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トラベース ザ ワールド  作者: 桃瀬 龍汰
序章
1/3

始まりとは急に訪れる

 上を見上げればどこまでも続く青空。周りを見渡せば目に入る広大な平原。そこで俺は、いや俺たち五人は────


 モンスターと対峙していた────。


        * * *


 俺の名は天宮拓叶(あまみやたくと)

 東華学園に通う高校一年生だ。

 俺は普通の日本人にはない銀髪だった。父が外国人で母が日本人だ。

 父はいまから五年前に帰省中、不慮の事故に巻き込まれ亡くなってしまった。

 それにより母は仕事のため三年前からずっと外国に単身赴任中だ。

 今まで妹と二人暮らしをしていた。なぜ過去形なのかはまた後ほど分かるだろう。

 さて、簡単な自己紹介は終わりにして、なぜ俺がこんな状況になってしまったのか───。それは約半年ほど前に遡る────。


        * * * 


 クリスマスのベルが外から聞こえる十二月末、今日は終業式。中学三年生の俺は隣のクラスの親友の望月健(もちづきけん)と廊下で話していた。

「あ〜受験勉強めんどくせ〜冬休みくらいパ〜っとしようぜパ〜っと!」

「違うだろ。冬休みだからこそ今までより頑張らな」思わずつっこむ。

「あ〜もー神よ私めの願いかなえたまえ〜。受験よ消えろ〜」

「アホか」望月はこういうやつだ。

 突拍子なことを急に言うからこっちも反応に困る。すると

「はいはーい終業式いくよークラスごとに並んでー」

「おい先生読んどるぞ。終業式いくぞ」

「おうじゃまた後でな~。あ〜だり〜」

「そういうな。じゃあな」

 いつも通り過ごしながら終業式を迎える。

 たが、このあとの終業式がいつも通りでは無かったのだ。


 いつも通り終業式は行われた。

『校歌斉唱』と教頭。

「「「〜〜〜♪♪」」」

 歌う気にならねえ。

『校長挨拶』

『えー在校生の──(以下略)』

     (中略)

『これで第○○回終業式を終了します。この後表彰を行います。該当する生徒の方は舞台に上がってください』

 え、まだなにかあるの?

     (中略)

『これにて表彰を終了します。何か先生方からの連絡は有りませんか。あ、はい、それでは校長先生お願いします』

 こーちょー??なんでだ。そんなこといままであったか?

『これより名前をあげるものは全員帰ったあと私の所に来なさい』

 おいおい誰が何をやらかしたんだ?

 

『3年5組 望月健』


 うぉい望月のやつなにやらかした?

 望月の方を見ると向こうも混乱している。


『3年6組 天宮拓叶』


「は?なんで?」

 おもわず声が出てしまった。

『それでは三年生から退場してください』

「………」

 もう声も出ない。

「なにか知らんけど頑張れよ」

 友達の大嶋がそう言い帰っていった。


 数分後、俺と望月と校長だけが残った。

「それではお二人方いってらっしゃい」


「「は??」」俺と望月の声が重なった。


        * * *


 ─────────────。

 ───────。

 ───。

 ん?

 

 俺が目を覚ますとそこは見知らぬ場所だった。


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