刺身が残れば
ちょっと贅沢。
刺身が残れば。
まずそんな贅沢な、という暴言である。
しかし、あるときはあるのだ。
とりあえずそんな事態が発生した、と思えばいい。何なら、切り身を成形したら魚の切れっ端が出たとでも。
そのまま冷蔵庫で次の賄いに、というのが普通だろう。
気になるようなら、酒と醤油の混合液に浸す、所謂ヅケにする。
ヅケならなお日持ちするし臭いも気になりにくい。
こいつで茶漬けというのも旨いし、アツアツの白飯に乗っけてもまた旨いのである。
赤身のような脂気の強い奴は、グラタン風にしてもいい。
マルゴやカンパチあたりがお勧めである。
トマトを切って深い器に敷く。それに刺身を並べ、更にその上にトマトを載せる。味付けは醤油と山椒、好みで胡椒を振る。さらにスライスチーズを被せ、オーブントースターで焼く。無論レンジでも構わない。
トマトとチーズはたっぷり多めが嬉しい。チーズはとろけたり焦げ目がついたりするものと混ぜるのがいい。
焼くのは5分以上10分以内。量もさることながら機械の性能にもよるので、そこは気を付けたい。
旨いのは請け合いだが、ハイカロリーなのも間違いないので、そこは注意点だ。
白身ならあっさりホイル焼きにしてもよい。
シイタケスライスなり、マイタケをほぐすなりしたものを敷く。刺身を並べ、茸を載せる。味は塩と僅かな醤油、好みで粗挽き胡椒などを振っても良い。ホイルでくるんでオーブントースターで焼く。
ちなみに、ここにカイワレ大根や春菊を入れると、なお一層旨い。
寧ろ、絶対入れるべきだ。
そのままでなく、一口サイズに切っておくほうがいい。そのままだと絡まって団子になり、魚にまぶせないという哀しい結果になるからだ。
電子レンジなら、ホイルでなく深い器に入れて日本酒をふりかけ、蒸し焼きにする。
気分でバターをひと削り入れるのもいいだろう。
なお、マーガリンやバター風味では火を入れると匂いが違うので、先に確認することをお勧めする。