表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄されたんだけど、その後とんでもないことになった  作者: はるかに及ばない


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/18

最終話② 未来歴史書・危険な続き

──レオンハルト、限界突破で震え上がる──



舞台:王城図書室


レオンハルトはすでに震えている。

ノラは容赦なくページをめくる。


ノラ

「では殿下。

 さっきの“三王子大戦ルート”の続き、

 本当はまだ先があるので読みますね?」



レオンハルト

「え? ま、まだ続くの……?

 ノラ……? ノラさんやぁ……?(助けを求める声)」



ノラ

「はい、続きです。」




◆◆ 《国王・死亡》


ノラ(朗読)

「“王様は傷が悪化し、倒れてそのまま死去。”」


レオンハルト

「わあああああ!!!?」

「父上ぇぇぇぇぇぇ!!!??」

「死んじゃダメでしょ!?!?

 なんで悪化するの!?!?

 回復魔法とかないの!?!?」


ノラ

「寵姫様と王妃様が看病そっちのけでケンカするからです。」


レオンハルト

「やめてよぉぉぉ!!看病してよ!!」




◆◆ 《寵姫、不安で発狂》


ノラ(朗読)

「“寵姫は不安と恐怖が極限に達し、

 ついに精神が崩壊。”

 “アレクを守るためと称し、

 次男セドリックの暗殺を計画し、

 実行してしまう。”」




レオンハルト

「ぎゃああああああああああ!!!

 セドリックがあああああ!!!

 僕の弟ぇぇぇぇぇ!!!!」




ノラ

「殿下、声が大きいです。」



レオンハルト

「無理無理無理ぃぃぃぃ!!!

 なんでセドリック殺されるの!?!?

 王になるんじゃなかったの!?」




ノラ

「寵姫様が不安で暴走するからです。」




レオンハルト

「寵姫ーーー!!自重してぇぇぇ!!」




◆◆ 《王国、破滅モード突入》



ノラ(朗読)

「“王妃派・寵姫派・国王派が消滅し、

 王国は完全に無政府状態へ。”

 “各地の領主・伯爵・騎士が勝手に

 自分を“国王”と名乗り始める。”」




レオンハルト

「勝手に!?!?

 勝手に王名乗っちゃダメでしょ!?

 ルール守ってぇ!!」



ノラ

「殿下、未来は残酷なんです。

ちなみに、歩くことが出来ない殿下は辺境伯の死後、辺境伯の子に殺されます」



レオンハルト

「いや未来残酷すぎる!!」




◆◆ 《150年の群雄割拠(地獄)》



ノラ(朗読)

「“その後、大陸は150年にわたる群雄割拠の時代へ。”

 “王国領は50以上に分裂し、

 毎日どこかで戦争が起こる。”

 “戦争のために派遣された軍隊は、

 耕作地すら荒らしまわり、食料が不足する。

 さらにその少ない食料を奪い合い、困窮する。

 民は流浪し、全盛期の人口の3分の1まで減少。”」



レオンハルト

「ひいぃぃぃぃ!!!??」

(両手で顔を覆いながら左右にブンブン)

「なにそれぇぇぇ!!

 人口減りすぎ!!

 そんな地獄のような状態が150年!?長い!長すぎる!!」



ノラ

「まだ続きがありますよ?」



レオンハルト

「まだ!?

 まだあるの!?

 ノラもう許して……ほんとうにこわい……」

(完全になまはげに怯える子供)




◆◆ 《150年後、統一皇帝誕生》



ノラ(朗読)


「“群雄割拠の末、ついに一人の人物が

 大陸を統一し、初代皇帝となる。”

 “しかしそこまでの150年で

 ほとんどの文化・家系・知識が失われ、

 新大陸史の『混迷期』と呼ばれる。

 その原因を探った帝国は、婚約破棄をした第一王子と

 後継者争いを煽った寵姫がこの戦乱の元凶と結論付ける。”」



レオンハルト

「もうやだぁぁぁぁぁぁ(泣)」

「僕の家も文化もぜんぶ滅んでるじゃん!!」

「なんで!?なんでこうなるの!?

 婚約破棄ってそんなに重罪なの!?!?」

「もう歴史上の大悪人じゃん!僕と寵姫!

 恐ろしすぎるんだけど!!」



ノラ

「今この時の殿下の状況で、婚約破棄をするとこうなるんですよ。

 だって、今のところ寵姫様だって、9割の貴族が賛成している

 殿下の立太子を邪魔するつもりはなさそうですし、

 アレク様とも仲良しじゃないですか。」



レオンハルト

「僕のせい!?!?

 全部僕のせいなの!?!?」

(なまはげに怒られて泣く子供みたいにビクビク)




◆◆ ノラ、本を閉じる




ノラ

「――という歴史になっていました。」

「もう一度お訊きしますが殿下、婚約破棄……しますか?」




レオンハルト

「しません!!!!!!」

「一生しません!!!!!!」

「婚約続行!!!むしろ結婚!!!

 お願いだから僕を救ってください!!ノラさまぁぁぁぁぁ!!」



ノラ

「殿下、安心してください。

 今はまだ(・・・・)平和です。」



レオンハルト

「“まだ”って言わないでぇぇぇぇ!!」

(ガタガタ震える)



ノラ

「では今日の読み聞かせは終わりです。」



レオンハルト

「終わりじゃないよぉ!!僕の心が終わりだよぉ!!」




◆◆エンディング




こうしてレオンハルト王子は、

未来歴史書の恐怖と

ノラの容赦ない朗読会により、




完全に婚約破棄恐怖症

(プロポーズ過剰症を併発)


となった。




王国は今日も平和である。


レオンハルトは今日も少し震えている。




婚約破棄を回避した王国は、この歴史書の写しを微妙に人物の名前や立場を変えて、代々の王位継承者に読みきかせた。


その結果、王国が民主主義国家になるまで、一度も王位継承者の婚約破棄は起こることがなかったそうである。

(そもそも婚約破棄という言葉自体が禁忌になってしまった)



ーーーめでたしめでたしーーー



この未来歴史書の世界線だと、アレクは母である寵姫がセドリックを殺した時点で罪悪感で精神を病み、王城の塔から転落。その様を見た寵姫も後を追います。


王妃は数年がんばりましたが、無理がたたり病死。王妃派は正当な後継者を失い分裂。


カリスマのあるレオンハルトが生きていることで、臣下が無駄に戦いに希望をもってしまい、辺境伯領が疲弊、戦争を繰り返したせいで、食料もお金も尽き、辺境伯の子が戦争を続ける辺境伯とレオンハルトを処すという救いのない結末になります。



あー怖ッ!




多分無限にゴリラが出てきたら解決してくれると思うんだ。

(統一皇帝ゴリラ説)



応仁の乱ってこれよりもドロドロだったみたいな上に現実なので、そう思うとゾッとしますね!



というわけで完結です。

ご覧いただき、ありがとうございました!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ