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異世界に《俺は転生》《姪は転移》した。  作者: ブルーアワー
第一章 新たな旅立ち 第三幕 思いがけない出会いセタ王国第二王女 《ヒナ》
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第五話 大勢の人と家族契約

 あれから二日が経ち七月に入ると急に街が騒がしくなり、朝から活気付いて外から聞こえてくる音で俺は目を覚ました。


「…うん?なんか外が騒がしいな、何かあったのか」


 すぐに支度をして下に行くと、ピンさんが起きていて朝食の準備をしてくれていた。

 なので、なぜ朝から外が賑やかなのかを聞いてみた。

 すると、ピンさんがすぐに答えてくれた。


 なんでも毎年七月に入ると建国祭の準備が始まり、去年の建国祭から今年の建国祭までに成人した冒険者になる若者達や二年以内の孤児奴隷達が、今日から建国祭までにミルキーウェイに入って来るそうだ。

 なので今日到着する予定の人達の受け入れ準備など、街全体が騒々しい事になっているそうだ。


「じゃあ、この宿舎にも人が入ってくるんですか?」

「そうよ♪この宿舎の部屋が一杯になるのはこの時期だけだし、それに奴隷施設の部屋も一杯になるのよ。だからギルドの施設はどこでも人手が足りなくなって、もう冒険者を引退した街の人達がこの時期だけは手を貸してくれるのよ」

「いったい何人くらい来るんですか?」

「冒険者になりに来る人達と奴隷達を合わせて、毎年だいたい千人位かしら」

「そんなにですか!?…部屋足りますか?」

「それが足りなくて、毎年一部屋に二段ベットを二つ組み立てて、同室に四人ずつ入ってもらっているのよ」

「じゃあ、俺の部屋にもですか?」

「ふふふ、その話はまた今度ね♪」


 ピンさんの、含みを持った最後の一言がちょっと気になったが、俺は宿舎を後にしてギルド本部に向かった。

 いつも通りにスイングドアを開いて中に入ると、いつもの受付にいつもとは違うフレアさんがいた。

 今にも踊りだしそうなほどの、にこやかな笑顔で鼻歌を口ずさんでいた。


「…フレアさん、おはようございます。何かいい事でもあったんですか?」

「あ!?ああユニサス、おはよう。……」


 フレアさんは挨拶を返してくれたあと、恥ずかしさか何も言葉が出て来ないようだ。

 すると受付の奥から、バーンさんが来てフレアさんの代わりに答えてくれた。


「ああフレアは、旦那と久々に会ったから。…浮かれてる?」

「フレアさんって、旦那さんいたんですか!?」

「何だい、いちゃ悪いかい!!」

「いや俺もこの街に住んで、もう二ヶ月ぐらい経つのに出会わないから。フレアさんって未婚か未亡人かと思ってました。でも、どうして今日帰って来たんですか?」

「アタシの旦那は、このセタ大陸のギルドマスターをやってて、ちょうどユニサスが来た頃にミルキーウェイを出発して、トナミに行って今年の建国祭に来る人達を護衛して来たんだよ」

「なるほど、でも今はどこに居るんですか?」

「ミルキーウェイには、先頭集団が付いただけだからアタシ達に報告を入れて、また護衛に戻ったんだよ」

「フレアさんの旦那さんって、凄い人なんですね」

「それで、フレアはメロメロ?」

「チョ!?ちょっと、やめてくれよバーン!!」


 それから少しフレアさんの乙女な姿を見ていたが、今日も森に行くのでギルド本部を後にして門へ行くと、門では今まで見た事もないほどの人達が居てクーリさん達も忙しそうだ。


「あのクーリさん、門を通っていいですか?」

「え、ああユニサス君か。ユニサス君なら通っても大丈夫だよ」

「ありがとうございます。お仕事頑張って下さい」

「行ってらっしゃい。そこの人達ちゃんと並んでID(身分証)を出しといてよ!」


 大変そうな門を出るともんの外には、中で見た人達が極少数だと分かる大行列が出来ていた。

 大行列を横目に、俺はいつも通りに森に入って行った。そして、いつものように狩りをこなして街に帰ると、街全体にいつもより人がいてちょっと不思議な感じだった。


 聞いてた通りに冒険者ギルド全体が騒がしく、今の俺と同年代の男の子が少しと他種族の女の子が大勢いてIDを首から下げていた。

 武器を見ている者や長い旅を終えて銭湯で汗を流している者、そしてギルド本部で冒険者の話を聞く者や宿舎で休んでいる者など、それぞれに自分で考え行動を起こしているようだ。

 俺もギルド本部の受付でフレアさんに報告して、宿舎に行きピンさんの作ってくれた夕食を他のテーブルに食べている人がいる状態で食べた。


 イービス達がいた時以来だったが、やはり静かすぎるよりは人がいる方が食事も美味しく感じるな、でも俺もあと少しで一人での食事も終わる予定だ。

 そう、もうすぐロアの誕生日の七月五日。つまり俺が、ロアとルリンを迎えに行く日だ。

 お金も十分にたまったし、あとはロアとルリンの気持ち次第だ。


 そして次の日もまた次の日も冒険者になりに来た若い人達が到着して、その次の日からはもっと若い孤児奴隷達も到着し始めた。

 すると、奴隷を頼りにしている若者達は奴隷施設に群がり、少しでも自分に都合のいい奴隷を探して奴隷達を物色し始めた。

 ロアとルリンに話しかけている人達もいるが、二人は興味が無いようで特には話していないようだし、ここに集まっている人達は七月七日の建国記念日にギルドID登録するので、どちらにしろ今はまだ契約はまだ出来ないのだ。

 それから俺が使わせてもらっている部屋にも二段ベットが準備されたが、俺はいまだに一人部屋だ。


 そして次の日、ロアの誕生日の七月五日を迎えた。


「やっと、この日がきたか」


 俺は朝起きてから、渡すプレゼントの確認やロアとルリンが俺を受け入れてくれるのか不安でそわそわしていた。

 それから朝食を食べに下に行くと、この数日で増えた人達で食堂は大賑わいだ。座れる席を見つけて座ると、ピンさんがすぐに朝食を持って来てくれた。


「あ、ありがとうございます」

「ふふふ♪どういたしまして、今日はユニサス君の大切な日だからね。頑張ってね♪」

「もしかして!?知ってるんですか?」

「ふふふ、セインさんにちょっと聞いてね♪」

「じゃあ、まだ一人部屋なのも?」

「そうよ♪」


 やられた。まさかピンさんが知っていたなんて、だから含みのある言い方をしていたのだと分かった。

 少し恥ずかしかったが、それよりも勇気が湧いた。俺達の事を応援してくれる人達が、一杯いてくれる事に感謝しながら決着の場所である奴隷施設に向かった。


 奴隷施設に入ると、階段下にセインさんが待っていてくれた。


「ユニサス様、御待ちしておりました。ロアとルリンは、契約魔法陣の部屋にて御待ちです。大変失礼ですが、お金は貯まりましたか?」

「大丈夫です」

「ではこちらへどうぞ、契約魔法陣の部屋へ案内いたします」


 一度だけイービス達の契約の時に行った、二階の一番右奥の契約魔法陣の部屋までセインさんに付いて行った。

 すると聞いてた通りロアとルリンがいたのだが、他にも数人の孤児奴隷が契約魔法陣を囲むようにして立っていた。


「ロア、ルリン待たせたな」

「…うん♪」

「ボクは待ってない!」

「では、主従契約の儀式を始めます。主、ユニサス様。契約魔法陣の上に乗って下さい、次に、ロアとルリンも乗って下さい」


 セインさんに言われた通りに、俺達は契約魔法陣に乗った。


「ではまず、ユニサス様とロアの主従契約を行います。ユニサス様、お願いします」

「はい。…確かこんな感じだったよな、ロアが俺を主と認めるなら。ロアの望みを、一つ教えて欲しい」

「……家族が、欲しい」

「…分かった。じゃあ、俺と新しい家族を作ろうか」

「…うん、…好き♪チュ」


 ロアは笑顔で俺に抱き着くようにして、頬にキスをしてくれた。

 俺とロアの体が、光に包まれた。


「ここに、新たな主従……いえ家族の契約を結んだ。これより先、ユニサス様とロアがより良い関係である事を祈る。では次に、ユニサス様とルリンの家族契約を行います。ユニサス様、お願いします」

「はい。ルリンが俺を家族と認めるなら。ルリンの望みを、一つ教えて欲しい」

「ボクは、…ロア姉の家族になりたいだけだよ!」

「…分かった。じゃあ、俺とロアと新しい家族を作ろうか」

「…うん、チュ」


 ルリンは渋々、俺の右手にキスをした。

 俺とルリンの体が、光に包まれた。


「ここに、新たな家族の契約を結んだ。これより先、ユニサス様とルリンがより良い関係である事を祈る」

「ロアにルリン、これから宜しく!それでこれは、誕生日プレゼントで家族への初めてのプレゼントだよ」


 周りで見ていた孤児奴隷達が、キャー!と騒ぎ出した。

 この前アクセサリー工房で作ったプレゼントで、ロアにはスライムの無属性の魔石を入れた鈴が付いたチョーカーを、ルリンにはビックウルフの牙の付いたプレアーストリングをループに通したフィンガーグローブを贈った。


「な!?家族だ何だって言っといて、やっぱり奴隷として見てるんじゃないか!ロア姉には首輪を、ボクには手枷を付けさせるつもりだったんだ!!ボクは着けないぞ、ロア姉も付けない方がいいよ」

「……」

「そんなつもりはなくて、ただ似合そうだと思って作ったけど、ロアも嫌なら付けなくていいよ」

「…ありがとう、付ける。……似合う?」

「ああ、とても似合ってるよ!」


 ロアはすぐに首にチョーカーを付けてくれて、とてもロアに似合っていて可愛かった。

 ルリンは、凄い怒った顔で俺の事を睨んでいた。


「ロア姉、どうして?」

「…ユニサスは、…本気だから」

「なんで分かるの?」

「……なんとなく?」


 またルリンが、俺を親の仇でも見るような目で睨んでいた。


「ユニサス様、大変失礼ですが。明日と明後日の二日間、ロアとルリンの手を借りたいのですが宜しいでしょうか?」

「それは、ロアとルリンに聞いて下さい」

「…セインさんには、…お世話になったから。…手伝う」

「ボクもロア姉と一緒に、手伝ってもいいよ」

「ロア、ルリン。そしてユニサス様、有難う御座います。では、また明日」


 宿舎に行く前に服屋で、ロアとルリンに自分の欲しい服を選んでもらって買った。

 ロアは、ペプラニトップスの上にボディスを着てプリーツスカートを履いた。

 ルリンは、ぺ残とブラウスの上にウインドベストを着てクオーターパンツの下にスパッツを履いた。

 結構な金額になり、ほとんどお金も無くなってしまったが。ロアもルリンも、自分の好きな服を着れて嬉しそうなのでとてもいい買い物をした気がする。


 そして宿舎に行くと、予想通り俺とロアとルリンが一緒の部屋になった。

誤字脱字、変な表現などありましたらご指摘ください。

現在のステータス 【7/5】

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ステータス

《ユニサス》

Lv.5  【ランクG】【¥11,300】

ジョブ:狩人

HP:118/118

MP:89/89

スキル: 短刀剣:Lv.4 弓:Lv.4 投擲:Lv.4 全力全開:Lv.2 鷹の目:Lv.3 心眼:Lv.3 解体:Lv.3 気配感知:Lv.4 隠密:Lv.4 暗視:Lv.3(UP) 仮眠:Lv.3(UP) 鑑定:Lv.3 早成

魔法:自然魔法:Lv.2 【基礎】 【植物】 【土】

従者: ロア・ルリン

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