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魂の勇者は元魔王とスローライフを送りたい  作者: ミゼル
第1章:主人公に憧れた者
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第34話:決着の10秒

心眼による演算が完了し止まった世界を解除したと同時に完成させた魔法、エレメンタルセイバーを2本ハーミトさんを襲う尻尾に向かって飛ばした。

この武器はそう簡単に壊れることはないうえに高速で飛翔する。攻撃の進路上に設置することによって障壁となり攻撃を防いだ。


「あと10秒だ」


エレメンタルセイバーは全ての属性を纏った大剣を最大7本生成する。

もちろんその分魔力消費が激しい。魔力切れを起こして生命力を対価に使用している今、長く持っても恐らくあと10秒が限界だろう。だが逆に言えば10秒もある。


俺は起こりえるすべての未来を予測した。そして最適解も導き出している。


もちろん未来は確定しているわけではない。あくまで予測なので想定外のことだってあり得る。それでも俺に出来るのは予測した未来に進むだけだ。

ハーミトを守るため飛ばしたEセイバー回収した後1本を右手、後の6本を飛翔させる。


残り9秒

再び奴の顔にめがけて飛ぶ。

引き戻された尻尾は再びハーミトを狙っているようだ。

だがそれは想定済だ。進路上に迎撃のための剣を2本飛ばす。


残り8秒

刺突出来ないと感じたのか、俺の方へ噛み付いてきた。

それをスカイステップで回避して相手の頭上より高く、今までよりも早く飛ぶ。

俺は瞬間的に視界から消えるので、その隙に3本相手の背後に向けて飛ばす。


残り7秒

飛ばした合計5本の剣で一斉攻撃するための配置が完了する。


残り6秒

攻撃を開始。背後からEセイバー3本による奇襲により、蛇が大きく仰け反る。

それと同時に尻尾の方は1本目が深く傷を付けた。そこへ2本目で追撃を仕掛ける。

E(エレメンタル)セイバーは深く食い込み、剣を地面にめり込ませた。これで尻尾が固定し身動を出来なくさせる。


残り5秒

背中からの攻撃で仰け反った、その反動で奴の頭が跳ね上がった。

その位置はすでに俺がいる。

ついでに余った尻尾付近のEセイバーで尻尾に攻撃をする。


残り4秒

頭に向かって全力で剣を叩きつける。頭の鱗に切り口を作り、叩きつけた衝撃で地面へと強く衝突する。

そこへさらに俺の付近残していた一本で追撃し尻尾同様、今度は一番柔らかい目を攻撃し地面へと突き刺す。


残り3秒

背中を奇襲した3本も追撃で突き刺す。

やはりというか改めてというか、コイツの鱗は熱すると脆くなるようだ。

Eセイバーは全属性を持つ、攻撃するときに火属性で刀身を発熱させいるので攻撃が通りやすい。

頭1本、胴体3本、尻尾2本の合計6本のEセイバーが蛇を貫通し地面に突き刺さる。


残り2秒

6本の大剣が全身、頭にも突き刺さっているが奴はこれでもまだ生きている。


本当にしぶとくて強い敵だった。


俺は落下しながら握った剣を構える。


残り1秒


「ハァアアアア!!」


これが最後の、全力の一撃。


残り0秒

頭を叩き切った時に作った切り口へ、剣を突き刺す。確実に仕留めるためにさらに深く突き刺す。

そしてEセイバーに残された全魔力を最大稼働させる。


残りー

Eセイバーの内部魔力尽きた結果、消滅してしまい拘束が解けた蛇は暴れ出した。

俺はその前に飛んで離れ、受け身を取り着地する。


蛇の動きは徐々に鈍くなっていき、最後には動かなくなった。





今までの戦闘が嘘だったように、世界は静寂に包まれる。


終わった。そう…終わったのだ。この戦い、俺たちの勝ちだ。


あとは瘴気の影響で倒れてる人を何とかして...


「っ…ゴボ…!?」


突然のどに何か詰まった感覚がして咳込んでしまった。咄嗟に手で口を覆う。


・・・ん?なんだこれ?


心眼の効果が消滅しモノクロの世界が鮮やかになるにつれ、手のひらが真っ赤に染まっていたのが分かった。


・・・これは?・・・血?



なん……

これにて第1章終了となります。後は間幕を3話ほど書いたら第2章へ行きます。


・・・スローライフ...どこ?



Topic:エレメンタル・セイバー

全属性を纏った魔法の大剣。最大7本精製可能。

木で基礎を作り、土で補強。火で鍛造し、闇で魔力を保存させることで武器が完成する。

光でそれを包むことで保護し、水で凍剣を造ることで魔熱を抑え形を保つ。

雷はガイドレールを引き、風はそれに従って飛翔させる。

杖としても使用可能であり、使用したい属性の出力を上げると発動できる。

半透明に見えるのは単に光属性が氷が反射してるから。

目を凝らすと凍剣の中に木でできた核が見える。


同時に飛翔させるのは脳に強烈な負荷がかかる。

通常時で飛ばせるのは2本が限界。

心眼であらかじめルートを決めている場合は負荷が少なるなる。


稼働時間は保有している魔力が尽きるまで。シンの手元に戻すことで再リチャージが可能。

また、この魔法にはさらに上の段階がある。



要するにクアンタのソードビット。

名前の由来はエレメント、マシマシ・絆、固めから。

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