後編
第四章 最終計画の夜に。
藤原京子救出作戦第14次最終報告書(極秘)
我々の目的は世界の記憶に関する半永久的な主権の確保であって、藤原京子救出作戦はその足かせに過ぎない為、この組織は元よりこのために作られたが、組織はこれを目的としないこととする。
本作戦が失敗した場合は、いかなる状態であっても、藤宮京子を処分または永久に拘束し、この組織を1週間以内に解体する。
時限装置及び主権研究データは〇三一四作戦(極秘)に基づき、永久的に封印もしくは龍宮総一郎に相続される。
本作戦の根拠となる研究内容の論文は後述する。
目的。
龍宮京子をディストバインダーに従い我々が回収。
その後N107〜N100までの全ての龍宮京子を合体させ、龍宮京子の存在を規定化する。
日時。
西暦〇〇〇〇年11月5日午後11時。
行程。
宮聖堂存続人神宮行人をタイムリーパーとし、HO4582FAへ転送。
そこにて龍宮京子(実験体001)をNV5473FAに転送。
その後、栗生堂存続人八朗兵ひなたをタイムリーパーとし、FC4753FAに転送。
その後回収。
そして、龍宮京子(実験体001)をNS3275FAに転送。
そこにてタイムリープして来る坂宮安子(実験体027)を厳重に処分。
処分方法は後述する。
その後、龍宮京子(実験体001)を時流堂存続人原田宏泰が回収。
回収後、龍宮京子(実験体001・007)を居酒屋一服屋へ送る。
もし龍宮京子(実験体007)を回収できなかった場合、龍宮京子(実験体001)を直ちに処分する。
坂宮安子(実験体027)は時流堂存続人原田広嗣をタイムリーパーとし、龍宮京子(実験体001)が処分。
龍宮総一郎が回収する。
その後〇一二四作戦(極秘)を行う。
報告。
管理長が遺書を残し自殺。遺書は末尾に掲載する。
根拠となる論文。
第1072番「流動的時間平面における収発性の確認」(時間平面移動が可能であることの証明)
第3024番「硬時間平面上における並行アレクレシンダーの存在確認」(時空平面が7つあること)
藤宮京子救出作戦第4次中間報告書「時空平面再構成によるカウントダウンアレクシーの仮定」(本来起こらないことを起こすことで時間平面が増えること)
藤宮京子救出作戦第8時中間報告書「時空平面再構成におけるカウントダウンアレクシーの証明と座標の集点」(時間平面増加の存在証明と時間平面を起こしたのが実験体027と実験体001の移動であることの証明)
藤宮京子救出作戦第11次中間報告書「流動性マクレッシドの確認」(確定要素と法則の確定)
蟠竜堂遊星管理長の遺書「我々が真に恐るるべきもの」(藤宮京子救出作戦の失敗の予想?)
これを読んだものが自殺をするため、一部規制する。
『私はそのことを知ったがため死に至る。
我々が真に恐るるべきものは〇〇〇〇であった。
〇〇は〇〇〇であったのだ。
〇〇〇〇〇であった私が〇〇〇について気がついたのは5月6日のことだった。
〇〇〇〇は〇〇〇を見ていたのだ。
そしてそれは〇〇〇だったのだ。
私達は全て〇〇〇〇の〇〇〇〇で踊らされていたのだ。
これは全て〇〇〇〇の頃から〇〇〇〇〇〇と決まっていたのだ。
我々は悪い夢を見ていた。
発見され封印されていたそれを見つけたのは私だったのである。
私がその時思っていた事を恐怖と言わず何と言えば良いのであろう。
私は恐怖だ。
これこそ恐怖である。
そして〇〇〇〇〇なのである。
私こそ全て我々が恐怖である。
〇〇〇〇〇である私は。
私の財産は全て焼いてくれ。
〇〇さ〇〇〇で〇〇〇は〇〇〇〇〇〇〇で〇〇〇さ〇〇〇〇を〇〇〇〇であり、〇〇〇であったのだ。
私はあまりにも馬鹿であった。
これこそ我々には理解できない〇〇〇〇だったのだ!』
最終章 神隠しの夜に。
冷たい冬の空気が肌を刺してくる。
私の足音だけが墓場に響く。
花を供え、大好物だった伊藤屋の蒸しパンを置いてやった。
明日起こしてやるからな。京子。
京子は私の昔からの友人だった。
自殺しようとしていた京子を助けたのが付き合いの始まりだった。
それからは楽しかった。同居し、親族にもなった。
しかし、別れはあっけなかった。
職場から帰ると消えてしまっていた。
警察にもなぜかは分からず、家出ということになった。
地元の人たちは神隠しにあったのだという。
誰にも真相はわからなかった。
いきなり消えてしまった京子。
バイバイ。
今度はあなたと一緒に来るよ。
*
一個三百五十円(税込)のエナドリをぎゅびぎゅび飲む。
夜0時の職場。
睡魔と闘いながらネジを閉める。
明日からはこの生活もおしまいか。
成功するか。しないか。
さあそれではまた張り切って作業再開としますか。
待ってろよ。京子。
*
期末テストの勉強中。
確か数IIをやってた時だったかな。
ガタッと音が鳴り、焦げた匂いが一回からした。
一階に降りようと階段の踊り場まで下がった時、それは見えた。
女性1人男性1人が立っていた。
女性は私に銃口を向け、撃った。
逃げることもできず、私の意識は消え、暗い暗い漆黒の中に落ちていった。
*
今日も仕事。
今日は世界の存在を決める大事な仕事。
誰にでもできるけど家柄から私が選ばれた。
正直嫌。
私を商品価値にしないで。
今度からは何億払われてもやるもんか。
あの気持ち悪い目眩のような感じと穴に落ちていくような感覚。
思い出すだけで吐き気がする。
その後も見知らぬ女の子を撃たなきゃいけないし。
麻酔銃だけどやだよ。
あの女の子も可哀想だったな。
最終的に何の計画かは知らないけど。
まあいいや。
結構な金額貰えたし。儲けたし。
高級レストランにでも彼氏と行こうかな。
*
ぐるぐる回って落ちてって。気がついたら私に銃口を向ける京子がいた。
*
ぐるぐる回って落ちてって。眩暈がした。
私は安子を殺さねばなるまい。
*
腹が痛い。
熱い。
死ぬほど痛い。
何で刺すんだよ。
京子。
*
過ごしてわかった。
ここは私の居場所じゃない。
私はいちゃダメなんだ。
*
乾杯。京子。
*
乾杯。安子。
*
(オープニング)
どうもみなさんこんにちはマリイチちゃんねるです。
今日は物議を醸したあの伝説の短編小説のグランメンティダーについて解説していきます。
この作品は2026年春に小説家になろうという小説投稿サイトに投稿された作品です。
この作品は前編と後編に分かれており、前編と後編では構成が全く違います。
前編は普通の小説のような構成です。
主人公である京子が神隠しにあって消えた親友の安子の墓参りに行くシーンから始まります。
墓で拝んでいるときに異変が起こり、家に帰るとそこにも人がいて、京子は恐怖のあまり逃げてしまいます。
そんなときに神隠しにあったはずの親友の安子が現れます。
ここから第二章に突入します。
そこで安子は京子とは別のパラレルワールドの住人だと告白します。
安子の住むパラレルワールドではタイムマシーンが完成しており、そのタイムマシーンを使えば過去のパラレルワールドに行くことができるといいます。
安子は上層部に無理やりタイムリープさせられて、京子の住むパラレルワールドに送られたそうです。
安子は京子と別れる事を悲しく思いつつもパラレルワールドに戻り、2度と誰もタイムリープできないようにパラレルワールド同士を合体させます。
しかし、京子は安子の世界では自殺しており、京子は合体する相方がいません。
そして、そのためタイムリープできるというのです。
そのため安子は京子を救うために京子を過去に送り、京子を救って貰おうとします。
無事この作戦は成功しましたが、これだけでは終わりませんでした。
第三章に突入し、もう1人の安子と安子の話が始まります。
実は安子にも知らないことがありました。
その一つが、パラレルワールドが7つあるということです。
また、このパラレルワールドは三種に分類できて、2世界が未来に行けて、2世界が並行移動できて、3世界が過去に行けるというのです。
また、この7種のうち4種は京子が死んでいるため、それを全て助けなければならないといいます。
また、そうしなければ存在が消えるといいます。
そして、1人がタイムリープできるのは往復二回のみといいます。
そして諦めろと言い残します。
もう一つが世界の記憶についてです。
世界の記憶とは今まで世界全部の記録などが未来まで書いてある本のことです。
これには先ほどのタイムリープまで書いてあり、他のタイムリープは不可能だと思われると書いてあるように思われます。
そして、京子を送った世界の座標はあなたの世界ではないと言い放ちます。
そして安子は明日居酒屋で会おうと言い残してそれまでに何とかしろと言い残して帰ります。
そして3と2分の1章に突入します。
ここでは覚悟を決めた安子は合体した京子をまた別のパラレルワールドに送ります。
ここまでで前編は終わりです。
後編はおかしい構造になっており、ストーリーが付録や材料で、メインストーリーがその中に出てくる解説動画となっています。
その解説動画ではまず前編の後に行った安子の計画について解説しています。
難しいので端折りますが、要約すると、絶対に死ぬ京子が1人いるため、その分の京子を別のパラレルワールドから持ってきて埋め合わせをするそうです。
何やらよくわかりませんが、初めは一つの世界しかなかったらしく、その世界で京子と安子は仲が良かったが、京子がいきなり神隠しにあって消えてしまいます。
そのため安子がタイムマシーンを作り、京子を救おうとします。
しかし、タイムマシーンで行くと世界の修正機能がかかり(?)、世界が新たに3つ生まれ。そのうちの1つに飛ばされます。
その作られた世界でタイムリープに遭い、京子と出会った安子は京子を救うためにタイムリープさせ、また別の修正機能が発動し、世界が7つに増えてしまいます。
そこの世界の安子の計画で初めの世界の京子が持ってこられ(これが始めの神隠し)、初めの世界の安子を殺し、六つの世界を統合し、京子のいる世界を作ろうとします。
しかし土壇場になって京子は安子を殺さずに自殺し、京子のいない世界が完成します。中途半端で究極のバッドエンドで終わります。
しかし続きがあり、さらに真相が分かりますが、長くなるため動画の前編はこれで終わりにします。
ちゃんねる登録と高評価よろしくね。
後編も見てね。
(エンディング)
*
冷たい冬の空気が肌を刺してくる。
居酒屋ののれんをくぐる。
「予約している坂宮ですが。」
「妹さんたちはもう集まってますよ。こちらのテーブルです。」
テーブルに向かう。
そこには3人の安子の姿があった。
「2人は個人的な繋がりがないから任せるってもう私と合体したよ。」
「これで全員?まだ来そう?」
「さあ?神のみぞ知るってとこかな。」
「来るといいね。」
コツコツコツ。
ハイヒールの音がする。
「初めまして。坂宮安子です。」
膝から崩れ落ちた。
「失敗したのっ?なぜ?何でなのよっ!」
「失敗ではないわ。」
後ろから声がした。彼女は老けていたが紛れもなく京子だった。
「私は彼女のために死ぬことにしたのよ。私はもう長く生きた。もういいのよ。」
「乾杯。京子。」
「乾杯。安子。」
そして全部終わった。
*
いーちゃん :正直グランメンティダーって何が面白いの?中途半端でぐちゃぐちゃにしてるだけじゃん。
イルカの蒲焼 :マジでそうだよね。俺でも作れるわあんな作品。適当にぐちゃぐちゃにしてるだけだろ。
そうすけ :わかるわー。読んでてもずっと気持ち悪いよね。マジおもん無い。
エマ :そうそう。改行も文字もおかしいしね。面白いって言ってるやつの気がわからなさすぎるわ。
九日川 :でも作りたくなっちゃったんです。こういうのが。
付記
「どうですか?」助手が聞いてくる。
「変な物語みたいだねえ。まったひとつオーパーツが増えたよ。本当にやんなっちゃうねえ。」
「そんなことないはずですよ。ユウ先生。多分どっかの雑誌には載れるはずだと思いますよ。」
「オカルト系の変な雑誌だろ?TS大学のY先生って?」
「載れるだけいいじゃないですか。」
大きなあくびが出る。
ピコン。
助手のスマホが鳴る。
「今追記の翻訳も終わりましたが見ますか?」
「どうせおんなじ様なのだろう?読まないでいいよ。雑誌に売ってきて。」
本当におかしいぜこのオーパーツは。
*
もう一度読んでみた。
本当におかしいぜ。こいつは。
助手め。秘密にしやがって。
あいつは今何してんのかな?
手がPCに伸びる。
サイトウヤステル
検索。
そこに出てきた文字を見て笑った。
口を大きく開けて。
そこには東照大学平行時間研究所元所長と書いてあった。
始めからお前の手のひらだったわけか。
こりゃあ死ぬしかねえな。
遺書でも書くか。
もうこの本に書いてあるから簡単だろう。
「さて。もうひと仕事しますか。」
*
コツコツコツ。
墓場にはわたしの靴音だけが響く。
コツコツコツ。
月はまあるく私を見下ろす。
「あなたはそれで良かったの?」
悪魔も永遠の時もそれは終わりを表していた。
「あなたは誰?」
それは無限であり、有限でもあった。
私は第三者。だけど第一者
それは終わりの始まり。
それは最後の叫び。
悪魔の囁き。
どれだってわたしだ。
どれだってわたしなんだ。
「何でだよ。何でこんなことしたんだ。」
それはわたしだから。
「おかしいだろ!後一歩だったじゃないか!」
彼女を見たとき思った。
彼女はわたしと同じく命と人生とをドブに捨てた。
それは違うと思う。
だって彼女は幸せになれないもの。
そして私は何者でもないもの。
それは自然のことわりでしょう?
強き人が死に、弱く不幸な人を命をかけて守る。
それは当然でしょう?
だってわたしは幸せだもの。
彼女はわたしではない。
あなたでもない。
世の中は正義の押し付け合いよ。
計画は無駄ではなかった。
でも、あなたにとっては無駄なのよ。
計画があったからこそのハッピーエンドなのよ。
これが唯一のハッピーエンド。
地球が迫ってぶつかった。
「何をした?」
全ての始まりよ。
そしてわたしの唯一の救い。
宴を閉める時限爆弾。
さあ。
宴を。
始めましょう。
『私にはこれしか言えないだろう。』
「of course!」
*
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日本語読みではグランメンティダー
現地の言葉で世界の記憶という意味である。




