BATTLE:042【兄妹の慟哭】
結構、衝撃展開な内容になってしまいました。
【カイトのフィールド】
手札【6】
フォース【▽▼▼▼▼】
【アタックガーディアン:ディヴァイン・ワルキューレ】
【アシストガーディアン:閃光騎士 ライジング】
【カイリのフィールド】
手札【2】
フォース【▼▼▼】
【アタックガーディアン:CA ライト・レッグ】
【ドメインカード:サイバー・ラボラトリ】
現在はカイトのターン、ダイスステップに移行するところである。
「ダイスステップ、サイコロを振る!」
サイコロの目は、6。
【ディヴァイン・ワルキューレ】
【1】【2】【3】……相手の山札からカードを6枚、ジャンクゾーンに送る。
【4】【5】【6】……相手のアタックガーディアンに1000ダメージを与える。
「よって、フォースを1枚消費してバトルフェイズ! ライト・レッグに1000ダメージを与える!!」
「ッ!!」
戦宮カイト:フォース【▼▼▼▼▼】
【CA ライト・レッグ】
DG【0→1000】
LP【2000→1000】
「俺は、これでターンエンドだ」
「うっぐ……私のターン、ドロー! フォースチャージし、追加チャージ!!」
カイリのターン。
カイリのチャージゾーンに置かれたフォースの枚数は5枚。
戦宮カイリ:手札【1】
:フォース【▽▽▽▽▽】
「セットフェイズ時、ライフカウンターを2つ消費してデッキからカードを2枚ドローする!」
戦宮カイリ:ライフカウンター【4→2】
:手札【3】
ドローした2枚のカードを手札に加え、カイリはサモンフェイズを開始する。
「私はフォースを4枚消費して、手札からアタックガーディアン【CA ボディ・カバー】を召喚!!」
【CA ボディ・カバー】
SF【4】
Tr【サイバー】
DG【1000】
LP【4000→3000】
戦宮カイリ:手札【2】
:フォース【▽▼▼▼▼】
「ボディ・カバーのポテンシャルアビリティを発動!」
【CA ボディ・カバー】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗前のガーディアンはジャンクゾーンに送られず、このカードの下にマテリアルカードとして置かれ、さらにあなたは自分の手札のガーディアンカードを1枚選択してこのカードの下にマテリアルカードとして置く。
「よって、ライト・レッグはマテリアルセットされ、手札の【CA レフト・レッグ】をマテリアルセットする!」
戦宮カイリ:手札【1】
2枚のカードがマテリアルカードとして、ボディ・カバーの下に置かれた。
これで、ボディ・カバーの下に置かれているマテリアルカードは合計4枚。
「そして私は、ボディ・カバーのトライブアビリティを発動するよ! 魂の略奪!!」
【CA ボディ・カバー】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:相手のジャンクゾーンに存在するガーディアンカードを1枚選んでこのカードのアンダーカードにする)
┗この効果は1ターンに一度しか発動できない。この効果を発動したターン、このカードはアンダーカードのアタックアビリティを全て得る。このターンのエンドフェイズ時に、このカードの全てのアンダーカードを元々の持ち主の山札に戻し、その山札をシャッフルする。
「お兄ちゃんのジャンクゾーンのガーディアンカードを吸収し、ボディ・カバーはその攻撃能力を得る!」
ボディ・カバーの姿が、灰色のディヴァインの戦士の姿へと変貌する。
「行くよ、ダイスステップ!」
サイコロの目は、4。
【CA ボディ・カバー】
【1】【2】【5】……相手の手札を3枚まで選んで、ジャンクゾーンに送る。
【3】【4】【6】……相手のアタックガーディアンに1000ダメージを与える。
戦宮カイリ:フォース【▼▼▼▼▼】
「よって、ディヴァイン・ワルキューレに1000ダメージを与えるよ!」
【ディヴァイン・ワルキューレ】
DG【-350→650】
LP【4350→3350】
「お兄ちゃんのガーディアンのライフが変動したこの瞬間、サイバー・ラボラトリの永続効果発動!」
【サイバー・ラボラトリ】
【永】
┗1ターンに一度、相手のガーディアンのLPが変動した時、あなたは自分の山札から【サイバートライブ】のガーディアンカードを1枚まで手札に加えることができる。その後、その山札をシャッフルする。
「よって、私はデッキからサイバートライブのガーディアンカードを1枚手札に加える!」
戦宮カイリ:手札【2】
「私はこれでターンエンド。エンドフェイズ時、吸収したカードをお兄ちゃんのデッキに戻すよ」
カードがカイトのデッキに戻る。
「俺のターン、ドローしてフォースチャージ、さらにチャージする!」
戦宮カイト:手札【5】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽】
チャージゾーンのカードはこれで7枚。
カイトはチャージゾーンのカードを5枚裏返す。
「フォースを5枚消費して、手札からアタックガーディアン【ヴァルキリー・ディヴァイン】を召喚!」
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
SF【5】
Tr【ディヴァイン】
DG【-350】
LP【5000→5350】
戦宮カイト:手札【4】
:フォース【▽▽▼▼▼▼▼】
「ヴァルキリー・ディヴァインのトライブアビリティを発動するぜ! 蓄積と解放!!」
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:手札を1枚ジャンクゾーンに送る)
┗あなたのターン、コストを支払うことで発動できる。そうしたら、あなたは自分の山札から【ディヴァイン・ナイト】を1枚まで選び、あなたの手札に加え、このカードのLPをX回復する。(Xは、この効果でジャンクゾーンに送ったSF×300)
「俺は手札を1枚捨てて、デッキからディヴァイン・ナイトを手札に加える! さらに、俺が捨てたカードのSFは3! よって、ヴァルキリー・ディヴァインのLPは900上がる!!」
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
DG【-350→-1250】
LP【5350→6250】
「さらに、アシストガーディアンのライジングのアシストアビリティを発動する!」
【閃光騎士 ライジング】
【アシストアビリティ】
【自】(セットフェイズ開始時)
┗この効果は1ターンに一度しか発動できない。あなたは自分のジャンクゾーンに存在するカードを2枚まで選び、自分の手札に加える。そして、あなたのアタックガーディアンをXリペアする。(Xは、あなたの手札枚数×100)
「よって、ジャンクゾーンの2枚を手札に加える! 俺の手札枚数は6枚だから、ヴァルキリー・ディヴァインのLPは600回復する!」
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
DG【-1250→-1850】
LP【6250→6850】
「ダイスステップに入るぜ!」
サイコロを振る。
サイコロは転がり、目が確定する。
目は、3。
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
【1】【2】【3】……相手のアタックガーディアンに2000のダメージを与える。このバトルフェイズ中に相手がカウンター効果を発動しなかった場合、あなたは自分の山札から1枚ドローする。
【4】【5】【6】……相手の手札を1枚選び、ジャンクゾーンに送る。このバトルフェイズ中に相手がカウンター効果を発動しなかった場合、あなたは自分の山札から1枚ドローする。
戦宮カイト:フォース【▽▼▼▼▼▼▼】
「フォースを1枚消費して、バトルフェイズ! 相手のアタックガーディアンに2000ダメージを与える!」
「別にいいよ、フフ……」
ヴァルキリー・ディヴァインの一撃が、ボディ・カバーに命中する。
〈はあぁ!!〉
〈ギ…ギギ……〉
【CA ボディ・カバー】
DG【1000→3000】
LP【3000→1000】
「よし! これでLPはあと1000だ!! デッキからカードを1枚ドローしてターンエンドだぜ!」
戦宮カイト:手札【7】
「フフフ……もう、LPなんて私からすればどうでもいいよ。私のターン、サイドドロー!」
カイリのターン。
ドローフェイズにて、サイドデッキからドローしたカードを手札に加え、チャージフェイズに移行する。
「フォースチャージして、追加ドロー! サモンフェイズ!」
戦宮カイリ:手札【3】
:フォース【▽▽▽▽▽▽】
チャージゾーンに置かれている6枚のカードの内、5枚のフォースを裏返す。
「フォースを5枚消費し、手札からアタックガーディアン【CA ブレイン・ヘッド】を召喚!」
【CA ブレイン・ヘッド】
SF【5】
Tr【サイバー】
DG【3000】
LP【5000→2000】
戦宮カイリ:手札【2】
:フォース【▽▼▼▼▼▼】
「そして、ポテンシャルアビリティを発動させるよ」
【CA ブレイン・ヘッド】
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗前のガーディアンはジャンクゾーンに送られず、マテリアルカードとしてこのカードの下に置く。
「よって、ボディ・カバーはマテリアルカードとしてセットされる。さらに!!」
カイリは手札のカードを掲げる。
「さあ、召喚条件は整った。お兄ちゃんは、私自身の手で潰す……」
「ど、どういう意味だ……?」
「フフフ……すぐに分かるよ! 電脳の鎧よ、私に力を与えなさい! 統合召喚!!」
「ど、統合召喚?!」
【CA ライト・ハンド】
【CA レフト・ハンド】
【CA ライト・レッグ】
【CA レフト・レッグ】
【CA ボディ・カバー】
【CA ブレイン・ヘッド】
6体のCAがカイリの周囲に集い、身体に装着されていく。
「なっ……これは、一体…」
「この召喚方法によって、私自身が、ガーディアンとなる!!」
【統合鎧士 サイバー・ウォリアー】
SF【7】
Tr【サイバー】
DG【3000】
LP【8000→5000】
【サモンコンディション】
┗このカードは、フォースを消費して召喚できない。あなたのアタックガーディアンの下に置かれた【CA】と名の付いたマテリアルカードの種類が5種類以上で尚且つあなたのアタックゾーンに【CA】と名の付いたガーディアンが存在する場合に、手札からフォースを消費せずに召喚できる。
【ポテンシャルアビリティ】
【自】(このカードのアピアステップ時)
┗前のガーディアンはジャンクゾーンに送られず、マテリアルカードとしてこのカードの下に置かれる。
戦宮カイリ:手札【1】
「カイリ自身が……ガーディアンになっただと?!」
「そう。この私の手によって、トドメを刺す! トライブアビリティを発動! 魂の略奪!!」
【統合鎧士 サイバー・ウォリアー】
【トライブアビリティ】
【起】(COST:手札からカードを1枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗1ターンに一度、このカードの下に置かれたマテリアルカードの枚数に応じて条件を満たす以下の効果を同時に発動できる。
・【0枚以上】:このカードは、アンダーカードのアタックアビリティを全て得る。
・【1枚以上】:相手は自分の手札を公開する。あなたは、その中からガーディアンカードを1枚まで選択して、このカードのアンダーカードにする。
・【3枚以上】:相手のチャージゾーンのガーディアンカードを1枚まで選択して、このカードのアンダーカードにする。
・【5枚以上】:相手のジャンクゾーンのガーディアンカードを2枚まで選択して、このカードのアンダーカードにする。
・【6枚以上】:このカードのLPはX000アップする。(Xの値は、相手と自分のマテリアルカードの枚数)
戦宮カイリ:手札【0】
「手札からカードを1枚捨てる。サイバー・ウォリアーの下に置かれたマテリアルカードの枚数は6枚、つまり……」
「5種類全ての効果を同時に発動できるってことかよ?!」
「さあ、お兄ちゃん。手札を公開してよ」
「くっ……」
カイリは、公開された見る。
「どのカードにしようかな……っ!?」
手札の中にあるカード……ディヴァイン・ナイトのカードに目が止まる。
(ディヴァイン・ナイト……お兄ちゃんの、相棒……これさえ奪えば、お兄ちゃんから完全に希望を奪える……)
震える手でディヴァイン・ナイトに手を伸ばそうとする。
だが
「ぐっ…うぅ……どうして、どうして……手が……? 私は……ッ!!」
ディヴァイン・ナイトに伸ばされた右手を、自身の左手が必死に抑えている。
なぜなぜなぜなぜなぜ。カイリの中で疑念ばかりが募る。
それだけではない。
――そのカードは、絶対に奪っちゃ駄目!!
脳内に響く叫び声。頭に走る激痛。
カイリは呻き声をあげながら、ディヴァイン・ナイトの隣のガーディアンカードを選択する。
選択されたカードは、ライト・ハンドに吸収される。
カイリの行動にカイトは目を見開く。
戦宮カイト:手札【6】
「か、カイリ……お前……」
「……勘違いしないで。ディヴァイン・ナイトなんて、わざわざ奪わなくたって、私はお兄ちゃんに負けない、ただそれだけの話。続いて、チャージゾーンのカードを吸収させてもらうよ!!」
カイトのチャージゾーンのガーディアンカードが、レフト・ハンドに吸収される。
戦宮カイト:フォース【▼▼▼▼▼▼】
表状態で残しておいたフォースが吸収され、カイトは苦い表情を浮かべる。
(カウンターカードの発動ができなくなったか)
カイトの表情に、カイリはニヤリと笑う。
「ふふ……そして、お兄ちゃんのジャンクゾーンからガーディアンカードを2枚選択して、さらに吸収するよ!!」
ジャンクゾーンに眠る2枚のカードは、ライト・レッグとレフト・レッグに吸収される。
「俺の……俺とカイリの仲間達が……」
「まだ終わらないよ! マテリアルカードの枚数は6枚だから、サイバー・ウォリアーのLPは6000アップする!!」
「なんだとっ?!」
【統合鎧士 サイバー・ウォリアー】
DG【3000→-3000】
LP【5000→11000】
「ライフ……11000だと…?!」
「お兄ちゃんに、私は絶対に倒せない!!」
カイリのサイコロが宙に浮く。
サイコロが回転する。
「ダイスステップに入るよ!」
回転が止まり、目が確定する。
3だ。
【統合鎧士 サイバー・ウォリアー】
【1】【2】【3】……相手の山札からカードを3枚、ジャンクゾーンに送る。
【4】【5】【6】……相手のアタックガーディアンに600ダメージを与える。
【1】【3】【5】……相手のアタックガーディアンに1500ダメージを与える。このバトルフェイズ中に相手がカウンター効果を発動しなかった場合、あなたは自分の山札からカードを1枚ドローする。
【2】【4】【6】……相手の山札からカードを6枚ジャンクゾーンに送る。
【1】【3】【6】……相手のアタックガーディアンに2000ダメージを与える。
【2】【4】【5】……相手の手札からカードを1枚まで選択して、ジャンクゾーンに送る。
【1】【2】【5】……相手の山札からカードを5枚、ジャンクゾーンに送る。
【3】【4】【6】……相手のアタックガーディアンに1700ダメージを与える。
「よって、フォースを1枚消費してバトルフェイズ! 【3】の項目の効果を全て発動する!!」
戦宮カイリ:フォース【▼▼▼▼▼▼】
カードを吸収した右手右足左手左足の4つのCAが光を帯びる。
6種類のCAを身に纏ったカイリは飛び上がり、ヴァルキリー・ディヴァインに攻撃を仕掛ける。
「はあぁぁぁぁ!!」
〈くっ……!!〉
発動した効果を総合すると、ヴァルキリー・ディヴァインが受ける合計ダメージは5200、カイトがカウンター効果を発動しなければ1ドロー、デッキからカードを3枚ジャンクゾーンに送る……ということになる。
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
DG【-1850→3350】
LP【6850→1650】
攻撃の余波がカイトを襲う。
「うっ、くぅぅ……アタックアビリティなのに、なんて威力だ……」
「お兄ちゃんがカウンター効果を発動しなかったから、1ドロー。さらに、お兄ちゃんのデッキからカードを3枚、ジャンクゾーンに送る!」
「うっ……」
デッキのカードが3枚削られた。
カイリはクスクス笑いながら言う。
「あと、お兄ちゃんのガーディアンのライフが変動したから、サイバー・ラボラトリの永続効果により、私はデッキからサイバートライブのガーディアンカードを手札に加える」
戦宮カイリ:手札【2】
カイリは「あ、言い忘れてた」と呟き、ニンマリと微笑む。
「サイバー・ウォリアーの効果で吸収されたカードはお兄ちゃんの元には戻らないから」
「なにっ?!」
カイリの言葉にカイトは絶望する。
つまり、次のカイリのターン、カイトの手札・チャージゾーン・ジャンクゾーンのカードがさらに吸収され、サイバー・ウォリアーのアタックアビリティが増加するということだ。
「ターンエンドだよ」
「……俺のターン、ドロー!」
戦宮カイト:手札【7】
カイトのターン。
手札にカードを加え、チャージゾーンに置くカードを1枚選択する。
「フォースチャージ! さらにドローする!!」
戦宮カイト:手札【7】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▽】
チャージゾーンに置かれたカード枚数は7枚。
LP的に見て、このターンで決着を着けなければ、カイトの敗北が決定する。
(この1ターンで11000ダメージを出すなんて、不可能だ。俺の手札は7枚、ディヴァイン・ナイトのトライブアビリティでも、そこまでの火力は出せない)
ドローしたカードを、恐る恐る見る。
それを見て、目を見開く。
「これは……」
「なに? 手札事故でも起こったわけ?」
「いーや、違うぜカイリ」
カイトはカードを掲げる。
「俺が手にしたのは、この状況を覆すカードだ! まずはライジングのアシストアビリティ発動! ジャンクゾーンからカードを2枚回収する。俺の手札は9枚だからライフを900リペアする!」
戦宮カイト:手札【9】
【ヴァルキリー・ディヴァイン】
DG【3350→2450】
LP【1650→2550】
「そんじゃあ、行くぜ!!」
チャージゾーンのカードを1枚裏返す。
「フォースを1枚消費して、手札からアームドガーディアン【ディヴァイン・アームド・ディサイド】を召喚!!」
【ディヴァイン・アームド・ディサイド】
SF【1】
GT【アームド/アシスト】
Tr【ディヴァイン】
DG【0】
LP【600】
戦宮カイト:手札【8】
:フォース【▽▽▽▽▽▽▼】
「アームドガーディアン?!」
「ああ! そっちが鎧を身に纏うなら、こっちだって身に纏ってやらぁ!! フォースを6枚消費して、手札からアタックガーディアン【ディヴァイン・ナイト】を召喚!!」
【ディヴァイン・ナイト】
SF【6】
GT【ノーマル/アタック】
Tr【ディヴァイン】
DG【2450】
LP【6000→3550】
戦宮カイト:手札【7】
:フォース【▼▼▼▼▼▼▼】
カイトの相棒であり、デッキの象徴でもある青き聖騎士が戦場に立つ。
「ディヴァイン・アームド・ディサイドのポテンシャルアビリティを発動させる!」
【ディヴァイン・アームド・ディサイド】
【ポテンシャルアビリティ】
【起】(COST:手札を1枚選んでジャンクゾーンに送る)
┗あなたは自分のサイドデッキから【ディサイド】と名の付くクロスガーディアンを1枚まで選択して、自分の手札に加える。その後、サイドデッキをシャッフルする。
戦宮カイト:手札【7】
「手札を1枚選んで捨てる! 来い、新たなるディヴァイン・ナイト! 俺に、カイリを救う力を貸してくれ!!」
ディヴァイン・アームド・ディサイドの装甲が青白い光を発する。
そして、ディヴァイン・ナイトも自身の剣を天に掲げる。
青白い光がディヴァイン・ナイトに宿り、光が暗雲を貫く。
空が割れた先から、1枚のカードが出現し、カイトの手札に加わる。
「アームドアビリティを発動する!!」
【ディヴァイン・アームド・ディサイド】
【アームドアビリティ】
【起】(COST:このカードをアンダーカードとしてアタックガーディアンの下に置く)
┗あなたのアタックゾーンに【ディヴァイントライブ】のカードが存在する場合に発動できる。そのカードを素体とし、手札から【ディサイド】と名の付くクロスガーディアンをフォースを消費せずに召喚する。
「ディヴァイン・ナイトを素体とし、ディヴァイン・アームド・ディサイドと共に装着転成!! 現れろ、決意の鎧を纏いし聖なる騎士よ! クロスガーディアン【装着騎士 ディヴァイン・ナイト・ディサイド】!!」」
ディヴァイン・ナイトの身体にディヴァイン・アームド・ディサイドが装着されていく。
【装着騎士 ディヴァイン・ナイト・ディサイド】
SF【7】
GT【クロス/アタック】
Tr【ディヴァイン】
DG【2450】
LP【7500→5050】
【サモンコンディション】
┗このカードはフォースを消費して手札から召喚できない。【ディヴァイン・ナイト】と名の付くカードを素体とし、【ディヴァイン・アームド・ディサイド】のアームドアビリティの効果でのみ手札からフォースを消費せずに召喚できる。素体となったカードはこのカードのアンダーカードとなる。
【ポテンシャルアビリティ】
【永】
┗このカードが、あなたのアタックゾーンに存在する限り、あなたは自分のターンのエンドフェイズ時に、あなたのフォースを全て裏状態にしなければならない。
戦宮カイト:手札【6】
「こ、このガーディアンは……?!」
「カイリ、1つ聞いてもいいか?」
「な、なに……?」
「サイバー・ウォリアーの効果で、どうして俺の手札にあったディヴァイン・ナイトを奪わなかった?」
「そ、それは……さっきも言ったじゃん。そんなことしなくたって、私はお兄ちゃんなんかに負けない! 絶対に!!」
「違うな」
確信が籠ったカイトの言葉に、カイリはたじろぐ。
「なにが…違うって言うのよ!」
「奪わなかったんじゃない。お前は、奪えなかったんだ。それは、お前の中に俺との思い出があるからだ!!」
「ッ?!」
カイトは、ディヴァイン・ナイト・ディサイドと顔を合わせる。
「行こうぜ、ディヴァイン・ナイト!」
〈ああ。マスター、俺に任せておけ〉
「おう!」
ディヴァイン・ナイト・ディサイドのカードに手をかざす。
「ディヴァイン・ナイト・ディサイドのトライブアビリティを発動させる! 蓄積と解放!!」
【装着騎士 ディヴァイン・ナイト・ディサイド】
【トライブアビリティ】
【自】(セットフェイズ終了時)
┗あなたはダイスステップをスキップしてフォースを消費しないでバトルフェイズに移行し、相手にXダメージを与える。(Xは、あなたの手札の枚数とフォースの枚数の合計×850)
「バトルフェイズに移行する! 俺の手札は6枚、フォースは7枚だ。よって、サイバー・ウォリアーに11050ダメージを与える!!」
「うっ…ぐっ……!!」
カイリは2枚の手札のカードを見る。
1枚はカウンターカードではあるが、フォースが全て裏状態なため、コストが払えず発動できない。
もう1枚は手札コストとして使用することで効果を発揮するサイバートライブのガーディアンカードだが、当然今の局面では役に立たない。サイバー・ラボラトリの効果で手札に加えたカードであり、次の自分のターンが来ることを見越してのカード選択が仇になったようだ。
「そ、そんな……ふ、防げない……? う、嘘だ……私が、お兄ちゃんなんかに…なんかにぃぃぃっ!!」
〈消えるがいい! 忌まわしき鎧よ! そして、貴様に奪われた者を全て返してもらうぞ!!〉
【統合鎧士 サイバー・ウォリアー】
DG【-3000→8050】
LP【11000→0】
ディヴァイン・ナイト・ディサイドの一撃がサイバー・ウォリアーに命中し、6種類のCAを破壊した。
次の瞬間、辺りを覆っていた紫色の霧も消滅する。
「う…あっ……」
「カイリ!」
サイバートライブから解放されたカイリは、その場に倒れそうになるが、カイトは即座にカイリに駆け寄る。
「大丈夫か、カイリ?!」
「あ……あれ? おに…い、ちゃん?」
あと少しでカイリに触れられるその時、
――ニガサヌ――
「「え……?」」
粉々に砕けたはずの鎧が暗いオーラを放って、宙に浮かび上がる。
ディヴァイン・ナイトはすぐに鎧を破壊しようとするが、鎧はそれよりも速く動く。
カイリはカイトに手を伸ばす。
「お兄……ちゃん」
「カイリ!!!」
カイトもカイリに向かって手を伸ばす。
――イッタハズダ。ニガサヌ、ト!!――
鎧は、カイリの身体を貫き、“何か”を引き抜いた。
――キサマノタマシイ、ワレラのカテニ……――
「……ぁ」
カイリの瞳から一筋の涙が流れた後に光が消え、その場に倒れる。
鎧は「クハハハハ」と不気味な笑い声をあげながら光の中にサイバートライブのカードと共に消えた。
カイトは暫く呆然としていたが、すぐに倒れたカイリを抱き上げる。
「おい、カイリ! しっかりしろ、カイリ!!」
カイリの顔から表情が抜け、カイトの声に一切反応しない。
やっと正気に戻せたと思ったのに。カイトの瞳から涙が零れ落ちる。
カイトはカイリを揺さぶる。
「一体どうしちまったんだ、カイリ! 頼むから……頼むから返事をしてくれよ!!」
まるで糸が切れた人形のようになってしまったカイリ。
すると、カズノリがカイトに向かって走りながら駆け込んできた。
「カイトくん、どうしました!?」
「ま、前田店長……」
カイトは涙を流しながらカズノリにすがり付くように言う。
「カイリが、カイリが……!!」
「カイリちゃんが…?」
カズノリがカイリに視線を向けると、表情を一気に歪ませる。
「これは、まさか……。カイトくん、とにかくカイリちゃんを病院に搬送しましょう」
「わ、分かったっす!!」
カイトはすぐに電話ボックスに駆け込んで119に繋げる。
「もしもし! 妹が、妹が倒れたんです! 場所は湘南海岸です、すぐに来て下さい!!」
一体カイリの身に何が起こったのか、カイトはもう訳が分からなかった。
◇◇◇◇◇◇
駆けつけた救急車にカイリを乗せ、カイトも同乗する。
カズノリはそれを見送り、その場から離れる。
しかし突然、その歩みを止める。
「カイリちゃんのあの状態、貴方の仕業ですね。……孤高アイズ会長」
「……おやおや、気づいていたのか?」
物陰から現れたのは、孤高グループ総帥である孤高アイズだった。
「一体、カイリちゃんに何をしたのですか?!」
「私はただ、彼女に試作型のデッキを渡しただけだよ」
「試作型?」
「そう。私が自ら造り上げたトライブ……サイバートライブのデッキさ。当然、構成されているカードは60枚全てが“オリジナル”だ」
「なっ?!」
カズノリは目を見開き、アイズの胸ぐらを掴む。
「貴方は、カイリちゃんを殺す気ですか! 60枚全てがオリジナルのカードなど、普通の人間が使えば精神崩壊を引き起こすレベルですよ!!」
「彼女ならば使いこなせると、そう思って渡したまでだ」
「……そんな無責任な、いや、それだけじゃない」
アイズの胸ぐらを掴んだまま、忌々しそうに睨み付ける。
「アイズさん、一体何しに来たんですか?」
「蒔いた種がどのように育ったのか、少し見てみたくなってね」
アイズは悪びれなく肩を竦めながら「結果は散々だったがね」と呟く。
「なら、やはりカイリちゃんは……」
「ああ。サイバートライブのカードを回収する際、1つ余分なエネルギーも回収してしまってね。恐らく、それが彼女の奪われた“魂”なんだろう」
「だったら、今すぐそれを!」
「それはできない」
「何故!!」
カズノリは詰め寄る。だが、アイズは相変わらずニコニコと笑顔を浮かべる。
「オリジナルカード60枚のデッキを使いながらも自我を保った彼女の魂は貴重な研究サンプルだ。渡すつもりは無いよ」
「貴方は、人の命を何だと思っているんだ!!」
「尊いものさ。安心したまえ、悪いようにはしない」
アイズは「さて」と呟くと、カズノリの腕を掴んで反対方向に捻る。
「ぐっ?!」
「カズノリくん、中途半端な正義感は無闇に振るわない方が良い。キミの態度次第では、キミの大事な西園寺のお姫さまも彼女のようになるかもしれないのだから」
「っ!!」
カズノリはすぐさまアイズと距離を取る。その様子にアイズは愉快そうに笑う。
「そうだ、そうだよカズノリくん。やはりキミは私と同じだ! それこそ人間だ、人間は大切な存在のためならどんな残酷なことだってやってのける! お姫さまに手を出されたくなければ、私の行動には目を瞑っていてもらおうか」
「……」
「ふふ、物わかりの良い子は大好きだ。さて、あともう1つ立ち寄らせてもらうとしようか」
カズノリはアイズを引き止めたい。このままアイズがどこに向かうのか問いただすべきだ。だが、聞けない。自分の行動次第で自身の主である西園寺アンジェに危害が加わりかもしれないのだから。
ピーポーピーポーというサイレンの音が辺りに響く。
裏リンナとのバトルで疲弊したイクサがコンビニで飲み物を買った帰り道、イクサの前を救急車が通りすぎた。
イクサは首を傾げる。
「救急車? 日射病で誰か倒れたのかな?」
「やあやあ、イクサくん」
――ドクン
アイズがイクサに声をかけたその瞬間、心臓が跳ねた。
イクサは目を見開いてアイズに振り返る。
「あ、貴方は……」
何度かCMでその姿を見た。バトルガーディアンズのホームページでも見かけた。
その時は何も感じなかったのに、本人の声そして実際の姿に、イクサの心はとてもざわつく。
「どうして、俺の名前を……」
「なんだ、サオリから聞いてないのか」
サオリとは、イクサの母親の名前である。なぜ自分の母親が関係するのか、イクサの中で疑問が生じる。
一方でアイズは「あ、そっか」と言って何度も頷く。
「そういえば、部下からの報告で記憶を一部失っているとあったね。まあ、好都合かな」
アイズはイクサに近づく。その度にイクサはアイズから距離を取るように後ずさる。
「私はね、イクサくん。キミに期待しているんだ」
「期待?」
距離を取られた分、アイズはさらに詰め寄る。
「そうだ」
イクサの背中が壁に当たり、もう逃げられない。
「キミを我が校にスカウトしたい……どうかな、“イクサ”」
「っ?!」
アイズに『イクサ』と呼ばれた瞬間、さらに心がざわつくのを感じた。懐かしさの中に存在する確かな不快感。
アイズは畳み掛けるようにイクサに耳打ちする。
「――――」
「……ぇ」
イクサの頭の中は真っ白になった。いや、時が止まったかのように世界がモノクロになる。
――迎えに来たよ、我が愛しい息子よ――
個人的にはまだ鬱展開ではない……と思います。はい。
【次回予告】
意気消沈するイクサとカイト。
そんな2人の前に、カイトと因縁のある人物が現れる。
「やあやあ、久し振りやな、カイトくん」
「雲永…ミコト……!!」
次回、【認めたくない真実/偽典の龍】




