† 九の罪――殺し屋殺し(漆)
「ふふ……人間って意外と死なねーんだな」
咄嗟に魔法陣を張っていなければ、信雄は細切れになっていただろう。いや、障壁が破られた以上、次こそ即死は免れない。
「強がっとる場合か! ここは吾輩が――」
「いや、まだ終わっちゃいない。剣が折れない限りは負けじゃねーよ。人間の相手は――――」
カルタグラを持ち直し、
「人間がするさ」
彼は言い放った。
「ベルゼブブ、ここは彼を信じよう。ぼくたちの相手はあっちだ」
桜花がガンランスと化したデスペルタルで指した先には、またも十は下らない新手。
「むぅ、人づかいが荒いのう」
愚痴をこぼしつつも、自分から彼女に憑依する。
「まったく――――」
深緑の燐光を発しながら、桜花は苦笑いを浮かべた。
「きみ、人じゃないでしょ……ッ!」
翼を得たかの如く、華麗に天へと舞い上がる。
「な……ッ!?」
三次元を自在に飛び回る桜花と、平面にとらわれたエージェントたちでは勝負は見えていた。一方的に頭上から呪詛を浴びせられ、成す術もなく腐り落ちてゆく一同。
「これが腐蝕の力……すごい、け……ど――――」
一掃し終えた頃には、桜花は苦痛に身悶えし、バランスを崩していた。人の身に余る権能を行使した負荷が、容赦なく彼女を襲う。
オタ仲間が泊まりに来ると、必ずと言っていいほど「深夜アニメが放送し終わる頃には寝よう」って流れになるけど、それが実現できたことは一度たりとも無い。
オールすると風邪ひく可能性が150%




