秘密兵器
ニライアイランドにはいくつか簡易的な小屋がある。そのうちの2つはニ種類のトイレだ。
なぜトイレがニ種類あるのかといえば、小用と大用に分かれているからだ。
まず大用の方はいわゆるボットン便所になっている。このトイレの真下で硫黄を採取するために階段で行ける地下室を作ってある。
小用の方は冷暗所を設けており大量の壺が置いてある、壺の中にはヨモギの根が入っておりお小水をかけて保存しておけば硝石が採取できる。
ここまで言えば大抵の人には察しがつくだろう、木炭を加えて火薬を作るつもりだ。
だがやつの体のデカさを鑑みるにこれだけじゃ致命傷にはならない。
そこでだ、実は処分に困っているものがあって今回はそれを使うこととする。それというのは……
「キョウチクトウ〜」
なんとなく変な甲高い声で言ってみた。
「こいつを燃やせば大量の毒ガスが発生する。海を汚すがあいつを倒せればリターンの方が大きい」
それと強力な種火が必要だがその種火にはクスノキを使う。幹から切って乾燥させただけの細いクスノキが何本か放置してある。
作戦はこうだ、キョウチクトウのイカダを作りその上にいくつかの壺に詰めた火薬を置く、さらにキョウチクトウの素材で壺の横部分から周りを囲み縛りつけておく、そこまで固定できたら縦にもイカダと火薬を縛りつけてキョウチクトウ爆弾の完成だ。
キョウチクトウ爆弾をあいつの口に放り込んで、点火したクスノキでキョウチクトウ爆弾を起爆させられれば完了。
幸い材料が大量に余っている、他のことに使うはずだったんだけど背に腹は代えられん。
さあ作ろう。