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地獄戦隊ヘルファイブ  作者: シア・ヨネク
8/12

2-2 君は今どこにいるんだろうか

君は今どこにいるんだろうか

桜がひらひらと舞っていた去年の春に出会い、以降季節が変わりゆく日々を共にしてきた

そんな中でいつも君は笑っていた

いつも君は何気無い会話をする時その笑顔を絶やさ無かった

だから僕も笑い、笑い合いながらこの日常が続いたら良いと思えた


………けれど


君は突然消えた

何の前ぶれも無くスッと何処かへ消えてしまったのだ


なぁ、日香


君は今どこにいるんだ?


出来れば元気でいることを信じたい


また会う時にその笑顔を見たいから








雅斗がくとーおーい雅斗ー」


ぼんやりと見える拡張される日香の笑顔から一変、視界に映っていたその幻が消え現実味のある光景に映し直す。気がつけばここは教室、僕と同じ年の生徒が色んな会話を交わしながらこの場を賑わせる。

俺はここで日香の幻影を見ていた。

その途中で大地だいちの声が幻影に割り込んだ事で僕は我に返った。


「…大地?」

「お前またぼけーっとしてたぞ、大丈夫か?」

「……すまない」

「どうせ日香の事を考えていたんだろう?ちゃんと生きてるか無事かそんな事を考えながら。あいつは大丈夫だって、何事だろうと前向きに生きる奴だからちゃんと帰って来るさ」

「…そうだな、そうだと良いんだか…………」


不安な僕を安心させようとする大地をよそに自分の席の隣にある窓際の席を見つめる。

この席は日香の席で本来なら今の時間彼女はその席にいるのだ


だが今のところ彼女は時間になってもその席にいないどころが学校にすら来ていない。


あの日を境に日香はいなくなった。


いつも彼女の住むアパートに行き、日香を出迎え二人揃って登校した。

でもあの日は違った。


一週間前、曇り空の下その日も彼女を迎えようとした時二階の廊下で大家が腰を抜かしている所を目撃した僕は大家の所に駆けつける。身体を震わせて怖がる大家が僕を見るなり「死んでる」と部屋の先に人差し指を指した、そして僕は指の先にある物を目にする。

僕と面識がありおじさんと呼んでいた日香の父 小須部おすべ つとむさんが変わり果てた姿で横たわっていたのだ。

そこに日香の姿は無く直ぐに警察したが後におじさんは失血死と判断される、そして日香はその日から行方知れずとなり、一週間が過ぎた。


「お、そろそろ戻らねぇと」


あの事件を振り替えているとHR(ホームルーム)の開始を告げるチャイムが鳴り響き、内側にいる生徒、外側の廊下にいる生徒がこの教室に戻り各自自分の席座る。

全員が座った所で出入り口の引き戸がガラリと音を立ててそこから僕のクラスの担任の先生が現れる。真っ白で薄い長袖の白シャツに使い古しの茶色のベルトと灰色のズボンといった服装を着る先生はゆっくりと歩き教壇に着く。


「起立」


と日直に言われ一同は椅子から立ち上がり。


「気を付け」


姿勢を正し


「礼」


先生を前に揃ってお辞儀をする


「着席」


そして椅子に座る。

教室全体に椅子からガタガタと鳴り響いた後先生は口を開く


「えー皆さんおはよう、小須部さんが行方不明になってから今日で一週間が立つがまだ手掛かりが掴めていない、もし小須部さんに何か思い当たる所があったら先生方に報告するように。あと、急ではあるが今日このクラスに転入する事になった転入生を紹介する」

「転入生?マジかよ」

「一体どんな子だろ~」

「イケメンかなぁ」

「可愛い子だと良いなぁ」


先生の急な知らせに生徒達はざわつく。

その転入生は一体どんな人間かをそれぞれ期待しながら。


「入って良いぞ」


先生が呼び掛けると誰か引き戸を開く。

そこから現れる転入生と思わしき青年、彼は黒髪で良くも悪くもない顔立ちをしていた。

彼が教壇に向かう最中でもクラスの生徒達はヒソヒソと彼に関する会話を交わし先生は転入生の名を白いチョークで黒板に書く。


(名前は……真…無…真無………真無?)


黒板に書かれた転入生の名前はなんと『真無 現』

姓名どころか全体的に斬新過ぎる名前である。

そして『真無 現』なる転入生は教壇の隣に付き机に座る僕達を前に自己紹介をする。


「真無 現です、よろしくお願いします」

明けましておめでとうございます

シア・ヨネクです

学生の皆さんは冬休み、社会人はお正月を楽しく過ごせましたでしょうか?

自分はやりたいゲームがあったのに父親に邪魔されて上手く遊べませんでした(笑)

さて、今回の『2-2 君は今どこにいるのだろうか』の事で本当ならもう少し執筆していきたかったのですがシナリオの都合上の続きは次回で発表する事にします。

よくよく考えて見るとこの物語(しいて言うなら雅斗編)は「全部完成するのに前以上に工夫をこなさなきゃならない」と判断したから。

なのでも物語的にうちょい長くなるかもしれないですかそれでも読んで頂けるのであれば嬉しいです。

では次回お楽しみに!

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