


巫女は復讐心を抱きました。それはもう深く、黒く、そしてどうしようもないものを。ですから当然の方向性として、復讐を決意します。

そんな執念が勝った結果なのか、はたまた大蛇を殺すことが出来たから有効活用したのか。下半身から飲まれた巫女は、当然のように下半身から消化されてしまったのでしょうね。その代用品にするかのようにして、下半身に大蛇のものを獲得しました。

さあさあ生前からとても強い能力を獲得していた巫女さんが大蛇の下半身まで獲得したのですから、それはもう強いこと強いこと!執念まで相まって、18人もの人を殺害してしまいます!

その内わけは村人12人、実は巫女を生贄にしてどうにかしようとたくらんでいたらしい家族が6人だったとかなんとか。


その後、最終的には蛇の下半身と六本の腕を獲得した元巫女さんですが、生き残った4人の村人が探し当てた協力者によって封印を施され、今では様々な場所を転々とさせられているのだとか。まあ封印区間があって、その中であれば自由に動き回れるらしいんですけどね。


「と言うわけで私がそんな感じのちょっとそれなりにすごい都市伝説的存在であることは理解してもらえたと思うのですがどうでしょうか!?」

「うーむ……人間的部分があるのは問題だが、ここまで肉厚な蛇を逃すのももったいない……」

「食材認定が一切変わっていないだと!?うわーん、私それなりに貴重な存在なのにー!!」

「なるほど貴重なのか。それならなおさら、保護だの研究だのと面倒なことを言われる前にさばいて喰ってしまうべきか」

「より一層我が身の危険度がアーップ!!」


はてさて、どうしてもというから話を聞いてやった上に頭の中で復唱していたのに、何が不満なのか。

あれか?聞きながらも肉質やらなんやらを確認して手持ちの調理器具でどう調理するのかを考えてたのがバレたのか?言われてみれば確かに、まだ語りたいことがありそうな雰囲気ではあったし、途中からまきで話している雰囲気は存在していたが。




 ▽




ことの始まりは、ごく単純なことだった。

朝起きたとき、ふと蛇が食べたくなった。誰しもきっと経験があることだろう、そんな当たり前の体験。都合のいいことにその日は仕事も休みだったため、最低限の装備だけを取り出して山へ向かった。どうせ食うのならば取り立てを、である。勿論食事処で出される蛇もそれはまた一興なのだが、今回はそんな気分ではなかった。幸いにも蛇の調理経験はあるから、自分で全て完結できる。

そう言った経緯で山へと入り、たった一日では望みづらいが簡易的な罠もしかけてから山中を回った。


ありがたいことに、蛇は何匹か見つかった。帰ってからこれらの皮をむいて内臓を取り出して骨切りをして、と考えるとそれなりに面倒な気分にならないではなかったが、それ以上に食べたいという欲求が上回った。よってよっぽど小さい個体を除けば全て籠に入れ、持ち帰ることにした。

途中で変な箱を蹴り飛ばした気がしたが、気にしない。周囲を見回しても精密機器っぽいものは無く、本当にただの箱であったのは間違いないから誰かがポイ捨てしていったのだろう。全くもってけしからん、と思いながらゴミ袋に回収する。


「さて、こんなものか」


新たに捕まえた一匹を入れるためふたを開けると、そこには超うねうねとした光景が待っていた。複数匹の蛇をまとめてぶち込んだためにこうなったのだから自業自得なのだが、まあ気持ち悪い。手中の蛇を新たに放り込み、再び蓋をする。

空を見る。まだ暗くなってくる時間帯ではないものの、それなりに山にこもったくらいの時間帯。この数をさばいて調理するとなるとそれなりに時間がかかりそうなので、そろそろ帰ることにしよう。


「っと、そう言えば」


と、すっかり忘れていた罠の存在を思い出した。取れたらもうけものくらいの感覚で仕掛けたので全く期待していないのだが、回収せずに帰るわけにもいかない。これで蛇が全然取れていなかったら最後の望みをかけるものの十二分に取れている。よって、特に期待もせず罠を仕掛けた場所に向かうと……


「くっ、まさかこんなにも美味しそうな匂いを漂わせる罠があろうとは。人間ずる賢い!浅ましい!ファ○キュー!」


なんかかかってた。日本語を話しているので人間がかかってしまったのかと一瞬焦ったが、地面に置いてある鶏肉(生)に飛びかかる人間がいるとは思いたくなかったし、近づいてみればどう見ても人間ではない。


「ええい、私の封印塚をぶっ壊しただけでは飽き足らず、こんな罠まで仕掛けるだなんて!これはもうあれですね。踊り食いタイムですね!」


まず上半身。その基本ベースは若い女性のモノだろう。真っ裸なのは正直リアクションに困るが、まあきれいな肌と体つきをしていると思う。だからといって腕が六本生えている体に欲情する趣味はない。


「はるか昔、18の人間を喰らった血の宴リスタートですね!とはいえ私、逆さづりにされてしまっているので血の宴を始められないんですけど!まずはどうにかして脱出しなければなるまい!」


次に下半身。その基本ベースは大蛇のものだろう。しかし、ただの大蛇ではない。人間の上半身と接合できるレベルの太さがあり、それに見合った長さがある。要は尋常ではないサイズの蛇ということだ。普通に出会っていたら手に負えない、死を覚悟するレベルのものだろう。


さて。そんな見た目情報をもとに推測すると、だ。人間の上半身に蛇の下半身。そんな妖怪だか魔物だかを何かで聞いたことがあったような……


「あ、そうだ。ラミアだ」

「こらそこ!私をそんな西洋の魔物と一緒にしない!これでも神様みたいなものなんですからね!!」

「いや、ラミアーって元をたどれば立派な女神じゃなかったか?」

「ならば許しましょう!」


いや緩いな、おい。大したこだわりないんじゃねえか。


「そしてそんなことより人間さん。出来ることならこの罠から抜け出すのを手伝ってくれませんか?今すぐにでも罠から脱出して仕掛けたやつをぶち殺してきたいんですけど」

「やー、そう言われるとさすがに罠から抜け出すのを手伝うわけにはいかないかなぁ」

「おや、そうなのですか?」

「うん、だってこの罠仕掛けたの俺だし」


と、そう言いながら近づく。とあるつてをたどって作ったこの罠は、餌である鶏肉に喰いついた蛇を雁字搦(がんじがら)めにした後に宙づりにするという仕様になっている。つまり、今この蛇(?)はろくに腕も使えず、首を回す程度が限界ということだ。近づいたところで怖くはない。

そう言うわけで、何かわめいているのを無視しながらその下半身、蛇の部分に触れる。


「オイコラ人間、ちょっと何をしているんですか?縛られた女性の姿に欲情する性癖でも?」

「もし仮にそんなものがあったとして、こんな蛇の体に欲情するかってんだ」


まずは軽く触る程度。その後少し力を入れて押してみたり、いっそ叩いてみたりする。さすが蛇、筋肉の塊だ。このサイズになった以上当たり前のことではあるのだけど、普通の蛇よりも筋肉の質がいい。より大きな体を支えるのに必要なのはより強い筋肉である。

これは、うん。


「調理し甲斐があるな」

「まさかまさかの我が身のピーンチ!」


さて、そうと決まれば行動するほかない。鞄を降ろし、念のために持ってきておいた刃物類を取り出す。こんなサイズの蛇を持ち帰ったら目立つのは確定なのでそれはあきらめるとして、人間の上半身には問題がある。目立つどころの騒ぎではなく警察沙汰になるし、人間の形をしている部分を食べようとは思わない。


「待って待ってちょっと待ってください!怖がられたり逃げられたり逆に討伐しようと立ち向かってきたりした人はいましたけど、そんな形で立ち向かってきた人いませんでしたよ!?」

「いやだって、そうだとしてもここまで見事な蛇の肉だぞ?今日は蛇を食べるためにハンティングに来たんだ、ここで帰ったら本末転倒だろ」

「今まさに対話している相手を食べる気ですかこの人!?」

「知ってるか?人間ってのは、結構知能があると言われている相手であっても絞めてさばいて食っちまうもんだ」

「ええい、浅ましく傲慢な人間の姿か!」


さて、どいつなら一気に切り落とせるだろうか。いっそ日本刀でも欲しくなるサイズなんだけど、さすがにそんなものは持ち歩けないし持っていない。面倒ではあるが包丁で少しずつ切っていくか。


「ちょちょちょーっと、人間部分と蛇部分の境目に境界線引いてません?私の気のせいですか?」

「万が一にも人間部分を喰おうとは思わないからな。切るときに間違えないよう、ガイドラインを引いておく」

「それをされると私、死んでしまうのですけども!?」


と、その言葉で思い出した。そうだ、これは人間の上半身と蛇の下半身でワンセットの動物である可能性が高い。そうなれば、下半身を切り落とせば上半身は死ぬだろう。

人間の見た目をしたものを食べようと思えないのと同様に、人間の見た目をしたものを殺そうとも思えない。一度出刃包丁をしまい、蛇の体に触れながら思考する。


「これはどっちに分類するべきものだ……?蛇なのか、人間なのか、スネークマンなのか……人間の見た目をしたものを食べることになるのは少し精神的にクるものがあるが、しかし今後人生を十回繰り返したとしても出会えるかどうか……」

「あれー、なんでだろ助かった気がしないぞー……このままこの人の中でゴーサインがでたらスパッとされてパクッと食べられちゃいそうな……」


と、ブツブツ悩んでいたら。こっちが聞く耳を持っていないと察したためか、一方的に自己紹介してきた。


「あのー、私姦姦蛇螺って言うんですけど……自己紹介、聞いてくれませんか?」


聞いた結果何かが変わる保証はできないが、聞くだけ聞いてやることにした。考えごとをする時間も欲しかったし。




 ▽




「とまあそんな感じで!それなりにすごい都市伝説なわけなんだけど!それを理由に見逃してくれちゃったりしちゃったりしないでしょうかね!?」

「嫌だよ得がない」

「バッサリ一刀両断!」


はっきりと言い渡しながら、まだ考える。とりあえず、現状を整理するとこんな感じだ。


今後二度と食べられない蛇である可能性が高いため、儲けものと食べてみるだけの価値は十二分にある。

しかし人間と判断できてしまいかねない可能性がある程度存在するくらいには知性があるので、殺しづらい。

なんかリアル都市伝説らしい。


以上の三点である。なんだかかなり面倒なことになった気がする。


「そういうわけですから、ね?今開放してくれたら今回貴方がやったこと全部許してあげますから、これほどいてくれませんか?」

「問題は、あまり開放してやるメリットがないことだな」

「何故ですか!?私はまた悠々自適な生活に戻れる、貴方は私を殺さなくて済む!win-winな結果じゃないですか!」

「いっそ放置して帰り、忘れてしまうという手もあるかな、と。ほら、現実味皆無だから夢扱いできそう」

「チックショウ!今ばっかりは自分の非実在性が恨めしい!」


さて、本当にどうしたものだろうか、これ。正直に言えばもう食う気はほとんどなくなっているのだけど、このまま見逃すのももったいないと思っている自分がいる。こんな意味不明な存在今後出会える気がしない。一期一会という言葉があるように、この出会いには大切にするだけの価値があるのではなかろうか、と。

より具体的に言えば、利用価値があるのではないか、と考えているわけだ。勿論、頭の片隅にはまだ食材とする選択肢が残っている。


「よし、姦姦蛇螺……面倒だからダラ」

「すいません、それどっちの方言ですか?愛知?石川?」

「そんなことはどうでもいいが、お前はこの山に住み着いてると考えていいのか?」

「ええまあ、間違ってないですけど……ここしばらくはこの山に住み着いてますし」


よし、ならちょうどいい。


「何か珍しいものがある場所を知らないか?食い物限定で」

「食べ物限定で山、つまりは山菜がメイン……はっ、まさか私を美味しくいただくための付け合わせにするつもりか!そうはいかないぞ、たとえこの身が食われるとしても、見え見えの罠に引っかかる趣味は無い!」

「あからさまな罠に引っかかった蛇の言い分は置いといて、だ。今日獲ったこっちの蛇を食うにあたって付け合わせが欲しい。もちろん、教えてくれたら見逃すつもりだ」

「あ、ざっくりとしたものでいいから山の地図を出してください。キノコからゼンマイ、フキノトウまでなんでもござれです」


むっちゃ簡単に折れた。ちょろいな、この蛇。


「なんだかとっても失礼なことを考えられてる気がするんですけどー」

「なんだ、そんなに皮むきをしてほしかったならそう言ってくれればよかったのに」

「なんでもありません珍味のありかも案内するのでどうかお許しください」




 ▽




「あらあら、お久しぶりですね人間さん」

「あー、そう言えば結構久しぶりになるのか」


今朝、起きた時にふと熊を食いたくなるという極々普通の思い付きがあったためいつもの山に向かったのだが、そこでウサギを頭から丸かじりしているダラに出会った。初めて出会ってからも時々食材目当てに来ていたのだが、確かに前回来てから結構開いている気がする。


「それで、今日は何を取りに来たんですか?確か前回はキツネだったと思いますけど」

「ああ、ちょっと熊が食いたくなった」

「とうとう猛獣を目当てにやってきやがりましたよこの人」


腕を組みながら肩をすくめ頭を抱えるという、6本の腕をフルに利用したリアクションを見せたダラはペットボトルの水でウサギの血を洗い流し、俺に背を向ける。


「どうせいつも通り、私に出会った以上は利用する気満々なんでしょう?幸いにも有能な姦姦蛇螺さんはクマがいつもどのあたりにいるのか、おおよそ見当がつきます」

「それは助かる。罠を仕掛けて何日か待つ気でいたからな」

「猟銃すら持たずに来たと思ったら、そんな計画だったのですか……」


狩猟だのをするために必要な諸々の資格は持っているのだが、猟銃は今回置いて来た。ぶっちゃけ、あの音があまり好きではない。無謀だという自覚はあったので罠で数日待ってかかったら儲けもの、くらいのつもりだったのだが。


「私もご相伴にあずかれるのであれば、捕まえて殺して血を抜くところまではやってもいいですよ?」

「鍋用に山菜を確保するところまでやってくれると助かるんだけどな」

「前に群生地教えてあげたんですから、それくらい獲ってきてください」


あれ以来山を訪れて遭遇するたびに「キサマ、諦めきれず私を食いに来たんじゃないだろうな!?一度は捕えられた身とはいえ、屈しはしないぞ!」などとのたまわっていたのに、すっかり慣れてしまった様子である。しかしコイツの血抜き、解体の腕は確かだし、熊一匹を一人で食べきれるとは思えない。悪くない条件だ。


「オーケー、交渉成立だ。俺は調理器具を取ってきて、その後山菜を詰んでくる。その間に熊を仕留めておいてくれ」

「了解しました。ではでは後ほど、いつものところで―」


各種処理用の刃物を受け取ると、そのままシュルシュル山奥へ進んでいく。その背を見送り、俺も車へ戻る。車からいつもの場所への道中にも山菜があったのを思い出し、それも回収しながら向かうと既に血抜きの済んだ熊がいた。仕事が早い。


「またでかいのを捕まえてきたもんだな」

「偶然一番最初に見つけたのがこれだったからね。あとはこの長い胴体で気絶させて川で心臓をグサッと」

「なるほど、まあ食いごたえがあるのはいいことだ」


カセットコンロを出し、各種調理器具を揃えていきながら方針を固める。量が量だけにそれなりに重労働になる気はするが、鍋でも作って二人でつつくか。


「鍋にしようと思うんだが、どうだ?」

「ありあり、大あり。この山の中で二人鍋を囲むっていうのも楽しそうだし」


賛成も得られたので方針を確定させて、追加でほしい山菜を頭の中でリストアップする。同時にダラから聞いたマップと比較して問題なくそろえることが出来ることを確認し、立ち上がる。


「それじゃ、もうちょい山菜獲ってくるからその間に熊を解体しといてくれ」

「はいはーい、いってらっしゃーい」


軽い調子で見送られながら、ふとダラと出会った時のことを思い出す。その時は割と本気で食おうと考えていたのに、山菜のありかを案内してもらい、その後もちょいちょい会っては一緒に何かをしているのが現状だ。人の縁とは本当に、よくわからないものだ。


「ま、そんなもんか」


だからこそ、思い付きの行動はこうも面白いのだ。こんなにも非現実的なものと出会い、かかわることが出来た。これはこれでありだろう。


「そう言えばアイツ、封印されてるとかなんとか言ってなかったか?」


この封印について、俺が初日に蹴っ飛ばしてぶち壊したことを知るのはもうちょっと先の話になるのだが、まあ大したことではないので割愛とする。


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