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121話 美琴の家出

 美琴はあやめにスマホで電話する。

 「あやめ、今日泊めてくれない。」「いいけど。どうしたの。」

 「家を出てきた。」「えっ。」

 「今から行くからね。」「ちょっと、みこ。」

美琴はバスに乗り、久沓神明社の近くのバス停で降りる。そして、あやめの家に行く。

 玄関のインターフォンを鳴らすと一久が顔を出す。

 「かわいい、お客さんだね。どんな用件ですか。」「あやめさんの友達の柏木美琴です。あやめさんはいらっしゃいますか。」

 「そうか、あやめの友達か。上がってください。」「はい、お邪魔します。」

美琴は一久に居間に通される。そこへあやめが来る。

 「私の部屋へ行きましょ。」「お父さんは仲間にいれてくれないのかい。」

 「今日は女子会をするのよ。」「残念だなー」

一久は、おもちゃを取り上げられた子供のような顔をする。彼の勘が何か面白いことがあるに違いないと言っているのだ。

 あやめと美琴は部屋に入るとあやめが美琴に言う。

 「お父さんがごめんね。」「いいのよ、楽しいお父さんね。」

 「なんでも首を突っ込むから困ったものだわ。」「私のお父さんとは大違いよ。」

 「家出をしたって本当?」「本当よ、お父さんがひどいのよ。」

 「とりあえず、両親に連絡したら。心配しているよ。」「分かったわ。」

美琴は母の携帯に電話する。

 「私、家出することにしたから。」「何を言っているの、帰って来なさい。」

 「しばらく帰らないから。心配しなくていいよ。」「心配するに決まっているでしょ。」

 「電話切るわね。」

美琴は一方的に電話を切る。あやめが美琴に言う。

 「みこ、しばらくいるって、どうするつもり。」「考えていないわ。」

柏木家では美琴の母が父に言う。

 「美琴、家出したわよ。」「どこに行ったんだ、木村君の所か。」

 「分かりません。しばらく帰らないと言っています。」「木村君の電話番号を知っているか。」

 「知りませんよ。」「どうしたら、いいんだ。」

父は、落ち着いている母をよそに1人で慌てている。


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