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ついにオーナー出現!2

 「お!タニちゃんとリュウなんだナ!シャアウ!」

 タニ達をすぐに見つけたのはシャウだった。


 「おう。」

 「こ、こんにちは……。」

 リュウは堂々とタニはビクビク挨拶をした。


 「シャウ、ちょっとお前邪魔だ。」

 リュウが会ってそうそうシャウを横にどけた。リュウの手がシャウの肩に乗った時、シャウが突然くしゃみをした。


 「うげっ!」

 タイミングよくシャウがたまっていた電気を放電し、リュウはその強い電撃をその身に浴びてしまった。


 「あぎ……こ、この馬鹿野郎!」

 リュウは痺れながら反射的にシャウをぽかんと殴った。


 「痛いんだナ!シャウ!」

 「いきなり放電すんじゃねぇって前から言ってんだろうが!ここにはタニがっ……。」

 リュウはシャウを怒鳴りつけていたがタニの事が脳裏に浮かび、顔を青くした。


 「そうだ!タニ!」

 リュウは慌ててタニの方を向いた。


 「ほえ……?」

 タニはポカンとしたアホ面でリュウを見つめていた。見た所、ケガはないようだ。タニはなぜ自分が無事だったのかよくわからなかったらしい。


 「危ないな。大丈夫か?」 

 ふとタニの上から声がかかった。


 「!」

 タニは気がつくと大柄な男に抱きかかえられていた。


 「オーナー……なぜ俺様も助けてくれなかったんだ!」

 リュウは大柄な男、オーナーに向かって涙目で抗議していた。


 「お前はいいだろう。この子は女の子だ。全身黒焦げはかわいそうだ。」

 「そうじゃなくてな……あんたが纏う神力のバリアをもうちょっと広げてくれたら俺様も電撃を食らわずに済んだのであってだな……。」

 真面目に頷くオーナーにリュウはため息をもらした。

 オーナーは抱えていたタニを下に下ろすとリュウを睨みつけた。


 「そもそも、お前は持ち場が違うだろう。なぜ、ここにいる?次のツアー計画のプランはできているのか?一日で仕上げろと言っておいたはずだが。」

 「……うっ。」

 オーナーの鋭い言葉にリュウは真っ青で詰まった。


 「あー、リュウが大ピンチなんだナ!シャアウ!シャシャシャシャーウ!」

 リュウの隣でシャウが心底楽しそうに笑っている。


 「てめぇ!うっせぇんだよ!どっか行きやがれ!」

 リュウは自分のまわりを回ってからかうシャウに怒鳴った。


 「リュウ、加茂シャウは我が竜宮の客神だ。言葉を改めろ。」

 「うう……畜生!シャウめ!オーナーがいるからって調子に乗りやがって!ふんだ!」

 オーナーに叱られてリュウは子供のようにぐずりながら叫んだ。


 「あ、あの……助けてくださってありがとうございます。お、オーナー様っ!今後ともどもよろしゅうお願いします。えーと……わたくしめはとてもうれしく存じており……えーと……」

 ここで突然タニが顔を真っ青にし、動揺しながら慣れないお礼をオーナーに返した。


 「今度、赤青黄色の蛙の上でオケラダンスを頭からかぶりませんか?」

 「ちょ、ちょっと待て!落ち着け!何言ってんだ!タニ!会話がぐちゃぐちゃじゃねぇか!」

 タニがオーナーとの会話に緊張し、わけがわからなくなっているのでリュウはすかさず助け舟を出した。

 その横からシャウが好き勝手話し始めた。


 「リュウが落ち着くんだナ!バナナ食べるんだナ!バナナ!バナナ食べながら滝壺ライダーでカマキリのポーズを頭から突っ込むんだナ!シャウ!」

 「お前もいちいち会話をわけわかんなくするんじゃねぇ!何話しているかわかんなくなっちまうだろうが!」

この無駄で収集しない会話はオーナーの一言で一つにまとまった。


 「ああ。お前が谷龍地神たにりゅうちのかみだな。」

 「!!!」

 タニは目を見開いて驚いた。


 ……な、名前!間違えてない!


 「ううう……。」

 いままでタニグチと間違われていたタニは初めて名前を呼ばれ感動して泣きだした。


 「……?どうした?私の神力は極力落としたはずなのだが……怖いか?」

 オーナーは戸惑った顔でタニに心配そうに尋ねた。


 「え?あ……いえ、いままで名前をちゃんと呼んでもらえたことがなくて……。」

 「リュウ……。」

 タニの発言にオーナーはリュウを睨みつけた。


 「あ?俺様は別にいじめてねぇぞ!」

 リュウはオーナーに怯えながら早口で言った。


 「……加茂、ちょっと外してくれ。」

 オーナーはシャウに目を向けると真剣な顔で席を外すように言った。


 「……なんか真剣なんだナ?わかったんだナ!シャウは飛龍と放電合戦して遊んで来るんだナ!シャアゥ!」

 シャウは何を思いついたのかわからないが楽しそうにスキップしながらどこかへ行ってしまった。


 「なんだよ……放電合戦って……まわりで誰か死ぬんじゃねぇのか?止めた方がいいぜ。オーナー。」

 リュウが呆れているとオーナーが何かを考えながら口を開いた。


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