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──夜天ノ落涙──
その日 夜は泣いていた
恐ろしい程に静穏に 悍しい程に美しく
儚げに舞う幾千の星は 夜天から零れ落ちた涙
それは純粋な想いの結晶故に 夜闇の中に強く煌く
正座という名の残涙は 様々な過去が付けた轍
その一つ一つに 喜劇や悲劇が存在する
彦星と織姫は 天の川に引き裂かれ
巨人オリオンは 蠍を恐れて冬の空に逃げ
アンドロメダは ペルセウスに寄り添っている
感涙も悲涙も血涙も 神話の中から生まれ出た
それは純粋な想いの結晶故に 人の心を強く惹き付ける
儚げに舞う幾千の星は 夜天から零れ落ちた涙
恐ろしい程に静穏に 悍しい程に美しく
その日 夜は泣いていた




