第六話 今日の妹も素晴らしい
立派な立ち筋、さらさらの髪、天使の美顔、うん、今日の妹も素晴らしい。
物影からつぶつぶとの声がした。
オリアン嬢、今日も妹を尾行…じゃなかった、今日も、妹を影から守っている。ついでに観察もだけど…
『なんと素晴らしい姿。歩き方、振る舞い、全部絵になるくらい素晴らしいわ、さすが我が妹でところね、守り甲斐あったわ』
『おはよう、オフィリア、今日も早いところ来たね』
『おはよう、大したことじゃないわ、早起きは慣れたもので』
『そう簡単に慣れるがなぁ、最近、寒くなったし、ついつい寝坊するよ。』
『そう、良い習慣は大変なんだ、君たちも学ぶべきだ!この素晴らしい手本に!』
『寝坊することを避けているだけよ、…じろじろ見られるのは大変だから』
『見られる?』
『いいえ、こちらの話、授業まもなく始まるし、入りましょうか』
『うん、そうだね』
よし、今なら
『おはよう、オフィリア、今日も素敵だわ』
『おはよう、姉様、今日もいつも通り後つき早いね』
『あはは…これは私なりの習慣だよ』
『そう、良い習慣ですね』
『そんなことないよ、そろそろ教室に入りましょうか?』
『えぇ、そうしましょう』
少しひらひらするだけど、今朝の観察も無事終了いたようだ