あかつきエレファント 其ノ壹
あらすじにも書いてますが。
タイトルは「まがいもの」と読みます。
ギャグ100%の物語です。
笑って日々のストレスを解消していただければ幸いです。
是非最後までお付き合いください。
さて、どこから話せばいいものか。
物語を要約する時、人に過去の出来事を話す時、真っ先に僕の頭に思い浮かぶのは、この言葉である。
その次はと言えば、「んー」と唸り声を上げながら頭を抱えて長考に入る、が妥当なところだろう。
まぁ、言ってしまえば早い話、僕は国語が苦手――否、学業全般が苦手だ。
高校生としてはいささか致命的な欠陥である。
厚かましくも一つ言い訳させてもらうが、中学までは割と優秀な方だった(と思う)。
運動神経もそれなりに良く、女子にモテまくり――とまではいかずとも、カースト上位にいたことは間違いない(これは断じて確信だ)。
だからこそ、高校に入学してからの転落ぶりは目に余るようで、両親はおろか、妹にさえ将来を不安視されている。
こう言うと、まるで僕が非行に走ったように写るかもしれないが、決してそういうわけではない。
校則に反したり、法を犯したり、秩序を乱したり、ということも――ない。
それなら、妹に心配されるほど落ちぶれてしまったのはなぜか。
それは僕が教えて欲しいくらいである。
まぁ、何となく分かっているけれど。
察しているけれど。
僕は田舎県の田舎町にある田舎地方の、さらに田舎の地域に住んでいる。
スーパーは片手で数えられるくらいしかない。
最寄りのコンビニは自転車がないと厳しいほどに距離がある。
カラオケやボウリングといった娯楽に興じれる場所はない。
という田舎っぷりである(今日日、インターネット環境とハードウェアさえあればいくらでも暇を潰せるので、娯楽施設の件は不幸自慢的な向きで言ってみた)。
言わずもがな、町民は少ない。
ゆえに、必然的に、子供の数が少ない(不要な情報だけれど、ご老人はめちゃくちゃ多い!)。
小学校は一学年一クラスだったし、中学校は二クラスだった。
それが高校に上がって一気に増えた。七クラスになった。
ここまで言えば、もうお分かりのことだろう。
僕も自分で説明していて恥ずかしい限りなのだけれど……。
つまり、規模の問題、母数――生徒数の問題だ。
単純に、僕は優秀ではなかったのだ。
優秀ではないことが、高校に入って露見しただけのことなのだ。
平凡で、凡庸で、人並で、ありふれた――いたって普通の男子高校生。
それが僕、古門暁である。
これにてプロローグは終了なのだけれど、皆さんはお気づきだろうか。
僕はプロローグを要約の話で始め、あたかもこれから始まるお話が一体どんなものであるかを説明する雰囲気を出していたのに。
終わってみれば何一つ要約していないことに。
ただの自己紹介しかしていないことに。
この一貫性の無さが、要領の悪さが、まさに僕の浅学非才を証明している。
これもまた、ただの自己紹介なのだけれど。




