表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/101

地下室と似たにおい?

 恐るべき力を手にした者は、その力を試さずにはおられない。

 オッタビア、サンドロ、チェーザレたちは隣接するカタラーニファミリーを襲撃し、カタラーニファミリーに大打撃を与えた。

 そんな報告に心を痛めている原は、ベルッチの屋敷の一室に幽閉されていた。

 幽閉されているとはいえ、ヒューマノイド開発の大切な協力者と言うだけあって、原の部屋の中はボスの部屋にも匹敵しそうな調度品で埋め尽くされていて、ボスの部屋との差を上げるなら、その部屋の窓は閉じられ、開かない構造となっているところくらいである。


 一人、机に向かって原が何か作業をしていると、扉から断続的に乾いた音がした。

 誰か来た。

 原は机の上のものを慌てて引き出しにしまうと、何かのコードをコンセントから引き抜いた。


 「どうぞ」


 開いたドアから姿を現したのはロベルトだった。

 部屋に入ってきたロベルトは部屋の中を見渡しながら、訝しげな表情をしている。


 「何だか、地下室と同じような匂いがするな。これは君がいるから、染みついているのか?

 今まではしなかったような気がするが」


 原が立って、机から離れた位置に置いてあるソファに向かいながら返す。


 「そうですか?

 私には分かりませんが、きっと私の衣服などに染みついているのでしょう。

 どうぞ」


 原がソファにロベルトを誘う。


 「なるほど。それは難儀だな」


 ロベルトはソファに向かわず、開いたままの扉の向こうにいる部下に命令した。


 「おい。離してやれ」


 何の事だ?

 そう思った原が、ドアに目をやると、ドアから入ってくる一人の女性の姿があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ