表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/1165

第64話 大喧嘩祭11

挿絵(By みてみん)


「脅しではありませんよ?」

「やってみろって言っているんだ、やれよ。やってからぶっ飛ばしてやる。やらないなら今すぐぶっ飛ばしてやる」


 俺は跳ねずに這ってカルボに近づく。何故かって? 跳ねるより威圧感のある移動方法だからだ。その甲斐あってかカルボを試合場の端に追い詰めことに成功した。


「チッ、話のわからねぇ馬鹿だ、勇者ってのは皆そうなのか」

「馬鹿じゃないバーガーだ」

「これはブラフじゃない、やると言ったらやるぜ。見てろよ仲間が弾け飛ぶ瞬間を、遠隔爆弾リモートボム


 カルボの呪文と同時に、スーの持つ犬型の風船が爆発した。スーの上半身が吹き飛んで鮮血が飛び散る。


 煙で死体が見えないが、アイナが慌てて駆け寄っている。後で謝らないとな。


「くくく、愚かだな勇者、愚者にでも名前を変えればいい」

「それはどうかな」

「なにぃ?」

「うぅ、びっくりしたのー!」

「!?」


 スーは瞬く間に再生して元に戻っている。煙に隠れて上手く再生してくれた、これなら不滅龍だとバレることはないだろう。


「どうやった? 抵抗レジストはできていないはずだ!」

「教えられないな」

「舐めやがって」


 カルボは奇術師マジシャンのように、どこからともなく新しい杖を取り出すと柄の部分を引き抜く、仕込み刀だ。その刀で本体である俺を狙う。そうだな、俺を刺せば意識が飛びカルボの勝ちになるだろう。


 俺に刀の切っ先が届き少し削れる。内部の魔法陣に伝わる前にハンバーガーの魔人が刃の部分を掴んで止めてくれた。カルボはビクともしなくなった刀から手を離す。体の土埃を払って紳士然とした態度に戻る。


「今回は私の負けのようです」

「そうだな、今回ばかりは相手が悪かっただけの話しだ。さ、歯を食いしばれ」

「残念ですが、小銭稼ぎは諦めます。まさか勇者と当たるとは私もつくづくツイてない。ここらで退散させていただきます」

「む、逃げる気か! 待て!」


 カルボは手から玉を出現させる。その玉を床に叩きつけると煙が立ち込める、煙玉だ。煙は瞬く間に広まる。俺は自身の身をハンバーガーの魔人で守らせることしかできなかった。


 煙が晴れるころには、カルボの姿は影も形も残ってはいなかった。


 俺はマテリア実体化ライズソウルを解除する。ハンバーガーの魔人は煙のように消える。


「ゲホゲホ! えー! カルボ選手の敵前逃亡により! 勝者バーガー選手ぅううう!」


 歓声が湧き上がるが、俺は釈然としない気持ちを切り替えて表彰台に登る。何はともあれ俺たちの勝利だ。


「優勝者のバーガー・グリルガード選手には! 優勝賞品の金貨1枚と副賞の斧牛アックスブルを贈呈します! スタッフゥー! 連れてきてくださいぃいいい!」


 きたきたぉー! 俺の牛ちゃん! これで俺の溜飲も下がるってもんだ! 今夜は皆で牛ちゃん祭りだな。1頭丸々だから酒場を貸し切って盛大に騒ごう。ぐへへ、早く挟みたいぜ。


「来ました! どうぞお連れ帰り下さい斧牛アックスブルです!」

「よ! 待ってまし······た」

「ブモ?」


 現れたのは子牛だった。それもめちゃめちゃ可愛い子牛。



この牛モゥ、ヒロイン(雄)です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ