48.ラドゥたちの驚き
「ラドゥ、本当に彼女、時間止めちゃったね・・」
瑠璃子が消えた後、まだその場にいたナイーシャが心からの感嘆の声を出した。
「まさか、地球人がここまで見事にやり遂げるとは思ってなかったよ」
「言ったでしょう、ナイーシャ。彼女はやると。運命を変えるという覚悟を持って、彼女はたった1人で闘い始めたのよ。その本気が過去のリアたちも、未来の私たちも動かして、壮大な1つの魂の時間軸全てをひっくり返すに至ったのよ」
ラドゥも、驚きを隠せない。
「動機はただ1つ、愛なのよ。魂の片割れに会えない現実に心底うんざりして、会えない障害をどんなに困難でも、全部取り除く、という決意を魂レベルでしたんだわ。これを成し遂げたのが私の過去世の一部だなんて・・信じられないくらい。・・でもそれだけ、会いたかったから・・あなたの魂に。その想いは痛いほどわかる」
「何千年も想いを抱えて転生して・・ようやく瑠璃子はたどり着いたんだね。僕は瑠璃子に会って彼女の時代の僕自身を思い出した。その時の記憶で彼女に接してしまったよ。懐かしくて愛おしくて、つい告げてしまいそうになった。その頃の僕のことを。まだ出会っていないんだから言ってはいけないのに」
「でも、瑠璃子に、かなりさりげなく手がかりを与えていたでしょう?彼女はきっと受け取ったわ」
「これから彼女が起こしたこの奇跡が次の奇跡を呼び込んで、どんどん変化が加速していくだろう。彼女が僕の魂に会えたら、わかるね。それがとても楽しみだよ」
「きっとそれは本当に遠くない将来よ。瑠璃子に私からささやかな贈り物を送りたいと思うの。今回のお礼の印に・・」
「僕も考えていることがあるよ。さぁ、そろそろ僕たちもこのプロジェクトの後始末に入らないとね。次の仕事も待っている・・」
ラドゥとナイーシャは、仲良く手を取り、消えた。




