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焼き切られたソルジャーたち

 クラウディアの活躍で、瞬く間に二階の全ての部屋が陥落した。

 ベルッチのソルジャーたちもクラウディア頼りでは立場が無い。

 その頃、ベルッチのソルジャーたちはすでに三階に攻め込み、主戦場はヴィクトルの部屋がある三階に移っていた。

 銃撃が自分がいる3階に及んだ事はヴィクトルにも、すぐに分かった。

 相手は人間ではない。

 そう思うと、並みの事では勝てないことくらい、容易に想像できた。

 それなりの被害も覚悟しなければならない。


 「屋敷を壊してもいい。

  ロケット砲を中で使え」


 ヴィクトルも必死だった。

 ベルッチのソルジャーたちめがけて、一発目のロケット砲が発射された。

 轟音と粉塵をあげて、ベルッチのソルジャーたちの命と共に、屋敷の廊下が吹き飛んだ。

 煙が立ち込める廊下。

 銃弾がやんで、一時の静けさが廊下の細長い空間を包み込む。

 ゆっくりと薄らいでいく煙。

 その中に立っている人影があった。


 新たな敵。

 そう感じたソルジャーが二発目のロケット砲を発射する。

 ロケット弾がその人影めがけて、猛スピードで向かっていく。

 命中!

 そう思ったソルジャーが声を上げる。


 「やったぜ。ざまあ見ろ」


 ほぼ同時に轟音と粉塵があがった。

 ソルジャーはすぐに重大な事に気付いた。

 自分が狙った人影は同じ場所に立ったままである。

 そして、自分が放ったロケット弾が命中したのは、その人影が立つ横の部屋である。


 弾がそれた?

 もう一度、ロケット砲を発射する。

 放たれたロケット弾が、人影に向かって真っすぐに進んで行く。

 人影はそのロケット弾をこともなげに、手で振り払う。

 さっきまでまっすぐに進んでいたロケット弾が人影の横にそれて、人影の後方の部屋に着弾し、屋敷の部屋を破壊する。


 化け物?

 ソルジャーが慌てて、次弾を用意しようとする。

 人影はゆっくりと歩きだし、近づいてくる。

 その光景が、ソルジャーに恐怖を抱かせる。

 他のソルジャーたちが慌てて、マシンガンのトリガーを引こうと銃口を人影に向ける。

 その瞬間、ソルジャーたちは人影の姿を見失った。

 ソルジャーたちの背後にクラウディアがたたずんでいる。

 ソルジャーたちに恐怖を与えることを楽しみにしているかのように、すぐに瞬殺はしない。

 ソルジャーたちが、知らぬ間に背後に回ったクラウディアに気付き、狼狽する姿を見てから、クラウディアはソルジャーたちを葬っていく。

 瞬く間に廊下に出ていたソルジャーたちは殲滅された。

 ロケット砲で守備していた今までの中では最強の武器を装備したソルジャーたちをである。

 クラウディアはヴィクトルはその後方に並ぶ部屋のどこかにいる。

 そう判断した。

 クラウディアが廊下を進んで行く。

 ベルッチのソルジャーたちが、自分の存在を示そうと、クラウディアを抜かして、先に侵攻していく。

 ソルジャーたちが、その先にある部屋のドアを開けて行く。

 開けたドアからは激しい銃弾が降り注ぐ。

 その激しさに、ソルジャーたちも飛び込むことはできないでいる。

 クラウディアが廊下の先を見つめる。

 廊下の左側にドアが5つ。右側に3つ。

 クラウディアが左右に視線を移す。目に止まったのは少し後ろにある部屋のドア。

 すでにその部屋に生きた人間はいない。

 クラウディアはゆっくりそのドアに進み、壁の厚みを見ているかと思うと、その壁にパンチを繰り出した。

 ドコーン!

 大きな音を立て、壁に穴が開いた。

 その音にソルジャーたちはびくっとして、クラウディアの方を見た。

 クラウディアが再び右腕を外し、エネルギーをレーザーに集中させる。

 レーザーにエネルギーが蓄えられた瞬間、クラウディアがゆっくりと歩き始めた。

 レーザーは右側の壁に向けられている。

 一瞬の内に、壁を貫通することはできないが、クラウディアのゆっくりとしたペースなら、貫通するに十分な時間がある。

 廊下の壁を貫通し、部屋の中をレーザーが襲う。

 中にある調度品、ソルジャーたちを焼切る。

 部屋の中に潜んでいたソルジャーたちにとっても、全く予想外の攻撃に何が起きているのかも分からぬまま絶命していく。

 クラウディアのレーザーが2つ目のドアにたどり着いた。

 最初の部屋の中はすでに焼切った後である。

 ベルッチのソルジャーたちが部屋の中を確かるため、ドアを開ける。

 反撃の銃弾は飛んでこない。

 中にいたガンビーナのソルジャーたちはすでに全滅しているか、元々無人の部屋だったのか。

 ベルッチのソルジャーたちがマシンガンを構え、警戒しながら、部屋の中に飛び込む。

 部屋の中は体を半分に切られたソルジャーたちが内臓をまき散らしながら、死に絶えていた。

 その光景はベルッチのソルジャーたちでさえ、吐き気を覚えるほどの惨さだった。

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