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銀河戦記ー人類敗北から始まる宇宙戦争ー  作者: ペリカンタン
第1章 陥落編

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04 シュルツ少佐

 誘導に従って、地球に降下した巡洋艦リダは地上基地からレーザーワイヤーを受け取り、船体を地球に固定した。


艦から最初に降りてきたクラウス中佐は、下で誰かが自分のことを迎えにきている事に気がついた。


階段を降りると、そこには統合参謀本部の軍人と思わしき紳士のような軍人が立ってクラウス中佐のことを待っていた。男はクラウス中佐に敬礼すると、話しかけてきた。


「初めまして。私はシュルツ少佐であります。統合参謀本部の情報局に勤めております。クラウス中佐でお間違えないでしょうか?」


(情報局が私に何の用事だろうか?)


そう不思議に思ったが、敬礼して返事をする。


「クラウス中佐であります。こちらこそ、初めまして。今回私をお呼びしたのは、情報局でしょうか?」


「そうとも言えますが、情報局だけではありません。ここで話すことはできないため、ご同行を願えますでしょうか?」


シュルツ少佐はそう言って、側に停めてあった車に誘導する。クラウス中佐はそれに従って車に乗り込むと発進させた。




 道中、クラウス中佐は助手席に座っているシュルツ少佐を眺めながら、考え込んでいた。


(情報局がなぜ私を呼び出したのだろうか?)


情報局とは統合参謀本部に設置されている対外の情報収集を専門としている機関である。そのため、情報局が私に用事があるということは、詳細な内容までは分からないものの、連邦の外側において発生した事に関連していることは確かであった。


「やはり、我々情報局があなたを呼び出したことが不思議なようですね。」


車窓から外を眺めて考え事をしていたクラウス中佐に気づいたシュルツ少佐が、話しかけてきた。


「情報局とは、対外機関であろう?そんな機関が一介の軍人、しかも地方勤務の軍人をわざわざ首都に呼び出す目的が読めなくて。」


「そうでしょうな。私もあなたの立場なら分からないでしょう。しかし、今回の件に関しては、あなたは一介の軍人では無いはずです。私たちがあなたを呼び出したのは、2ヶ月前にあなたが見つけた新しいワープホールについてです。お分かりになりますか?」


「ああ、確かに私が航海中に見つけた。だが、それと情報局ひいては私がどのように関係しているのか分からない。何か関係性があるのですかね?」


「関係が大有りです。実は、2週間前にそのワープホールについて重大なことが分かりましたので、お呼びいたしました。」


「重大なこととは?」


「ここでお話はできませんので、別の者よりお話があります。」


大した情報は喋ってはくれなかったが、一つだけわかった事がある。どうも、シュルツ少佐は焦っているようであった。


情報局はいかなる時も冷静沈着である事が求められていると聞いたことがある。それゆえに、そんな情報局員が焦るほどの事態があのワープホールにおいて起きているということだけが理解できた。


(それほど焦るということは、よほどの事態が発生しているのだろう。何があったんだ?)


車に揺られながら、考えていたクラウス中佐であったが、答えという答えは出てこなかった。


やがて、車は統合参謀本部の庁舎の前に停まり、ドアが開いた。シュルツ少佐に案内されるがままに、庁舎に入り中へと足を進めていく。やがて、庁舎内にある一室の前で足を止めた。


「シュルツ少佐。クラウス中佐を案内してただいま戻りました。」


シュルツ少佐がドアをノックして、声を張り上げると、中から


「入れ。」


という声が聞こえてきた。それに合わせて、シュルツ少佐はドアを少し開けると、


「クラウス中佐殿。閣下がお待ちです。私はここまでですので、外で待っております。」


と言って、部屋に入るように促した。クラウス中佐は、


「ありがとう、少佐。」


と言って部屋の中に入っていった。後ろでドアが閉まる。


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