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エピソード39:平和の再建

谷に朝が訪れた──派手さ無く。


火嵐無し、翼雷無し、陣に警報無し。陽は常のごとく淡金に昇り、無関心に堅実に、打ち砕かれ焼かれ血塗られた大地を照らす。煙は細く薄れ、息を数日詰めていた戦場が吐き出すように漂う。


停戦は傷を消さぬ。ただ見えるようにしたのみ。


尾根に折塔が肋のごとく横たわり。平野に堑壕が鋭傷刻む。ドラゴナイト王国外郭──石橋鱗尖塔風鍛冶の格子──は砕け、顽強魔術が僅かに支え点滅負荷。ホルモリア仮陣速築移設用も同様。治療帳垂れ、補給線ほつれ。兵は足下不信の慎重遅さに動く。


されど根底が変わった。

進まず。攻めず。備えず。


代わりに旗降ろされ。武器縛られ収められ。令は静かに二度繰り返す──混乱故非、指揮調が変わった故。此れ征服非。封じ込め。回復。統制。


ロクジョウはその中心に立つ──玉座高台無く、陣間裸地に。血糸は今休眠、皮下に巻き思念のごとく。空気には残響──戦止めたもの、再開得しうるもの、規律失えば。


両側工兵が崩水道へ向かうのを眺める──反対より。


初め、止まる。

手工具近く。目細め。旧本能──領分脅威記憶。ホ魔術師袖紋調整。ドラ石工体重移し尾塵払い。


されど動かず。

ドラ工頭ゆっくり前、割柱指す。母語粗響くが意図明瞭。ホ魔術師跪き土に安定円描き、石強化の魔術説明──簡潔格式。


握手無く共同作業。

それで足り。


谷全に類似景。合同巡視──儀式脇無武装──周縁歩き、逸兵停戦違反防ぐ。ホ治療師ドラ民間鍛化反動火傷手当。ドラ風呼びホ陣煙逸らし、傷者息楽に。


信非。

抑制。


ウルモリカが両域間仮指揮帳から観測。象徴構造──ホ骨組ドラ石錨共有結界。背手組み目鋭く、心報超速く動く。


「善意のみ持たぬ」。


対面ユーフォリア姿勢緩眼警戒。「停戦常如此」


「帝国地獲」ウルモリカ継「策政象。但し僅か押し強め回復怨に変え。怨叛育む」


ユーフォリア一頷。「ドラ文化記憶重。武器上立者忘れぬ」


「先降ろした者も忘れぬ」


間沈め、外再建音埋──石摩石低詠安定魔、遠呼救路協。


「民優先」ウルモリカ遂「食住残魔嵐結界。民安定すれ指導随。失敗すれ条約存無」


ユーフォリア微笑。「将軍らしく無」


「灰統治望無」ウルモリカ平。


報本能確──持続高出戦で魔系不安定。霊脈歪、魔圧不均。放置すれ地敵対──嵐異変死域魔崩旋。


必要で合同安定隊。

ホ秘術家精密。ドラ長老耐久地記憶。共破流再織、生柱深根魔、数年沈むが生命再開持つ。


ロクジョウ護無く往く。

一部兵身構え。他視逸。一部直視、怖敬絡。反応無し受容。力は敬強要非──生存に証と悟。


五鱗元兵ドラ俘群近く止──監視下座、無拘。食供医施。傷緩正癒。


ドラヴィット臂組石表情。ロク気づ顎固。

「勝」無怨、事実。


「非」ロク「戦止」


ドラヴィット鼻「殺疲殺勝者語」


訂正無。「交渉了に交換。至時停戦法下保護。違反処罰」


ドラヴィット観、再逸視。「統治者語」


「再開望無き語」


答残。


他所、ココミ不休往還陣間、硬化前仲裁。権威非平易語──喪失恐疲。起きた忘却要求無。次起す決定要求。


初度、両側聞く。


仮評議立。交易路中立監視図。辺境再建回廊指定争地非。語「占領」文書静去「安定駐留」替。


語重要。


夜更け谷様変わ。火低統制。灯信号弾替。再建音持続──外傷後心音復帰ごとく。


ロク再中心、光修石新結界映眺。血糸微動──危非緊張緩、未解奇感。


平和沈黙非。

労。

堅確味無労、殲滅近接記憶人共為──今躪後退選。


停戦試。外交張。老恨浮。

但し今宵、世界燃えず。

再始足り。

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