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第69話

 高志は部屋からプレゼントを持って再び外に出た。

 まずはもう一度インターホンを鳴らしてみうる。

 しかし、誰も出てこない。


「やっぱり……どこかに出かけたのか?」


 高志がそんな事を思っていると、リビングのカーテンがわずかに動いたのが見えた。

 間違いなく家の中には誰かがいる。

 しかも居留守を使っていると言うことは、紗弥の両親では無い。

 そう思った高志は再びインターホンを押した。

 やはり誰も出て来ない。

 紗弥はきっと自分とは会いたく無いのだろうと思い、高志はどうしたら紗弥と話しが出来るかを考え始めた。

 

「うーん……御門にお願いしてみるか?」


 紗弥と仲の良い優美華に仲介に入って貰おうと思ったが、優美華が快く受け入れてくれるとも思えず、他の方法を探すことにした。



*



 クリスマスの次の日。

 私は目を覚まし、一番最初にスマホを見た。 久しぶりに高志からの着信があった。

 メッセージもいっぱい来ている。

 

「高志……馬鹿……」


 私は一人でそう呟き、スマホをベッドに放り投げて顔を顔を洗い、着替えを済ませた。

 両親は旅行に行っていて、明日まで帰ってこない。

 昨日のクリスマスは最悪だった。

 折角のクリスマスだと言うのに、何もやる気がしない。

 そんな時だった。

 家のインターホンが鳴った。

 私は誰が来たのだろうかと、ドアの覗きを穴を覗く。


「高志……」


 インターホンを鳴らしたのは高志だった。

 私は高志と合うのが嫌だった。

 昨日の事もあり、何を話したら良いかも分からないからだ。

 だから、私は高志に対して始めて居留守を使った。


「………」


 少しして高志はどこかに行ってしまった。

 きっと留守だと思ったのだろう。

 はぁ……なんでだろう……会いたく無いはずなのに……なんで高志が居なくなった途端……こんなに寂しいのだろう……。


「ご飯食べよ……」


 私は冷蔵庫の中を確認し、朝食を作り始める。

 食事を食べた私は部屋に戻ってスマホで動画を見ていた。


「はぁ……暇だな……」


 いつもは高志と一緒だった。

 高志と一緒だと楽しくて、時間なんて忘れてしまっていた。

 一日ってこんなに長いんだと思いながら、私は動画を見るのをやめてベッドに倒れ込む。

「はぁ……暇だなぁ……」


 何もやることが無く私は暇だった。

 何をしようか悩んでいると、スマホの通知音が鳴った。


「ん? 誰かな?」


 メッセージの相手は高志だった。


【話したいことがある、会いたい】


 メッセージにはそう書かれていた。

 正直、私は会いたかった。

 会って高志と話しをしたかった。

 でも、私はそのメッセージを無視した。


「今更何よ……」


 言ってしまえばこれは意地だ。

 私だって簡単に高志を許したくなんて無い。 それに……もう別れたんだし……高志と話す理由だって今は無い。

 でも、本当はそれが自分の本心では無いと私は分かっていた。

 本当は高志ともう一度恋人同士になりたい。 高志話しをしたい。

 高志に甘えたい……。

 そんな事を考えながら、私はスマホで高志のメッセージを見ていた。


「はぁ……高志……」


 私はそんな事をしている間に、私は寝てしまった。

 

「ん……寝ちゃった……」


 私はお昼過ぎまで寝ていた。

 時計を見て、そろそろ昼食を食べようと一階のリビングに下りていく。

 

「あら?」


「んにゃー」


 リビングに向かうと、どこから入ったのか、チャコちゃんがソファーに居た。

 私はチャコちゃんを抱き上げ、頭を撫でる。

「むにゃぁー」


「なにぃ~? 私が恋しくなった?」


 私がそんな事を言いながらチャコちゃんを抱いていると、チャコちゃんは私の腕の中を抜け出し、玄関の方に走って行った。


「にゃー」


「何? もう帰るの? もう少しゆっくりして行けば良いのに……」


 チャコちゃんは外に出たいようで、ドアをガリガリと爪で引っ掻いていた。

 私は仕方なく、玄関の戸を開けてチャコちゃんを外に出した。

 すると、玄関先に誰かが座っていた。

 誰だろうと思って見てみると、それは高志だった。

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