表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に《俺は転生》《姪は転移》した。  作者: ブルーアワー
第一章 新たな旅立ち 第一幕 異世界生活の始まり
5/39

第四話 スキルと自然魔法

第三話 宿代払ってなかったので加筆しました。

 まだ月と星が空に輝いていて、太陽が昇る前に俺は目を覚ました。

 もう一度寝る程の疲れは無いし時間にも余裕があるので、今一度スキルや魔法を確認するためにステータスを開いてみた。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

ステータス

《ユニサス》

Lv.1  【ランクG】【¥0】

ジョブ:狩人

HP:50/50

MP:25/25

スキル: 投擲:Lv.1 鷹の目:Lv.1 気配感知:Lv.1 隠密:Lv.1 暗視:Lv.1 鑑定:Lv.2 早成

魔法:自然魔法:Lv.1 【基礎】

 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


「鑑定スキルで、スキルとかの鑑定が出来るか調べてみるか。〔鑑定〕」


 思い立ったが吉日。とも言うので、ステータスのスキル欄を見ながら鑑定スキルを使用した。


 [投擲スキル] [鷹の目スキル] [気配感知スキル] [隠密スキル] [暗視スキル] [鑑定スキル] [早成スキル]


 と、最初に薬草の山に使用した時と同じように表示された。


「スキル欄に在るんだから、スキルだって表示されても意味が無いんだけどな。一つずつ、鑑定してみるか。まずは、投擲スキルを」


 〔鑑定〕しよう。と考えた瞬間に、投擲スキルの表示から。


《投擲》戦闘スキル。レベルにより投擲の熟練度が決まり、投擲による攻撃にプラス補正がされる。


 さっきと違い、説明文形式で表示されていた。


「あれ、なんで鑑定表示が出たんだ?…俺まだ、〔鑑定〕って言ってないよな。…あ、鑑定スキルのレベルが上がってる!」


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

ステータス

《ユニサス》

Lv.1  【ランクG】【¥900】

ジョブ:狩人

HP:50/50

MP:25/25

スキル: 投擲:Lv.1 鷹の目:Lv.1 気配感知:Lv.1 隠密:Lv.1 暗視:Lv.1 鑑定:Lv.3(UP) 早成

魔法:自然魔法:Lv.1 【基礎】

 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


「なるほど、レベルが上がって声に出さなくても鑑定出来るようになったのか」


 自分自身の考察によって、鑑定スキルはもう〔鑑定〕と声に出さなくても鑑定出来ると結論づけた。それからすぐに、ステータスに表示されているスキルを片っ端から頭で考えるだけで〔鑑定〕していった。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


《鷹の目》視覚スキル。発動した対象の、弱点が目に見えるようになるスキル。レベルによって、精度が変わる。


《気配感知》感知スキル。気配から、周囲の事を感知するスキル。レベルにより、気配を感知出来る範囲が広がり精度が上がる。


《隠密》隠蔽スキル。自分の出す、気配を殺すスキル。レベルにより、自分の出す気配をより多く消せるようになる。


《暗視》視覚スキル。暗闇でも、視野を確保するスキル。レベルにより、暗闇でもはっきり見えるようになる。


《鑑定》補助スキル。レアスキルで、対象を鑑定するスキル。レベルにより、鑑定で得られる情報量が変わる。


《早成》補助スキル。オリジナルスキルで、所有者の成長を早めるスキル。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


「オリジナルスキルやレアスキルが、俺のスキルにある事がとても嬉しいな。それにジョブが狩人だけあって、狩りに使えそうなスキルが多いな。今日はこれらのスキルを使って、ウサギを一匹でもいいから狩る事が目標だな!」


 ゴーン。


 と、心地良い鐘の音が響いた。

 なので部屋を出て、階段で一階に下りて行った。


「あら、おはようユニサス君。ユニサス君は、早起きなのね」

「おはようございます。いえ昨日は疲れていて、ベッドに入ったらすぐに寝ちゃったので、それで早く起きただけですよ」

「あら、そうなの。もう、朝ご飯の準備は出来てるわよ。さあ席について」

「はい。…頂きます!」


 テーブルの上に、用意されていた朝ご飯を見て少し驚いた。

 なぜなら、よくファンタジー小説などでは、すぐには食べられない白いご飯があり、そしておかずには白身の焼き魚と味噌汁らしき物があったのだ。

 そんな、日本の朝ご飯みたいなメニューを食べ終わると、ピンさんが話しかけてきた。


「うふふ。ユニサス君は、ご飯が好きなのね」

「好きです!」

「あらあら。じゃあこれからは、ユニサス君の主食はご飯を中心に考えるわね」

「本当ですか!?ピンさん、ありがとうございます!じゃあ今日も、森に行って来ます」

「ふふ。気を付けて、行ってらしゃい♪」


 ピンさんに挨拶してから宿舎を出て、ギルド本部によりフレアさんにまた森に行く事を伝えて、門まで走って行った。


 門でも、いつもの門番の人に挨拶をしながらギルドIDを提示してから門を通り抜けて、今日も右側の森の中に入って行った。


 今日は朝早く来たので、この森の事をもっと知り慣れるために、ゆっくり移動しながら森を観察していき、スキルを使って薬草やウサギを探す事にした。


「まずは狩りに使えそうな、〔気配感知〕と〔隠密〕だな」


 気配感知を発動すると、ぼんやりと周りに存在する全ての物を把握出来たような感覚に包まれた。例えば虫や鳥そして植物などの生物から、地面や空気などの無生物まで感じ取れる感覚だ。


「これが気配感知か。…なんか変な気分で、慣れないと酔うかもしれない。あとは、隠密だが。……発動してるんだよな?特に何かが変わった気がしないんだが。まあ鑑定結果から考えても、自分自身では気付かないんだろう」


 スキルを発動したまま、数時間が経過しようとしていた。だが気配感知スキルでは、薬草探しには向いていないようで、薬草を探しても花の形が分かるだけなので、直接見ないと毒草や麻痺草や眠草だったりしたので、この数時間で採取出来たのは、薬草12本と上薬草2本だけだった。

 しかも今日の目標のウサギを2回、あとネズミを3回発見して石を投げたが。一匹にも当たる事はなかった。


 そして今、命にかかわる今日一番の重大な問題が浮上した。

 それは、…飲み水だ!!森の中を朝から探索し続けて、太陽の位置から考えても、もうお昼を少し過ぎたくらいだと思う。なのに街を出てから、一滴も水を飲んでいないのだ。


「結構疲れたな。この森、奥の方は少し傾斜があって山みたいになってるし、湧き水とかないかな。…こんな時ファンタジー小説なら、生活魔法でどうにかなったりするけど、フレアさんの話だと属性魔法を持たない俺なんかは、今ある自然魔法以外は使えないらしいからな。……そういえば、自然魔法って何が出来るんだろう?〔ステータス〕」


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

ステータス

《ユニサス》

Lv.1  【ランクG】【¥0】

ジョブ:狩人

HP:22/50

MP:19/25

スキル: 投擲:Lv.2(UP) 鷹の目:Lv.1 気配感知:Lv.2(UP) 隠密:Lv.2(UP) 暗視:Lv.1 鑑定:Lv.3 早成

魔法:自然魔法:Lv.1 【基礎】

 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


「HPとMPが、結構減ってるな。スキルを使って注意深く探索してたから、体力も精神力も使ってたんだろうな。代わりに、スキルレベルは上がってるけどな」


 HPとMPについては、前日も少しは減ったり増えたりしていたので、あまり気にしないでいいだろう。

 なので、朝スキル欄のスキルにしたように、早速ステータスの自然魔法を、鑑定スキルを使って〔鑑定〕してみた。


《自然魔法》MPを消費し、自然に干渉する魔法。


 まず、俺は自然魔法の鑑定結果に驚いた。


「自然に干渉する魔法なんて、完全にチートだよな!?まぁ、どの程度干渉出来るかにもよるけど、それでも水は自然…だよなぁ。なら、この魔法で今の状況をどうにか出来るか?」


 と考えて、まずは声に出して唱えてみた。


「〔自然魔法〕……あれ、何も起きない?…水よ出ろ。………やっぱり、何も起きない」


 なので、とりあえずステータスをよく確認してみると、自然魔法の欄に【基礎】と、表示されていたので、今度はそれを声に出して唱えてみた。


「〔基礎〕……?やっぱり、何も起きない」


 しかし、また何も起きなかったので最後の希望である。鑑定スキルで【基礎】を〔鑑定〕してみて、その鑑定結果が表示された。


《基礎》: 【植物・乾燥】 【土・研磨】 【水・雫】 【氷・霜】 【風・風向】 【火・火種】 【雷・静電気】 【重力・増減】 【闇・影絵】 【光・照明】 【空間・倉庫】 【時・時計】


 【基礎】からは、たくさんの情報が表示されたが。正直、自然魔法の鑑定結果の時よりも驚いた。なぜなら、表示された鑑定結果の内容的には、戦闘に使えそうな魔法が存在しなかったからだ。


「自然魔法って、もしかしてチートでも何でもないのか?どっちかと言うと、曲芸魔法みたいだな」


 とりあえず、〔鑑定〕で表示された内容をまた鑑定スキルで〔鑑定〕する事にした。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


【植物・乾燥】MPを消費して、手で触れている植物が吸収している水分を放出させて乾燥する魔法。


【土・研磨】MPを消費して、手で触れている鉱物の表面を薄く剥離させて鉱物を研磨する魔法。


【水・雫】MPを消費して、自然の中に存在する水分を微量集めて雫にする魔法。


【氷・霜】MPを消費して、手で触れている箇所の熱を下げて霜にする魔法。


【風・風向】MPを消費して、自分の体に触れている風を感知したり止めたりする魔法。


【火・火種】MPを消費して、手で触れている箇所に熱を集めて火種にする魔法。


【雷・静電気】MPを消費して、自然の中に存在する微弱な電気を集めて静電気にする魔法。


【重力・増減】MPを消費して、自分にかかる重力の増減をする魔法。


【闇・影絵】MPを消費して、自分の影を自由に動かす魔法。


【光・照明】MPを消費して、自然の中に存在する光を集めて照明にする魔法。


【空間・倉庫】MPを消費して、レベルにより大きさの変わる異空間を作る魔法。ただし、生物は入れられない。


【時・時計】MPを消費して、時間が時計のように表示される魔法。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


 と、鑑定結果が表示された。

 なので、一通り試してみる事にした。


 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖

【植物・乾燥】――薬草に使うと、薬草が乾燥薬草になった。

【土・研磨】――落ちていた石に使うと、手で触れていた箇所を少し尖らせて、手には砂のような物が付着していた。

【水・雫】――時間はかかるが、飲み水を作れた。

【氷・霜】――手を地面に付けて使うと、地面に霜柱が出来た。

【風・風向】――風の流れが分かり、風を停滞させられた。

【火・火種】――指先に小さな火が灯った。

【雷・静電気】――指と指の間に静電気が走った。

【重力・増減】――体が少し軽くなったり重くなったりした。

【闇・影絵】――自分の影が思い道理に動いた。

【光・照明】――LEDみたいに熱をあまり発さない明るい照明になった。

【空間・倉庫】――乾燥薬草12本と乾燥上薬草2本を入れると、【倉庫内】と表示が出て倉庫に入れた中身が確認出来た。

【時・時計】――今の時間が【16:28】だと表示された。

 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖


 そして分かった事は、鑑定スキルで得た情報以上には使えない事と、魔法を一回発動すると体から何かが抜ける感覚と共に1MPを消費している事。そして俺の意思次第では、複数の魔法を同時に発動して持続し続ける事も出来るようだが、MPも発動している魔法ごとに継続的に消費する事が分かった。

 朗報としては、水には困らない事と荷物を異空間に入れておける事。あとは精神的にも負担をかけずにじっとしていれば、MPが一分間に1は回復する事が分かった事だろう。


「だがやっぱり、あまり使えない魔法かもしれないな。もう太陽も沈みそうだし、門が閉まるまで時間もないし街に帰るか」


 それから、〔気配感知〕・〔隠密〕のスキルを発動しながら。【風・風向】の魔法も発動し、俺の臭いがその場に残らないように、周りの空気を一緒に移動させた。

 あと少しで森を抜けられる場所で、気配感知スキルに今日最後のウサギを感知して見つけた。


「どうせ逃げられるだろうけど、【土・研磨】で尖らせた石があるから投げてみるか」


 そんな軽い気持ちで、ウサギと数メートルの距離まで近づき。ウサギの赤く見える後頭部めがけて、思いっきり石を投げた。

 今までと違い、ウサギはピクリとも反応せずに、石は狙い通りにウサギの後頭部に直撃して『ミャッ!』と、ウサギは鳴いて動かなくなった。


「あれ!?…ウサギに、当たったのか?」


 急いでウサギに近づくと、そこには血生臭くてピクリとも動かないウサギの死体があった。



 ❖ ❖ ❖ ❖ ❖



 これがユニサスにとって初めて、動物の命を奪う行為だった。

誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘ください。


2017/7/25 改稿しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ