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第27話 村へ帰る

Side:タイセイ


 バドラ村のクロエの下に。


「うわーん、帰って来ないと思って。心配で。うわーん」

「ただいま」

「ぐすっ、おかえり」


「おう、カエデとアヤメではないか、早かったな」


 サクラが俺が知らない女性に話し掛けている。

 ナイフをたくさん服に着けた女性と、黒焦げの剣を腰にぶら下げた女性だ。

 どちらも異様な雰囲気がある。

 勇者教の関係者で間違いないだろう。


「タイセイ殿、紹介しよう。勇者教のカエデとアヤメだ」


 変態の気配など微塵も見せないサクラ。

 これはこれで気持ち悪い。


「よろしくなんて言いたくない。お前らどういう変態だ?」

「嫌ですね。少し血が好きなだけです」

「焼肉美味しい」


 絶対に詳しく聞かないぞ。

 きっとろくでもないはず。


「あのモデルガンのスキルは激痛ですな」


 サクラの報告。

 うん、痛みを与えるだけなら、村人にも使える。

 同士討ちしてもいてぇなこの野郎で済む。


 標準装備にしよう。

 大人達にモデルガンを配ると、子供達がキラキラした目で見てる。

 子供の玩具だからな。

 無理もない。


「俺もほしい」


 そう言ったのは赤毛のジータ。

 モデルガンだって人数分はないんだよ。

 お金がもうないからな。


 仕方ない。

 割りばしと輪ゴムでゴム鉄砲かな。

 割りばしと輪ゴムのスキルが気になる。

 100均の割りばし50膳と輪ゴム。

 輪ゴムはグラム数なので数は判らないが数百本はありそう。


 輪ゴムを指で飛ばしてみる。

 別に木に穴が開いたりはしない。

 どんなスキルかな。

 判らないけど、危険はなさそう。


 箸も分からない。

 普通に食べ物が食えるからな。

 俺がカップ麺を食う時に使ってたけど、変な所はなかった。

 木のほのかな香り、あれが長続きするとか、そんなしょうもないスキルかもな。

 安いからチートも控えめだと思う。


 ロックタイは値段の割にチートだけど、使い捨てだからね。

 切ったら効果は切れる。


 ゴム鉄砲を子供達と作る。

 クロエと友達の5人で遊んでたら、他の子供も食いついた。

 年齢層は関係ないからね。


 3歳児でも遊べる。

 ただし目に当たったりしないように注意は必要だけど。


 中学生ぐらいの、仕事しているような年齢の少年もゴム鉄砲で遊んでた。

 まだ、遊びたい年頃だよな。

 日本なら、仕事をさせてたら、児童虐待ってうるさいだろう。


――――――――――――――――――――――――

スマイル100円、頂きました。

――――――――――――――――――――――――


 続々と入るスマイル100円。

 ゴム鉄砲は安いのでコスパ最高。

 街にまた行ったら流行らそう。


 遊び疲れたら、安いアイス。


――――――――――――――――――――――――

スマイル100円、頂きました。

――――――――――――――――――――――――


 またも、続々と入るスマイル100円。

 ただ、慣れがあるから、今後は難しい。

 アイスは何種類もあるから、しばらく稼げると思うけど。


 モデルガンの大人からもスマイル100円が入る。

 モデルガンは大人も楽しいよね。


Side:クロエ


 タイセイが帰って来た!

 嬉しい。

 前に見たのと変わってない。

 ちゃんと、ご飯も食べれてたみたい。

 良かった。

 この村に来た時みたいに行き倒れて、歩けなくなっているんじゃないかって心配したの。


 ゴム鉄砲楽しい。

 男の子は人に向けて撃ったらだめって言われてるのに、男の子同士で撃ち合いしてる。

 怪我したらどうするのよ。


 ある子が髪を輪ゴムで束ねた。

 素敵。

 私もやる。


 左右の横で束ねてみた。

 鏡を見ると、左右が同じじゃない。

 お母さんにやってもらって、やっと満足できた。


「おお、ツインテールね。似合ってるよ。可愛い」


 タイセイに褒められた。


「タイセイ殿、あれが勇者神様が言ってた最強の髪型のツインテールですか」

「まあね」

「若い娘がやると、破壊力抜群で最強だそうですね。私はもう無理ですけど」

「そうだな、サクラがやると痛々しいのは確かだ」


 最強の髪型。

 広場に行って、いつものメンバーで遊んでいると。

 確かにジータがなんか優しい。


 そういうことなのかな。

 ジータの意地悪な心が破壊された。

 勇者神様の伝えた奥義ひとつなのかも。

 若さがないと出来ないって話だけど、いつまで有効なのかな。

 聞いたら、衝撃を受けそう。

 早く大人になりたいと思っているけど、若くないので美しくないって言われたら嫌。

 ちょっと複雑。


 エリーちゃんとブリタニーちゃんに話したら。


「純粋な心がなくなると子供じゃないんだって」

「神様を信じているうちは純粋だって聞いたけど」


「神官のサクラさんは、私は無理って言ってた」

「前にお母さんに女になるってどういうことって訊いたら、二度と聞かないでって言われた。他の人にも聞いちゃだめなんだって」

「そういうことを知ったら、きっと純粋でなくなるのね」


 変なの。

 今も私は女だけど。

 分からないことが多い。

 大人になったら、分かるのかな。


 タイセイに聞いてみた。


「自然と分かるようになるよ。そういう物だから。過去を振り返ると、あの時は子供だったって思うから」

「そういうものなのね。歯の生え替わりみたいな感じかな」

「そうかもね」


 世界は不思議で満ちている。

 大人になったら、不思議でなくなるのかな。

 知りたいって気持ちで一杯。

 子供の頃の方が楽しいって大人は言うけど、子供だとなんかできなくてイライラする。

 あれはだめ、これもだめって、そういうのが多いから。


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