キャベツと千円札
キャベツの話か、こぼれ話か。
…後者寄り、か?
キャベツに関して、こんな実話がある。
某大学教授がある日、細君に「キャベツを買ってきて」と頼まれた。
そして手渡されたのは一枚の千円札。
その道では権威の大学教授も、家庭では普通の夫である。素直に出て言った旦那だったが。
暫くして彼は、キャベツを五~六個抱えて帰って来た。
「一個でよかったのに、『だって千円渡されたから』って言うんですよ」
千円分キャベツだけを買ってきたのだという。
多分一個百四十八円(税込)とか。…安売りで一個九十八円とかだったら、目も当てられなかった(汗)
持て余した細君は結局、ご近所を回って(といってもアパート内だが)一個ずつ引き取ってもらったという。
細君のお怒りは当分解けなかったらしいが、至極最もな話であろう。
もしかしたら、そのくらいは変人でないと教授になれないのかもしれないが。
もしこれで手元に一万円札しかなかったら…?
被害が拡大したのか、むしろ常識に戻って一個で済んだのか、多少気になるところではある。
ちなみに。
キャベツの出来と気候が良ければ、新聞紙にくるんで涼しい場所においておけば、一週間二週間わりと平気に長持ちするので、彼女のように慌てなくても大丈夫だったりする。
さて、キャベツは色々使い勝手があって、助かる。
生でも煮ても炒めてもおーるおっけー。
が、存外繊維が立つので、口内炎ができたとか、歯が弱ったとかの場合は食べにくい。
…私はまだ健在だがな!
キャベツの千切りはカツの友だが。
友ばかり残っちゃうと結構困る。
スライサーなら容易いだろうが、私は菜切り包丁派なので、結構心を込めて気合を入れて刻みまくったのだ。
こいつだけが山で残るのは悲しい。
しかしキャベツの千切りばかりモリモリ食べるのも、ちょっと切ないものだ。
一旦千切りをレンジで軽く加熱し、しんなりさせる。
中華鍋等で軽く炒めても良い。油を使わなくてもひっつきはしない。
乾いているときはちょっと水を加えよう。
小麦粉か米粉、それに塩と胡椒を加えて水で薄く溶く。
しんなりキャベツに絡め、深めの器のなまたまごに被せ、しっかり加熱。
たまごは先に絡めても可だ。
人参の皮とか頭のほうのバキバキ硬いあたり。
こいつを千切りにしたものを混ぜれば、色見も良くなる。
ここまでくると、しんなり軟らか。かつキャベツが絡み合っているので形も保てる。
深い皿に入れ、平らにならしてレンジでしっかり加熱。
一番の基本形として、適当な大きさに切って、醤油なりマヨネーズなり、好きなもので頂く。
フライパンで焼くとお好み焼き、という意見。
上にとろけるチーズなどを載せてオーブントースターやレンジで加熱すると、グラタン風にもなる。
混ぜるたまごを多めにすれば、キッシュ風にもなる。
アイデアというか、気分&材料&余裕時間次第で。