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どこからか聞こえてくる音  作者: くろくまくん
第七章 どこからか聞こえてくる音

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目眩

ステップス倶楽部の副部長マイの話が終わった。


小さい頃のお祖母ちゃん家の近くで、謎の生き物に追いかけられる話。


カッパかな?



◯登場人物


優太ゆうた

高校二年生 帰宅部

読書、ゲームが趣味


陽真理ひまり

高校二年生 怪談倶楽部

ユウタの幼馴染、明るく友達が多い


麗華れいか

高校二年生 怪談倶楽部 部長

ヒマリの一年の頃からの友達


麻衣まい

高校二年生 怪談倶楽部 副部長

レイカと同じくヒマリの一年の頃からの友達


伊坂先生

48歳 三年生の担任

吹奏楽部と怪談倶楽部の顧問

「はい、これで話は終わりだよ〜」


 なんだか謎の感じのままでマイの話は終わった。


「マイちゃん、結局アイスは何を食べたの?」


 ヒマリがどうでもいいツッコミをする。


「え、アイスはスイカバーだよ。夏と言えばスイカバーでしょ?」


 それしかないみたいな言い方。まぁでも僕もスイカバーは好きだ。箱入りの何本か入ってるやつじゃなくて、単独のサイズが大きいやつだ。


「マイ、そのぺたぺた追ってきたのって、謎の生物だったとかなのか〜?」


 伊坂先生は一応、話に対してのツッコミをする。


「う〜ん、私もわかんないよ。だって怖かったから見てないし、なんだか手がベタベタしたのだけしか覚えてないんだもん。それから夜遅くに出かける時は大人と一緒に出るようにしてるからね」


 小三の時はともかく、高二になったら一人で出てもいいと思うぞ。そろそろ、僕も何か話そうかな……


「あ、次は僕が話します」


 手を挙げて、どの話をしようか考え始めた時だった。


「うっ!」


 急に耳鳴りがして、頭が痛くなってきた。


 窓の外から聞こえる車の音


 小鳥のさえずり


 雨や風の音


 時計の針


 携帯の通知音



——ぽきり



 なんの音だ。


 頭がぐらぐらして目眩がしてきた。


 いつ聞いたか忘れたけど、ピアノの音


 心臓の鼓動


 血管を血が流れている音


 ピロリロリロ ピロリロリロ


 しゃくしゃく しゃくしゃく


 ジリリリン ジリリリン


 ぴちゃぴちゃ ぴちゃぴちゃ


 しくしく しくしく しく


「ユウちゃんっ!!」


 僕の横にいるはずのヒマリの声が、何故か遠くのほうから聞こえてきた。


 何も聞こえなくなって……


 頭も真っ白になって……



◇ ◇ ◇



 気づいたら、僕はベッドの上で寝ていた。


 怪談話をしようとして……耳鳴りがして。


 なんか色んな音が聞こえて……そして気を失ってたのかな。


 たぶん病院の病室かな。


「う……」


 あれ、ヒマリが横にいる。てか、寝ている。


 もしかしてずっと側にいてくれたのかな。


 ヒマリがいる右手の方と逆の左腕には点滴の針が刺さっていた。


 点滴の袋からは、ぽとりぽとりと雫がゆっくりと落ちている。


「ユウちゃん……早く起きてよぉ……むにゃむにゃ」


 寝言かよ。でも、心配かけてしまったな。


 僕が寝ている部屋、病室には他には誰もいなかった。部屋の外にも誰もいない……のかな?


「おーい、ヒマリ。起きたよ〜」


 僕は小さめの声でヒマリに話しかける。


「ん……あっ! ユウちゃん、おはよう!」


 おはようは、違う気がするんだが。


「ごめんね、心配かけちゃって。急に耳鳴りがして、そのあと覚えてないんだよね……」


「めちゃくちゃ心配したよ〜! だって苦しみ出したと思ったら、床に倒れちゃうんだもん。シュウジ伯父さんと伊坂っちが運んでくれたんだよ」


 みんなにも迷惑かけてしまったんだな、合同納涼祭の途中だったのに。


「ヒマリは大丈夫? 夜だいぶ遅いんじゃないの?」


 正確な時間はわからなかったけど、結構経ってる気がしたからだ。


「私は別に大丈夫。あ、ユウちゃんのお父さんお母さんも来てたんだけどね。軽い熱中症みたいな感じっていうことで、もう家に帰ってもらったよ」


 親も来てくれてたのか。みんなに心配かけて悪かったな。


「ごめんね、ヒマリにも迷惑かけて。でも正直に言うと起きてて誰かが側にいてくれて助かったよ」


 ヒマリが吹き出した。


「相変わらず素直じゃないんだから〜。私で良かったでしょ〜? シュウジ伯父さんとかだったら嫌でしょ〜?」


 いや、比べる人が違い過ぎるだろう。


「あ……うん、ヒマリでよかったよ」


 僕はまだ寝起きなのもあって、素直に言った。するとヒマリも何故か急に黙ってしまう。


 僕はヒマリの手を握った。


「ちょっと心細いから、しばらくこうしててもいいかな?」


 部屋は暗めだったからハッキリは表情はわからなかったけど、明らかに笑っている。


「仕方ないな〜。アイス十個で手を打ちましょう」


「相変わらず容赦ありませんね、ヒマリさん」


 何故か敬語のやり取りで話す。


「ヒマリ朝まで寝とかなくていいの? 明日も部活あるんじゃない?」


「うんうん、さっき寝てたから大丈夫だよ。ユウちゃん、まだ少ししんどそうなら目を閉じて寝とくんだよ」


 ヒマリは空いているほうの手で、僕の頭を撫でてくれた。


 なんだかホッとするというか、安心した。


「うん、少しだけ寝よかな。おやすみヒマリ……」


 僕は安心感の中、眠りについた。




「おやすみ、ユウちゃん……大好きだよ」



マイに引き続き、話をしようとしたが、


急に耳鳴りがして、色んな音が聞こえてきて倒れるユウタ。


目覚めたのは病院の一室。


側にヒマリがいてくれたから、ユウタは心強かったようだ。

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― 新着の感想 ―
能力に目覚めたっぽい。 点滴とは大事になりましたね。 (・–・;)ゞ あれ? ラブコメの波動を感じる……。 (´・ω・`)
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