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運が悪いという青年

この物語は、フィクションであり、現実の団体・人物と一切の関係はありません。

本文 

寒くなったこの季節。街を出歩くと店前やイベントでガラガラを見かけるここ機会が多くなってきた。お店に帰り、暖房をつけると。

 カラン、コロン。の後に扉がゆっくり開く音がする。

「やっていますか」

「ええ、やっていますよ」

 初期の印象は、普通の青年だった。外見は至って健康だし、問題はないように見えた。

「ここならなんでも相談できるって本当ですか?」

「まぁ、そうですねぇ。何かお悩みで?」

 青年が言う通り、色々な人の相談に乗ってきた。まぁ、一部特殊な人もいたが。しかし、目の前いる青年は、元気だし、見える範囲では、怪我の様子も見られない。何か異常があるならそういった情報から、推測の手掛かりが一切なかった。

「少し言いにくいんですがいいでしょうか?」

「ええ、大丈夫ですよ。ここの会話は原則秘密にしますから」

そう言いながら私は彼に飲み物を提供した。

「ありがとうございます。相談内容なんですが、不運をどうにかしたいんです。」

「不運ですか?」

「はい、最近嫌な事ばっかりで、だから不運をなくしたいんです。」

 彼は真剣に言う。運とは難しい話だ。目に見える物では無いし、不運の定義も様々である。そこで、一つ

「不運と言っていましたが、どんな不運ですか?」

「予定を立てたら、大雨だったり、で上手く行かなかったり、ゲームで、欲しいのが引けなかったり、不運ばっかりで、、、」

 私は、一つ考えた、言葉で言っても悩みを解決するのは難しい。

 私はとある部屋から、いくつか箱を持ってくる。

「その箱は、なんですか?コロコロって音が鳴ってますけど。」

「抽選箱だよ。最初にこの箱に一回手を入れてボールを取り出してみて。」

 そう言うと、彼は私が指差した、箱に手を入れ、金のボールを引き出す。

「ラッキー、これ当たりですか?」

「さぁ、どうだろねぇ、今どんな風に考えてる?」

「金色のボール引いて、ラッキーと思ってますよ。」

「そう?僕は残念だったねと思ってるよ。」

 そう言って、彼が引いた箱の中のボールをすべて取り出すと白のボールが1個、金色に塗装されそうボールが8個入ってた。

「金色の方が多いんですよ。そこで一つ質問です。」

「なんでしょうか?」

 彼が不思議そうな顔で求める。

「もし、貴方がこの箱から白のボールを引いたら、どう思いますか?」

「、、運が悪いと思いますね。」

「何故そう思うんですか?」

 青年は少し迷った顔をして、

「金色を引くのは90%でしょ、10%を引いたのは運が悪い事になるんじゃないですか?」

 じゃあ、と言いながら青く塗装された箱を青年の前に持ってきて、

「この中から1つボールを取り出して見て、金が引けたら運が良いよ」

 青年が恐る恐るゆっくりと青い箱の中に手を入れて何かを捕まえたような顔をした後にゆっくり箱から手を引き出す。

 手を開けると手の中には金色に光輝いたボールがそこに存在していた。

「こう言う時は運が良いんだよなぁ」

 と皮肉ぽく言う

「ちなみに確率はどれくらいだと思います?」

「運が良いんですよね。先程の箱から引いた時より確率は低いだろうからぁ、5%とかですか?」

「じゃあ、箱の中身見て見ましょうか」

 そう言って箱の中身を全て青年に見せる。箱の中身は白色のボールと白より一個少ない金色のボールであった。

「50%だったんですね。」

「ええ、そうですねぇ、けど私は貴方が運の良い人物だと思いますよ。」

 青年は、不思議そうな顔をしながら

「何故ですか?これでは運が良いとは言えないんじゃないんですか?」

「僕はこの箱からボールを引くと大抵白色なんですよ。」

「だから、僕が金色のボールを引いた時に運が良いと言ったんですよ」

「白のボールをどれくらい連続で引いたんですか?」

「覚えていませんねぇ、少なくとも5回以上は連続で引きましたかねぇ」

「運が良くないですか?」

 青年は疑問を抱えてるような顔でこちらを見てくる。 

「いえ、僕は運が良く無いですよ。金のボールを引きたいのにいくら引いても引けないんですから」

「普通、同じ確率で片方を引き続けるなんて運が良いに決まってるじゃ無いですか。」

 青年は少し苛立ちを含めたような声で言う

「これは私の考えと言うのが大前提ですが、捉え方によるんですよ。現象としては珍しい確率だとしてもそれが不幸か幸運かは起きた現象とそれを期待して起きたり、メリットが発生したなら幸運、全く持って期待してなかったり、デメリットが発生したなら不運だと感じると考えてるんですよ。」

「捉え方によると?」

「自分に取っていらない物でも他人に取ったらすごい物ってよくあるでしょ?」

「確かに友達のガチャ頼まれて引いたら大喜びしてた事がありましたね。」

 青年は昔を懐かしむように言った。

「それが、幸せの感じ方の違いってやつです。」

 私は彼に向かって、目を合わせて言った。彼はすぐに目を逸らし、手を頭にやって考える動作を始める。

 青年は何も言わずにただ考えていた。私は声も手もかけない。どんな物事にもじっくりと1人で考える時間は必ず必要となった。

 ある程度時が経った時に彼がボソッと声を出した。

「捉え方次第っていうことですか?」

「ええそうです。人生山あり谷ありって言うでしょ?常に幸運が来る人生って楽しいんですかね?不運もあるからこそ幸運を感じれると思いますよ」

そう私が言うと青年はまた考え始めた。時折最初に提供した飲み物を口に含みながら静かに考えている。


少しの時間が経った。青年は出された飲み物を飲みきって

「ありがとうございました。少し考えてからまた来ます。」

そう言って、ドアを開けて帰った。彼の顔は来た時と違ってどこか納得したような顔に見えた。

どうか彼にとって満足する回答が出るだろうかそれともまたここに来るのか。

まぁ、私には分からない事だ。人の考えは、人の数だけあるからね。

私も次の客が来るまでいつも通り過ごした。


私も最近いい事が少なくちょっと気分が落ち込んでおりました。しかし、運が悪い日もあるからこそ日常のいい出来事が幸運に感じれるんだなと思ってます。

貴方にちょっとでもいい影響を与えられたら幸いです。

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