娯楽の殿堂~やんごとなき少年達の悩める休暇~
平和ボケにまどろんでいた某国は、大規模な多発テロを経験し、権力の既成勢力図が一斉崩壊した後の混乱に見舞われた。
それから数年後。
一見平穏な社会の裏で、政財界の覇権をめぐり、水面下ながら壮絶な内戦が繰り広げられている時世である。
そんな中、父の失脚に伴い身の危険に曝された少年・誠志郎は、「学園」と称する隠棲施設に身を寄せる。
そこは、出自に訳ありの少年らが呉越同舟に隠れ住む、ある種の楽園であった。
お互いに何者かもわからず、敵か味方かすらわからないまま、共同生活下で親愛を育んで行く少年達にも、やがて、ひとり、またひとり、現実の世界へと向き合う時が訪れる。
ファンタジーです。