「やっちゃえ☆」
久々の投稿。学校・・・
第2章終わり。
「ここに来て降参してください、って言って認めるとは思いませんけどね」
目の前の同じくらいの年頃の少年を見据えてヒリューは話しかけた。
予想外なことに返事が返ってきた。その返事の内容もだ。
「お前こそ・・・降参してくれるのか?ぼくは意地でも勝つ」
「生憎様ですがこちらとて勝たなきゃいけないのでして。交渉は決裂、ですね」
ヒリューは試合開始前の出来事を思い出した。
□ ■ □ ■ □
「毎度おなじみ、ネクロさんだよ~」
自室でぐだ~っとしていたヒリューの前にいつもながら突如として現れた。
「で、今更何の用?」
「冷たいね~さらに-2度くらい下がっちゃった?」
「冗談聞いててもだるくなってきたよ・・・」
「まあまあそう言うなって。決勝の相手、封印かけて降参させてほしい。君は勝ったあとは大暴れするつもりなんでしょ?」
なぜわかったし・・・」
「おいおい口に出てるよ。まあそれはともかくとして、その彼を封印さえしてくれたらボクが回収するからそのあとなら・・・やっちゃえ☆」
「わかりましたよ・・・」
□ ■ □ ■ □
ごぉぉぉぉぉん
と例にもよって大銅鑼が響く。
今回の武器は漆黒の刀。
「【真実を迎える瞳】」
「え・・・?」
ヒリューの体は何もされていないはずが左肩から腰にかけて2つに分断された。
どこからどう見てもこのあとはすぐ死んでいる・・・はずだったのはお決まりですよねー。
「驚いたなぁ・・・それってどんなスキル?って教えるわけないよねーええ!?」
今度は首を刎ねられた。
観客は騒然としてしている。
「死ななかったのか?」「スキル?」「実はゾンビなのか?管理は何をやっている!」「幻覚かなにかだったか?」
「お前・・・なんで死なない?」
「そりゃあ僕だからね。たぶん君のそのスキルと同じようなものだよ。その目からかな?」
「!!!」
「図星かい?【青眼と紅眼】。かかってきなよそのスキルはきっともう通用しないぜ?」
フードを払った。
(だめだ!これも!これも!くそっ!)
対峙する中、少年は必至に頭の中を駆け巡るイメージを流し続ける。
未来の結果を取り寄せてしまうスキル。
何通りにも分かれる時間軸の中から本人が望んだパターンの結果を取り寄せられる。
戦いにおいてはいわゆる『勝率x%』の可能性を100%引き当てられるようなものである。
何万通りもの展開を一瞬の間に見れるのはスキルのおかげであろう。つまりは0.01パーセントの勝率すらも一瞬のうちに掴み取れる。
(くそっ!時間稼ぎにしかならないが!)
ヒリューの体には先ほどから穴があいたり一部が欠けたり首が刎ねとんだりと散々であった。が、当の本人は何ともない様子で何もない攻撃をくらい続けている。
「え〜っと、いつまでやるの?これ?」
「うるさい、お前が負けるまで」
少年は薄々感付いてきていた。いや、感づいても受け入れたくない現実がそこに現れていた。
殺すことは不可能ではない。それは先ほどから実証され続けている。しかし、勝利することにはいつまでやっても辿り着かない千日手の状態だった。
勝率0%。
たとえ億を超えるパターンを展開したとて勝つことはありえないどころか存在しうるはずがない。
負ける。
負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける
負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負ける負けるあれ?負けるって合ってるっけ?筆者ゲシュタルト崩壊なう。
「いい加減諦めたらどうです?降参ならいつでも認めますけど条件はあります」
「ーーーーーーーーーーーーーああああああああああああああああああああ!!!!!!」
「!?」
「【悪鬼魔降】ぅぅぅぅぅ」
少年の体に変化が現れた。といっても王様の時のようにとはいかず、背中から青い悪魔的な翼が生えた程度だった。
「・・・ネクロ、これのことなのかい?」
誰に言うでもなく呟いた。ふと、視界にネクロの姿が入った。きっと姿が他の人には見えないようにしているのだろうが。何か手に持って掲げているのでそれを見ると看板だった。
『想定外』
(・・・・・・)
『そのままでいいから封印しちゃえ』
直後少年は、悪魔は踏み込んで右手に持った剣を振り下ろしてきた。
とっさに動きを読んで回避行動を取ろうとするが避けることができなかった。左肩から腰にかけて大きく斬られる。
「スキルを応用してきたか・・・まあ、無駄だけどね」
首を斬られたとき同様無傷に戻る。
「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!」
「喧しい【死亡封印】」
悪魔の周りに札と結界が出現する。羽を羽撃かせ腕を足を振り回し体をぶつける。しかし結界に阻まれるだけで何の被害にもならない。徐々に抑えられて元の姿に戻された。
「さて、何か言い残すことはあるかな?」
「ーーーーー!」
「おいおい口を利けなくはしていないだろう?」
「ぼくは・・・どうなる?」
「死ぬまでそのスキルは使えなくなる。このあとは死神が回収しに来るよ。生きる死ぬは僕の判断じゃないから」
ネクロに目で合図を送った。
「【制作者創造】スタングレネード、【爆閃】、【時絶】」
凄まじい光が会場を包んだ。その一瞬の間を引き延ばしてネクロに動かせる時間を作る。
「眩しすぎだよ・・・」
「仕方ないじゃん強制的に意識を逸らせた方がいいんだしさ」
「それじゃ、この子の存在はもう忘れてやってくれ」
「一つ、いい?」
「何かな?」
「あれも『禁書』の仲間?」
「うーん・・・いや、違うね」
「そうか・・・」
「それじゃ、あとどうするかは任せたよ」
表彰式となり、スタジアム中央の台の上に上がった。完全に全ての注目を集めた状況になる。羽織っていた旅人風の服装を払い捨て、王の服装に切り替えた。王冠はかぶっていないが。
「【死亡封印】タイプ結界・・・国王自らこの闘技場を潰すこととする!」
「あわてるな!例の封印術を展開しろ!」
客席の4方向から光線が発生しヒリューに直撃する。衝撃もダメージも何もないその攻撃をくらったヒリューは違和感に気がついた。そしてニヤリと笑みを浮かべた。
「奴とて人間、死なないのもスキルあってだ!ここで殺してしまえ!」
うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
轟!とスタジアムが揺れ、客席、通路その他から30を超える人間が一斉に襲いかかってきた。前もって緊急的に誰かを殺す際の用意だったのだろう。
【斬撃】【斬殺】【一閃】【炎弾】【爆雷】【破弓射】【轟打】
聞き取れるだけでこれだけのスキルの発動が確認された。もっとたくさんの声が実際には響いている。しかしヒリューは一切動じなかった。
鉄刀一本、それが今の持つ武器である。
「【魔の衝撃】」
リーダー格の男が止めに一撃を放った。
爆風が発生し直接攻撃を仕掛けていた連中ごと吹き飛ばされた。
出れずに騒いでいた客席が静まり返る。
煙が晴れるとやっぱり無傷のヒリューが微動だにせず立っていた。
「なんか完全に敵キャラがやるような行動だな・・・。で!これで終わりか?」
ざわめき、再び同じような光景が繰り返される。やはり変化はなかった。
「ほんとに全力でやってます〜?ぜんっぜん足りないんですけど」
「【魔の爆発】ォッ!」
爆発が発生する核のようなものがヒリューのすぐ正面に生じた。それにたいしてヒリューは殴った。触れることができないはずのそれはなぜか殴られた方向へと吹き飛ばされ爆発を生み出し、その場にいた人を吹き飛ばした。そして突風まで発生し追撃をかける。
「馬鹿な馬鹿な馬鹿なっ!スキルも封じたのになぜ平気でいられる!?」
「じゃあ逆に聞くけど僕がいつ本気の全力を出したことがあると思う?答えは『無い』、だ。たぶん国一つ軽く滅ぼすとかじゃ済まないんじゃないかな?【限度】のおかげで普段出せる力ホントに僅かなんだよね。解放しようとも思わないけど。封印術も甘いし。武器にこもってるスキル使えるようじゃ突破は
余裕だよ」
首を振りながら言い放った。
「というわけなんで手加減しますから全力で掛かってきてください」
で、言うまでもなく山積みにされた人の山が出来上がりまして。
刀に宿されたスキル【不殺】の影響でいつも通り死にましぇーん。
「悪いな、ジッツ」
「いえ、そういう仕事担当ですので。ただ、いきなり糞餓鬼を押し付けないでください。準備運動なしのおかげで筋肉痛ですよ」
「あ、すまん。で、あの人数の一次収容は可能か?」
「正直な所厳しいです」
「そこで提案だ。西の大陸に送ってしまおう」
「!しかしあれは魔王が支配しているはずでは・・・」
「大丈夫。折り合いはすぐにつくから」
「まあ、わかりました。理由はうまく付けますよ」
「む、頼んだ」
「一つ、私情ですがよろしいですか?」
「なに?」
「何故魔王に通じてるんですか?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「とりあえず、僕が信用してる重役呼ぼう」
【真実を迎える瞳】カミングトゥルー
時間系スキル
本人の望む結果を引き出すスキル。しかし確率を先取りするだけであるので不可能なことはどう足掻いたってできない。
【悪鬼魔降】デビルフォール
闇系スキル
要するにバーサーカー化してるようなもの。
【死亡封印】デッドスリープ
封印系スキル
封印系スキルの中でもかなり強い方に分類される。封印した対象を一度死ぬまで、もしくは解除するかされるまで解かれることは無い。
【爆閃】フラッシュボム
光系スキル
スタグレと同じようなもの。ん?なんでお前が使っているんだ!?
【斬撃】スラッシュ【轟打】スマッシュ【破弓射】スマッシュアーツ
攻撃系スキル
割愛。威力の高い〜
【斬殺】キルラッシュ
攻撃系スキル
前回書かれていないことに気がついた方、それは発動する前にぶっ飛ばされていたからなかったものに(ry
【斬撃】の上位攻撃。さらに威力の高い斬撃
【炎弾】ファイアボール
炎系スキル
言うまでもなく。弱い炎の玉を(ry
【爆雷】サンダーボム
雷系スキル
言うまでもなく。雷(ry
【魔の衝撃/爆発】イビルショック/バースト
闇系スキル
もうそのまんま。
【限界】リミット
封印系スキル
自分の力を抑えるための封印。簡単に使えるので普及性が高い。




