善意の重さと親子のすれ違い
羽衣の家の玄関の前に座っていると
家のドアが開き羽衣が顔を出す
眼の前に座っている三葉を見た
羽衣は呆れたように
「今日も一緒にいるの?」と
呟くと三葉は「フフ」と笑いながら
「それが私の役だし
あなたのことをもっと
知りたいからね」と答え立ち上がり
「透花」と声をかけると
背景から浮き上がるように現れる
まだ慣れないその光景に
「今日は何を知りたいの?」と訪ねながら
学校の方へ歩き出す
そんな羽衣に三葉は
「あなたのお父さんや
お母さんのことを教えてもらおうかな」と答えて
羽衣を追いかけようとした時
羽衣の足が止まった
その様子を見た三葉は
【まずったかな?】と
二葉の方へ相談するが
二葉は困ったように【話を聞い
て判断しなさい】と
答えるだけだった
そんな二葉の対応に
(こりゃダメだ)と諦めて
羽衣の方をじっと見つめた
羽衣は三葉の方へゆっくり振り返ると
「あのバカはほんっとに
嫌いなんだけど」と不快そうに呟く
その様子を見てニヤリと笑った三葉は
「なぜ 嫌いになったの?」と質問した
そんな三葉を見た透花は(お願いだから
笑みを消して)と願っていた
二人の様子を見て羽衣は
「はぁ」とため息をついて
「一応説明する」と前置きすると
「あのバカ親は
二人ともレスキュー隊で⋯⋯
私の能力を知った時
私の能力を仕事に扱えると思ったのか
毎日毎日勧誘してくるの
お前も人を助けてみないかって」と
怒りのはらんだ声で説明する
そんな説明に三葉は「わぁお
職業病だぁ」と呟いて空を見上げた




