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魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 8章
79/120

8章 波乱の戦い 67話-剣鉄の音を響かせろ

〈67-1 流石は我がライバル〉


▶︎ネル視点


 アランとジョーカーの試合を客席から観ていた

 俺やリオン、アケミ達は、

 準決勝第2試合が終わり

 俺達はアランの元に向かった


 試合を終え

 控え室で呑気にドリンクを飲んでいたアランに

 リオンやナナミは感激の言葉をアランに伝えていた


 アランの事が大好きなミムジィも

 子供の様に喜んでいる、

 って..ミムジィはまだ子供か



リオン

『流石アランさんです!!』


ナナミ

『ガンドリアさんはとても強いのですね』


ミムジィ

『アラン!!アラン!!』



 リオン達が喜んでいるのに

 アランの野郎はいつも通りの無表情だ、

 アイツ 愛想が無いのが可愛くないんだよな


 俺もアランを褒めてやる事にするか

 まさか俺に褒められるとは思ってないだろうから

 少しは喜ぶんじゃないか?



ネル

『それでこそ俺のライバルだ!!

 マナリリアンに唯一勝った事がある魔装機だから

 そう簡単にヤラれたら困るぜ』


アラン

『・・・・・あんな不甲斐無い負け方をする奴が

 俺のライバルだと?、

 冗談はそのマヌケ面だけにしろ』



 言わせて置けば!!

 俺はアランに殴り掛かろうとするが

 リオンとナナミは俺の事を取り押さえていた


 クソ!!離せ二人とも!!

 てかナナミの奴こんなに力強かったか?

 アンドロイドも筋トレして力を付けれるのかも


 同じ控え室にいたジョーカーにも

 ロイヤルフラッシュの皆が

 ジョーカーの元に集まっていた



クラブ

『ジョーカーさん身体は大丈夫なんですか!?

 あんなに高出力モードを使って!!』


ダイヤ

『・・・・・大丈夫だぞクラブ』


ハート

『うえ〜ん、隊長が負けて私達も悲しかったよ〜』


エース

『お疲れジョーカー』



 なんだか

 こっちより騒がしい連中だな


 それにしても

 あの高出力モードってのはどう言う仕組みなんだ?

 マナを強化させて魔女を強くする技術

 まるで解放丸華と同じ力だな


 ジョーカーは

 仲間の皆とワチャワチャと話していたが、

 俺と目が合うと 俺の方に近づいて来た


 なんだなんだ?

 ジョーカーは俺とアランの顔を見て言った



ジョーカー

『今回は負けてしまったけど

 次はもっと強くなって

 君のマナリリアンとも戦って見たい』


ネル

『構わないぜ!!俺とマナリリアンは

 いつでも挑戦を待ってるから』

(変換機バッテリーの充電が残ってたらの話だけど)


ジョーカー

『無論、アラン君にもリベンジさせてもらうよ?』


アラン

『フン・・・勝手にしろ』



 ハートはアランの元に近づき

 照れてるの?可愛い〜と言い

 アランを抱き上げる


 アランは「離せデカ女!!」っと

 ハートに罵声を浴びさせていた



 決勝戦で

 アランが戦う相手のマナブと

 司会進行をしているロニーが現れ

 ロニーは決勝戦の説明を簡単に話した


 決勝戦は2時間後の夕方から

 それまでは休息の時間を取るようにだそうだ


 それを聞き

 ロイヤルフラッシュのジョーカーは皆に言った



ジョーカー

『では私達はもう行くよ』


ネル

『え?、決勝戦見て行かないの?』


ジョーカー

『試合を観るより、私達は修行したり

 より強くなる方法を探してる方が向いてるのさ』



 そうなのか...

 それだけを言って

 ロイヤルフラッシュの皆は何処かに行ってしまった

 嵐のような人達だったな



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-2 張った張った〉


 決勝戦が始まるまで少し時間が空き

 俺はマナリリアンの事で

 ガーネット隊のアズサと話をしていた


 アズサが言うには

 無事にマナリリアンは

 レインオラクル国まで運ばれたらしい、

 今はアイナが

 魔力変換機にマナを注いでくれてるそうだ


 良かったと一安心する俺だったが

 アズサは唐突に言い出した

「魔装機を輸送したお金は

 ディナガード国持ちで良いのよね?」っと


 は!?金とんのかよ!!

 俺は怒り口調でそう言うと

 当たり前でしょとアズサは言ってきた


 マズイ、またデルクに怒られるかも知れない

 タダでさえ機士の数が少ないディナガード国は

 色んなところで金を使ってるし

 物資をレインオラクル国に送ったりとかで

 お金の問題は大変だろうに...

 また俺が金の事で

 デルクを怒らせるのは流石にマズイ


 俺はアズサに

「ローズストーン国の為に

 マナリリアンは頑張ってきたから、負担して?」

 そう可愛らしくお願いしてみた


 その結果・・・・・


 俺は文句を言いながら

 ローズストーン国を歩いていた



ネル

『ふざけるなよ!

 どんだけ俺が頑張ったと思ってんだ!

 少しぐらい値引きしてくれても良いだろが!!』



 アランとマナブの試合は夕方からだったな

 試合まで時間はまだあるしどうしようか?


 そう考えながら歩いていると

 何処からか活気のある声が聴こえてきた



活気のある男の声

『さぁー張った張った!!

 レインオラクル国から来た無名の嬢ちゃんか!!

 英雄のアランか!! さぁーどうする!!』



 なんだ?

 なんだか騒がしく人混みが集まってるな


 俺は人混みの多いその場所に向かうと

 大勢の大人達が集まり騒がしく何かをしていた。

 何をしているんだ?


 人混みの中に

 機士の服装の女性が2人目の前にいた、

 俺はその2人に声を掛けると

 向こうは俺に気がつき

 ビックリしたと言うか怯えた表情で俺に言った



アマツキ

『ゲッ!!ネル....』


サキ

『お願い、この事はキサラギ隊長には言わないで』



 彼女達はそう言ったが

 この人達が誰なのか俺は思い出せずにいた


 確か会った事はあるんだけど

 名前も思い出せないし

 何処で会ったのかも忘れている、

 白い服の軍服って事は

 ダイヤモンド隊の人達だよな?

 キサラギ隊長に言われると何かマズイのか?


 俺は2人に質問した

 ここで皆んなは何をして騒いでいるのだと



アマツキ

『賭けだよ賭け、

 決勝戦で戦ってどっちが勝つか賭けをしてんだ』


サキ

『実は仕事の合間でこんな事してるから

 キサラギ隊長に知られたら怒られるの、

 だから言わないでー』



 なるほど賭け事か

 あまりギャンブルには興味無いな

 競馬もスロットもやった事無いし

 俺には無縁の話だな....


 ん?・・・待てよ・・・


 俺は閃いた

 アランが勝つ事に俺の全財産を賭けると

 今回の輸送費や貴族になる目標の額まで

 簡単に稼げるのではないかと!!


 俺は2人に聞いた

 賭けの倍率はどうなってるのかを



アマツキ

『倍率?オッズの事か..

 2人とも同じ倍率だね今は』


サキ

『隊長やリオン君を倒したあのマナブって子の方が

 私は強いと思うよ、私はその子に賭けた』


アマツキ

『私も私も、金貨2000枚も使っちゃった

 ネルもその子に賭ける?

 結構皆んなバラけてる感じだよ』



 馬鹿共が、アランのガンドリアが

 あんな小娘に負けるハズが無いだろ


 周りの声に耳を傾けると

「あのマナブって女の子の魔装機は

 相手のマナを操る事が出来るらしいぞ」

「え!?じゃあマナブって子の方が有利じゃん!!」

「マナブに金貨500枚」

「私は金貨1000枚」

「俺はマナブに金貨1万枚だ!!」


 なるほど

 皆マナブが勝つと思ってるのか、

 コレは稼げるチャンスだぞ


 俺は全財産をアランのガンドリアに賭け

 コロシアム会場に戻る事にした


 ニシシ、コレで俺も貴族の仲間入りだ!!



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-3 私の過去・貴方の過去〉


 静かな控え室で

 次の試合までの時間を待っていたマナブ


 マナブは考えていた

 お爺ちゃんの事や私を受け入れた

 ローズストーン国の皆の事を


 色々な事を考えている内に

 なんだか落ち込んでしまったマナブ、

 そんな彼女が居る控え室に

 ダイヤモンド隊の副隊長タナミアが現れた


 仕事を終えやってきたタナミアは

 落ち込むマナブに優しく問い掛けた



タナミア

『気分はどう?』



 今日の試合での事を知らされ

 分かっているだろうに..

 彼女は真っ先に自分の事を気に掛けてくれた、

 マナブにはそれが嬉しく

 落ち込んでいた気持ちは直ぐに楽になっていた


 マナブはタナミアに聞いた

 どうして昨日話した事や今日での事を知りながら

 彼女は優しく私にしてくれるのかを


 聞かなくても 分かっていた

 そうだと知りながら問い掛けてしまった



タナミア

『言ったハズだ、君は私に似ていると』


マナブ

『・・・・・全然違います、

 貴方の心には真の強さが有りますから...』



 タナミアはマナブの隣に座り

 自分の話を勝手にし始めた


 ダイヤモンド隊の事

 ビダールと言う人物にしてきた事や

 モネやユナハと言う私を慕ってくれた人物の事、

 自暴自棄になり全てが嫌になった事まで



マナブ

『そんな事が!?』


タナミア

『今の私が居るのは

 私を元気付けてくれた新しい友が居るからだと思う

 そいつ達に私は誓ったんだ、

 もうクヨクヨしない、私は前に進むんだと』



 タナミアはダンゼルバインチームの

 リニアとダンの事を考えながらそう言った、

 彼女には新しい仲間が存在する

 その仲間の力が彼女を強くさせた


 大事な友や仲間を失い

 レインオラクル国と戦ってきた

 ローズストーン国の機士


 彼女達は今

 そんな憎き敵だったレインオラクルとも繋がり

 新しい未来に向かい進み続けている、

 皆が誰か大切な者を奪われ 奪ってしまった

 そんな悲劇を乗り越えた

 未来を生きる人間だからこそ

 今の時を守らなければいけないのだと

 タナミアは強くマナブに言った


 その言葉が

 マナブの心に強く響かされた



タナミア

『もう...大丈夫だな?』


マナブ

『はい!、私頑張ります!!決勝に勝って

 村の人達に沢山の食料を持ち帰ります!!

 そして、お爺ちゃんが作ったベシュトレーベンが

 最強の魔装機なんだと皆に示したいです!!』



 タナミアは頷き その場を去った

 マナブの目にはもう迷いはなかった

 全力で最後の試合を挑む そう心に決めた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-4 最終試合〉


▶︎コロシアム 客席 ネル視点


 俺はニシシと笑いながら

 客席で待つアケミやリオン達と合流した


 俺の顔を見たリオンは

「嬉しそうですねネルさん」っと口にした


 嬉しそう?、嬉しいなんて気持ちでは無い

 その最上級の気持ちに俺はなっているのだから!!



リオン

『余程アランさんとマナブさんの試合が

 楽しみだった見たいですね』


ミムジィ

『私もアランの応援する!!』


ナナミ

『はい、一緒にしましょう!!』



 アランの試合が楽しみで

 俺は笑っていたのでは無いが、

 リオン達に

 賭け事をやってるなんて言えるハズもなく

 俺はアケミの隣に座った


 俺のニヤけた顔を見て「気持ち悪い」っと

 アケミはドン引きした様な顔をしていた



ネル

『ディナガード国に帰ったら

 お前とナナミに好きな物買ってやるよ』


アケミ

『は?』



 そうこうしていると

 夕暮れ時の空に綺麗なマナの爆発が打ち上がった

 この世界の花火なのだろうか、

 そう言えばディナガードにも花火職人が居たな

 ローズストーン国にも居たんだな


 最終試合ともなれば

 観客達の声援は大きく盛り上がっていた、

 盛り上がる会場の真ん中に

 マイクを握ったロニーがやって来た



ロニー

『皆様お待たせしました、それでは今より

 最終試合まで勝ち残った2人による

 魔装機試合を始めたいと思います』



 客達は皆盛り上がり

 待ってましたと言わんばかりの

 歓声をロニーに浴びせた


 一緒に観ていたミムジィも

 アラン頑張れアラン頑張れ、っと応援をしている

 その声を聞き俺も

 アラン頑張れアラン頑張れ(金のために)と

 ウキウキで応援してしまっていた



リオン

『ミムジィもネルさんもハシャいで、

 まるで親子見たいですね』


アケミ

『本当に気持ち悪い、絶対なにかおかしい...』



 コロシアムの真ん中にアランのガンドリアと

 マナブのベシュトレーベンが現れた、

 2機の魔装機を見た観客達は

 どんな凄い試合を見せてくれるのだと

 熱い視線で2人を見守っていた


 ロニーは2人に聞いた

 準備は良いね?っと


 マナブは強く返事をするが

 アランからは返事が返って来なかった、

 ロニーはどうしたのかとアランに聞くと

 アランはマナブに向け話し始めた



アラン

『俺とガンドリアは手加減はしない、

 あの試合から悩みを抱くお前では

 俺とガンドリアに手も足も出せないぞ』


マナブ

『私はもう悩んでなんていません!!

 私には...この試合に勝って

 村の皆に賞金を持ち帰るのと

 お爺ちゃんのベシュトレーベンが最強なのだと

 証明する2つの使命が有ります!!』



 軽く挑発するアランに

 マナブは真っ直ぐとそう答えた


 迷いを打ち切り

 心からの強さを感じさせる言葉に

 アランはニヤリと笑った



アラン

『失望させるなよ』


マナブ

『最強は私のベシュトレーベンです』



 無言の圧で見つめ合う2機の魔装機、

 ロニーは心で理解し会場の皆に叫ぶ


 決勝戦

 マナブのベシュトレーベン

     対

 アランのガンドリア

             試合開始!!



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-5 決勝戦:失望する実力〉


 アランとマナブの試合が開始すると

 アランのガンドリアは

 いきなり魔力解放を使い 本気の状態になった



リオン

『アランさん、

 いきなり勝負を決めに行くつもりじゃ!?』


ネル

『良いぞアラン!!ヤレヤレ!!』


ナナミ

『でもマナブさんのベシュトレーベンには

 マナを奪い操る力があるんじゃ...』



 ナナミが言った通りベシュトレーベンには

 相手の魔装機のマナを自由に操る力が存在する、

 その力はとても強力で

 キサラギのジャンヌダルクや

 リオンのドラグーンをも苦しめた

 ネルのマナリリアンでも

 もしかすると、マナブのベシュトレーベンには

 敵わないかも知れない...


 無論 ネルやリオンも

 ベシュトレーベンの力を忘れた訳では無い

 だが2人は気が付いていた

 アランのガンドリアには...



 マナブはベシュトレーベンの力を使い

 ガンドリアの力を奪おうとした....だが



マナブ

『・・・・おかしい・・力が奪えない...』



 ガンドリアの力を奪えず変だと感じていたマナブ、

 客席の皆も

 どうして力を奪いガンドリアの魔力解放を

 阻止しないのだと思っていた


 袖で見ていたキサラギとロニーとリース、

 リースはそうだと気が付き

 キサラギ隊長とロニー隊長に報告しようとしたが

 2人はもう既に気が付いていた


 ロニーはキサラギに

「いつから分かっていた?」っと質問をした



キサラギ

『ついさっきよ、貴方は?』


ロニー

『少し前から考えはしたよ...

 まさかとは思ってたけど

 こんな展開になるなんてね』



 不思議に感じるマナブ

 不安に思う観客達


 ネルもリオンもその事を知っていた感じだったので

 アケミは2人に聞いてみた

 どうしてアランのガンドリアの力を

 マナブは奪えないのかと



ネル

『お前の体の中身が答えだ』


アケミ

『は?』



 セクハラされたと感じたアケミは

 ネルに殴り掛かろうとした


 ネルはアケミの拳を受け止め

 誤解だと言い出す、

 慌てた様子で リオンはアケミに教えた



リオン

『アランさんは魔族ですから

 魔力を使い魔装機を動かしてるんです!!』


アケミ

『それでどうして力を奪えないのよ?』


ネル

『普通の魔装機はマナでしか動かせない、

 ベシュトレーベンの力はマナを操る力

 ガンドリアの魔力は操れないんだよ』



 そうかと理解して

 アケミは納得して拳を下ろした


 あと少しで

 誤解で殴られるところだったとネルは思っていた



 焦るマナブにアランは言った

「やはり魔力は操れないようだな」っと


 マナブも全てを理解して

 アランのガンドリアを見つめた、

 アランのガンドリアとは今までとは違い

 マナを奪う力を使わずに戦わなければならない

 正真正銘の戦いの技術が物を言う試合

 マナブは少し焦ったが 少し落ち着き前を見た



アラン

『最強を名乗るなら

 俺とガンドリアを超えてみせろ』


マナブ

『負けません、絶対に!!』



 ベシュトレーベンは刀を抜き

 質量を持たせた斬撃波の刃をガンドリアに飛ばせた


 ガンドリアは斬撃波を軽くかわし

 マナブのベシュトレーベンを挑発した

 そんな物か? それが本気か?と何度も


 マナブは挑発を受け斬撃波を連続で放つが

 ガンドリアは全ての攻撃を軽々しく避けた



マナブ

『遠距離戦が駄目なら近距離で!!』



 接近してガンドリアを切り付けようと動くが

 ガンドリアは武器も抜く事なく

 ベシュトレーベンの攻撃を回避して

 ベシュトレーベンから距離を取った


 圧倒的なガンドリアの力に

 客達は皆マナブが負けるのだと思い始め

 ネルは賭けに勝ち大金が手に入ると喜んでいた


 アランはマナブのベシュトレーベンの全力を知り

 舌打ちをして魔力解放を解いた



ネル

『え?』



 ネルはアランの行動が理解できず

 混乱して固まってしまった



マナブ

『術を解いて....どうして!?』


アラン

『もう言い、俺は辞退する』



 アランの突然の言葉に

 客達は皆、ザワ付き始めた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-6 決勝戦:修羅への道〉


 アランの突然の言葉に客達は皆ザワザワとし始めた


 アランは対戦相手のマナブに言った

 この戦いを辞退する宣言を


 どうしてアランがそんな事を言ったのか

 皆不安に思っている、

 無論 客席から観ていたネルも

 アランの発言に納得出来ていない様子だった



ネル

『は?....ふざけんなアラン!!

 お前が戦はないと俺は困るんだよ!!』


リオン

『落ち着いてくださいネルさん!!

 どうしたと言うんですか!?』



 アランがこの試合を勝たなければ

 全額アランに賭けた金が無駄になる、

 その事だけはネルは避けたかった


 暴れるネルをリオンが取り押さえ

 近くにいた観客達も少し嫌そうな顔で

 ネル達を見ていた



 アランと戦っていたマナブも

 アランの発言には納得していなかった、

 正々堂々と戦い勝利を掴み

 ベシュトレーベンの強さを証明して

 賞金を村に持ち帰る、

 そうしなければならない..そうするのだと


 静かな怒りを感じさせながら

 マナブはアランに言った「ふざけるな」っと



マナブ

『ふざけるな・・・・・戦いを辞退するだと....』


アラン

『そうだ』



 アランはマナブに教える、

 その魔装機は確かに強いかも知れないが

 乗り手がその魔装機の力に振り回されている

 魔力解放を使ったガンドリアと

 互角の戦いができるかも知れないが

 それは乗り手が優秀ならの話だと


 毒舌の言葉に

 観客達はアランが酷い奴だと思い始めた、

 酷い事を言うアランに、

 リオンはどうしてそんな事を言うのだと思っていた


 馬鹿にされたと分かり

 マナブはベシュトレーベンの刀を構え

 ガンドリアに突撃する



マナブ

『ふざけるなぁぁぁあ!!!!』



 ベシュトレーベンの攻撃を全て防ぎ

 アランは余裕な表情で 更にマナブを挑発する



アラン

『怒りで少しは強くなったか?

 だがその程度で俺のガンドリアに勝てると思うな』


マナブ

『うぅ、強い....魔装機戦が

 こんなにも苦しいと感じるなんて』



 魔力解放を解いたガンドリアにすら

 手も足も出せないと感じたマナブは、

 戦いの中で自分の未熟さを実感させられていた


 手加減して戦うアランの試合を見て

 ネルは客席から叫んだ

「本気で戦え!!

 手を抜いて負けたら許さねーぞ!!」


 自分の力がベシュトレーベンの

 本領を発揮させれてい無い、

 お爺ちゃんの魔装機の本当の強さが

 コレでは分かって貰えない


 マナブは涙を流しながら

 ひたすらに目の前のモニターに映る

 ガンドリアに攻撃を繰り出す


 ガンドリアは攻撃を避けるか防ぐ事しかせず

 ベシュトレーベンに反撃する事は無かった、

 舐められているのはマナブには理解できている

 だけど

 どんなに頑張ろうとも

 どんなに足掻こうとも

 ガンドリアを倒す事ができない、

 マナブが少し諦めかけた時

 ベシュトレーベンの動きは少し鈍くなった


 その事に気がついたアランは

 直ぐに攻撃を繰り出した


 繰り出されたガンドリアの右脚が

 ベシュトレーベンに直撃、

 ベシュトレーベンは

 コロシアムの端に吹き飛んでしまう



アラン

『何が最強の魔装機だ、お前の力は

 マナを操る魔装機にしか勝つ事ができない

 魔物が存在した時代ならば

 お前はその魔物にさえ勝つ事ができないだろうな』



 お爺ちゃんのベシュトレーベンが馬鹿にされてる



アラン

『お前の親父が作った魔装機も

 リオンのドラグーン以下だったって事だ』



 違う!!お爺ちゃんの作った魔装機は!!



アラン

『もういい!!、弱者の乗る魔装機に

 俺とガンドリアが戦う必要など無い!!』


マナブ

『私もベシュトレーベンも

 貴方なんかに絶対に負けないッ!!!!』



 ベシュトレーベンから

 強いマナの光が吹き荒れ マナの柱を天高く上げた


 それを見た客達は

 なんだなんだと騒ぎ始めた


 ネル達も

 ベシュトレーベンのマナの柱に驚かされていた



リオン

『なんですかアレ!?』


アケミ

『パワーアップしたの?』


ネル

『ドラグーンの能力解放と同じ力を使ったのか!?』



 黄金の光に包まれたベシュトレーベン


 ソレを見たアランは

 少しは楽しめそうだと喜んでいた



マナブ

『・・・・・ワイドレンジを発動させました、

 この国全域の魔装機の力は

 今からベシュトレーベンが支配します』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-7 決勝戦:一雫の光明〉


▶︎ローズストーン国 牢獄


 ネル達が倒した女山賊

 デッドデスターのドライゴン達は、

 ローズストーン国の機士に捕まり

 牢獄の中に入れられていた


 牢獄の中からでも

 外の騒がしい声が聞こえてきて

 山賊達は何事かと

 外の騒ぎが気になっていた


 ガーネット隊の機士が

 山賊達に食事を運んでくると、

 捕えられていたドライゴンはその機士に聞いた



ドライゴン

『騒がしいね、何の騒ぎなんだい』


ガーネット隊の機士

『魔装機大会をやってるんだ、

 今は決勝戦で街中大騒ぎなんだよ...

 あぁ〜私も観に行きたかったなぁ〜』


ドライゴン

『気になるなら観に行けば良いだろ?』


ガーネット隊の機士

『駄目だ駄目だ!!私は仕事中なんだ、

 ソレより見ろ!!今日の飯もご馳走だぞ!!』



 ガーネット隊の機士は

 豪華な料理を山賊達の牢の中に入れた


 美味しい食事を食べられ

 1部の山賊達は牢屋の中も悪くないと考えていた



チュイ

『食わねーのかバーナビー?

 ならコイツは私が...』


バーナビー

『勝手に取るんじゃねぇ!!』



 騒ぐ仲間達に

 ドライゴンはヤレヤレとさせていた


 日が暮れ、しばらくすると

 トントンとドアをノックする音が鳴り

 ガーネット隊の機士は席を立ち上がった


 交代の時間にはまだ早く

 祭りの差し入れが来たのかと考え

 油断していた機士はドアを開くと

 外に居た人物に気絶させられ倒れてしまった


 牢の外で

 見張りの機士が倒れるのに気がついたドライゴンは

「誰だい!!」っと声を出した



白いローブの女性

『お久しぶりです、山賊の皆様』

 

ドライゴン

『アンタ達は....』



 現れたのは、

 自分達に助言を言いにやってくる謎の2人組の

 リーブラとスコーピオだった


 山賊達はその2人を見て

 まさか自分達を助けに来たのかと喜び始めた



チュイ

『やったよママ!!この場所から逃げられる!!』


バーナビー

『コレでアイツらにリベンジが出来るぜ!!』


ドライゴン

『・・・・・』



 リーブラとスコーピオは牢の鍵を開け言った

 今なら外は祭りで浮き足立っている

 逃げるなら絶好の機会ですと


 山賊達は皆喜び、騒ぎ始めた

 ただ1人、ドライゴン以外は



リーブラ

『私の後に付いて来てください、

 逃走経路を案内します』


ドライゴン

『・・・・・アンタらは一体...』


スコーピオ

『来れば分かる』




▶︎コロシアム



マナブ

『・・・・・ワイドレンジを発動しました、

 この国全域の魔装機の力は

 今からベシュトレーベンが支配します』



 マナブが突如言ったその言葉に

 観客達は何が起きてるのだと不安に思っていた


 試合を観ていたネルは

 アランがマナブを怒らせ

 本気にさせた事に対して怒っていた



ネル

『アラン!!さっさとベシュトレーベンを倒せ!!

 奴の魔装機の力は未知数なんだぞ!!

 倒せる内に倒せ!!じゃないと俺が困る!!』


アケミ

『どうしてアンタが困るのよ?』


ネル

『えっと、その.....』



 試合を観ていたロニーとキサラギの場所に

 トパーズ隊の機士が息を切らしながら現れ

 隊長の2人に報告した

「大変です!!格納庫に閉まっていた

 ソーダストが無人で動き始めました!!」


 その言葉にロニーとキサラギは驚いた、

 まさかベシュトレーベンのワイドレンジと言う力は

 近くの魔装機を操る力なのかと



 金色のマナを纏うベシュトレーベン、

 アランはその光景を観てニヤリと笑っていた


 会場の入り口から

 無数のソーダストがやって来て

 観客達は何だ何だと騒いだ

「ローズストーン国の魔装機!?」

「なんで機士の魔装機が?」



マナブ

『ワイドレンジの力で

 無人機の魔装機を操らさせて頂きました、

 1対1の真剣勝負で勝利しようと思いましたが

 貴方だけはどんな手を使っても倒します!!』


アラン

『面白い!!』



 無数の無人機のソーダストが

 アランのガンドリアに襲い掛かる


 アランはガンドリアを動かし

 無人機のソーダストを次々と倒していくが

 やってくるソーダストは無限かのように現れ

 アランとガンドリアを少しずつ苦しめていく



ネル

『卑怯だぞ!!無人機を操るなんて!!』


リオン

『ベシュトレーベンのワイドレンジ...凄い力ですね』


ネル

『言ってる場合か!!』



 アランは魔力解放を使わず

 無人機のソーダストと戦っている、

 ネルは叫ぶ

 魔力解放を使いさっさと決着を付けろと


 しかしアランは未だ本気を見せず

 マナブを挑発する



マナブ

『雑魚の無人機で俺とガンドリアを倒せるとでも?

 お前とベシュトレーベンの力はそんな物か!!』


ネル

『馬鹿!!それ以上挑発すんな!!』



 ベシュトレーベンは右腕を上げ

 マナブは言った、こんな物では無いと



マナブ

『マナで動く全ての魔装機が私の武器です!!

 ソレをお見せします!!』



 格納庫にしまわれていた

 ドラグーンのソードビットが飛び出し、

 ベシュトレーベンの周りを飛び始めた


 ベシュトレーベンは

 ドラグーンのソードビットを操っていた



リオン

『ドラグーンのソードビットが!!』


ネル

『何でも有りかあの野郎』



 修理を終えていた

 ダイヤモンド隊隊長の女帝機ジャンヌダルクと

 ガーネット隊隊長の女帝機エリザベスも操り

 コロシアムの会場に

 無人機のジャンヌダルクとエリザベスも現れた



アラン

『フン..楽しめそうだ』


マナブ

『貴方はもう終わりです』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈67-8 決勝戦:無限斬波〉


▶︎コロシアム内にあるガーネット隊の控え室


 会場ではアランのガンドリアと

 マナブのベシュトレーベンが決勝戦で戦っていた


 ガーネット隊の隊長アズサは

 自分の仕事が来るまで暇だったので

 呑気にカフェオレを飲みながら

 部下の機士とおしゃべりを楽しんでいた



ガーネット隊の機士

『え!?、本当はアズサさんが

 大会に参加する予定だったんですか!?』


アズサ

『そうなのよ、上の金持ち共が

 総隊長アズマの妹だから

 大会に参加させろって話しだったみたいで...、

 でも丁度良かったは

 戦闘以外取り柄の無いダンが変わりに出てくれて』



 本当は

 隊長命令で無理矢理ダンに変わって貰ったのは

 アズサは誰にも言っていなかった


 そうとは知らないガーネット隊の機士達は

 アズサ隊長の話にクスクスと笑っていた



ガーネット隊の機士

『駄目ですよアズサ隊長、ダン副隊長に悪いですよ』


アズサ

『そう言えばアンタ

 そろそろ牢の見張りを交代する時間じゃない?』


ガーネット隊の機士

『まだ時間はあるので大丈夫です』


アズサ

『そう』



 2人は呑気にカフェオレをひと口飲み

 幸せそうな顔をしていた


 会場ではアランとマナブの試合で盛り上がっている

 まだ当分暇だろうとアズサは呑気に考えていると

 慌てた様子のガーネット隊の機士が現れ

 アズサ隊長に重大な報告をしようとした

「たったた、大変ですアズサ隊長!!!!」


 落ち着きの無い彼女に

 アズサは落ち着くように言う



アズサ

『どうしたのよ?コレでも飲んで落ち着きなさい』



 アズサは飲みかけのカフェオレを部下に渡し

 慌てた機士はカフェオレを飲み

 幸せそうな顔をして美味しいと言った


 一瞬だけ落ち着いていた機士は

 またさっきまでの事を思い出し

 アズサ隊長に重大な報告をした



ガーネット隊の機士

『こんな事してる場合じゃ無いですよ!!

 コロシアムに控えさせていた

 無人機のソーダストが次々と勝手に動き出し

 コロシアム内に入って行ってます!!』


アズサ

『は!?』


ガーネット隊の機士

『ソレと、アズサ隊長のエリザベスと

 キサラギ隊長のジャンヌダルクも

 コロシアムに入って行きました!!』



 さっきまで呑気にしていたアズサとその部下は

 顔色を変え、

 直ぐにキサラギとロニーの元に向かった




▶︎コロシアム


 アランのガンドリアの前には

 無数のソーダストと

 女帝機のエリザベスとジャンヌダルクが...


 無人機の魔装機と戦いながら

 アランはマナブのベシュトレーベンと

 戦わなければならなかった


 その光景を観ていた観客達は

 流石の英雄のアランでも

 この数には勝てないだろうと考えていた

「数が違い過ぎる...」

「流石にあの坊主が可哀想だぜ」

「アラーーン、頑張れーーー」

「もう降参しても良いだろアレは....」


 絶望的な状況を見て

 ネルもヤバイと感じ始めていた



ネル

『無人機のソーダストだけならまだしも

 ジャンヌダルクとエリザベスも操れるのかよ、

 流石のアランでも

 あの数を相手にするのはヤバイだろ...』



 このままではアランが負ける

 アランが負けると賭けでアランに賭けていた

 金貨が全て無くなってしまう

 それだけは絶対に阻止したかったネルは

 司会進行のロニーが居る場所に向かって叫んだ

「こんなの反則だ!!

 正々堂々1体1で戦わせろ!!」


 妙に暑苦しいネルを見て

 アケミは不審な顔でネルを見ていた



アケミ

『怪しい..』



 アランはガンドリアを動かし

 無人機のソーダストと女帝機の2機と戦った


 背中に取り付けられていた

 ブースターパックからミサイル弾を放ち、

 近づく相手には腰からの水平ミサイルを


 まとめて敵を薙ぎ倒す時には

 肩からの魔力放出レーザーを使い倒していた


 たった1機で

 無数の数の無人機を倒していたガンドリア、

 その光景に観客達は凄く盛り上がる

「凄いぞあの坊主!!

 あの数相手に怯んでいない!!」

「どんだけ強いのよあの魔装機...」

「確かに数は減ってるが、

 次から次に魔装機がやってくるぞ

 アランの方が力を使い切ってしまうんじゃ?」


 観客が言った通り

 無人機のソーダストは倒しても倒しても

 何処かからやって来る


 ローズストーン国のソーダストの数は

 1万を越える、その数が相手では

 流石のアランでも魔力切れする可能性はあった



アラン

『チッ...本当に

 この国全域の魔装機を操ってやがるのか』


マナブ

『無人機だけが相手じゃない!!』



 無人機のソーダストに気を取られていると

 ベシュトレーベンは斬撃の波動を

 ガンドリアに向け放った


 ガンドリアは斬撃の波動を

 (ライキリ)を振るい

 質量のある斬撃の波を断ち切った


 しかし

 ベシュトレーベンは無限に斬撃の波動を放つ



マナブ

『避け場は無い!!無限斬波!!』



 ガンドリアは無限に続く斬撃の波動を防ぎ続けるが

 無人機のソーダストや女帝機を相手にしながらでは

 避け続ける事は不可能だった


 1機のソーダストがガンドリアの邪魔をして

 アランは斬撃の波動を喰らいそうになった


「クッ!」っと苦しい悲鳴を上げながら

 ガンドリアは近くのソーダストを盾にして

 斬撃の波動を受けた


 しかし

 斬撃の波動はソーダストの腹部を貫通して

 後ろに居るガンドリアをも攻撃した


 盾にされたソーダストは

 真っ二つになり地面に倒れ、

 ソレを見たマナブは自分の勝ちを確信した



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〈67-9 決勝戦:空の戦略〉


 斬撃の波動を受け

 盾にされたソーダストは真っ二つになり

 盾にしたガンドリアも真っ二つになった、

 観客達は皆そう感じ

 中には悲鳴を上げる者もいた


 アランの応援を真剣にしていたミムジィも

 恐怖の余り目を閉じてしまった


 大好きなアランが負けた

 私の中のヒーローが....そう思っていると

 ネルがミムジィに言った

「まだだ!!アランはまだ負けてない!!」


 ミムジィは瞳を開け

 ネルが指差した場所を見て驚いた、

 観客達もソレを見て驚かされていた

「嘘だろ!?」「コレが噂の...」「スゲェ!!」


 観客達が何やら騒がしい

 自分が勝利したのに

 試合終了の宣言が聞こえてこない、

 マナブはそう感じながら

 ガンドリアを倒した場所を見た


 さっきまでその場所に居たガンドリアは消え

 コロシアム内を見渡しても

 ガンドリアの姿は何処にも無かった



マナブ

『どうして!!

 無限斬波で倒したハズ....まさか!?』



 ベシュトレーベンは上を見上げると

 魔力解放を使ったガンドリアが空に浮いていた


 ガンドリアは

 盾にしたソーダストが斬撃の波動に当たる瞬間

 魔力解放を使い即座に空に飛び上がったのだった


 この戦いでは

 マナリリアン ドラグーン ガンドリアの3機は

 空を飛ぶ事を禁止にされていた、

 通常の魔装機は空を飛ぶ事が出来ない為

 不公平だと言う事で

 ロニーがそうルールに決めていたのだが

 アランはそのルールを破り

 ガンドリアを空中に飛ばせていた



マナブ

『空に逃げるなんて卑怯な!!』


アラン

『そっちも無人機を使っただろ、

 ソレとも空中の相手にもお前は勝てないのか?

 ソレでは守りたい物すら守れないぞ』


マナブ

『減らず口を...』



 無人機のソーダストは銃を構え

 ジャンヌダルクはキャノン砲を使い

 ベシュトレーベンは斬撃の波動を

 空中に居るガンドリアに向け一斉攻撃をした、

 アズサのエリザベスは遠距離武器が無いので

 地上で剣を振るい

 当たるハズの無いガンドリアに攻撃をし続けた


 一斉攻撃を浴びせても

 空中に浮かぶガンドリアは余裕の回避で

 全ての攻撃を避けていた、

 地上と空中では戦い方は変わる

 空を飛ばれては無人機のソーダストや

 女帝機達は無力に等しかった



 慌てた様子で

 ロニーとキサラギの元にやって来たアズサは

 どう言う状況なのか2人に聞いた



アズサ

『何が起きてんのよ!!無人機のソーダストや

 私とキサラギのエリザベスとジャンヌダルクが

 勝手に動き出したって....』



 アズサは会場を見ると

 自分のエリザベスがアランのガンドリアに

 空中から攻撃され壊される姿を目にした



アズサ

『あああああ!!私のエリザベスがああ!!』



 その後

 キサラギのジャンヌダルクも倒され

 残ったのは少数のソーダストと

 マナブのベシュトレーベンだけになっていた


 無人機のソーダストをコロシアム内に呼んでいて

 敗れた無人機の残骸で

 足の踏み場が少なくなっていた事に

 マナブは気がつく


 このままでは身動きが取れなくなって

 いずれ空中に浮かぶガンドリアに倒される


 ベシュトレーベンは無人機に命令して

 残骸の魔装機達を運び掃除させ

 コロシアム内にはガンドリアと

 ベシュトレーベンの2機だけが残された



アラン

『人形遊びはもう終わりか?』


マナブ

『まだ私は負けていません、

 私にはベシュトレーベンと

 ドラグーンのソードビットが有ります!!』



 ベシュトレーベンはソードビットを使い

 空中のガンドリアに攻撃するが、

 素早いガンドリアは糸も簡単に

 ソードビットを破壊して

 地上に居るベシュトレーベンにミサイル弾を放つ


 ベシュトレーベンはミサイル弾を回避するが

 ガンドリアは透かさず

 魔力放出レーザーや水平ミサイル

 ライキリからの電撃を放つ


 ベシュトレーベンは寸前の所で攻撃を回避し続けた

 水平ミサイルを斬撃波で破壊し

 魔力放出レーザーを地面に落ちていた

 残骸のソーダストを投げ盾にして

 ライキリの電撃を

 ベシュトレーベンをローリングさせ避け


 常に爆熱する2機の戦いを観て

 もうどちらの応援をしていたのか観客達は忘れ

 アランとマナブ 2人の応援をしていた


 ネルは賭けの賞金のためアランの応援をして

 ミムジィは心の底から大好きなアランの応援をした



ネル

『そこだ!!トドメをさせアラン!!』


ミムジィ

『アラン がんばえーー』



 自分を応援してくれる観客の声を聴いたマナブは

 絶対に負けたく無いと思い

 ガンドリアの攻撃を避け続けチャンスを伺った


 空中からの無数のミサイルやレーザーや電撃

 その攻撃を続けていたガンドリアは遂に

 弾切れを起こし攻撃を途切れさせてしまった



アラン

『戦闘が長引いてしまったのか..』


マナブ

『今です!!』



 ベシュトレーベンは飛び上がり

 ガンドリアを叩き落とそうと刀を使い攻撃する、

 地上からの斬撃波が避けられるなら

 近距離で戦うまで


 飛び上がるベシュトレーベンを見て

 ガンドリアも刀を構え反撃態勢になる


 刀の間合いに入ったと思ったと同時に

 ガンドリアはベシュトレーベンに攻撃すると、

 ベシュトレーベンは空を蹴り

 別の方角に向け空中から更に飛び上がった



アラン

『なんだと!?』


マナブ

『コレでえぇぇぇえ!!!!』



 ベシュトレーベンの一撃が

 空に浮くガンドリアに直撃


 ガンドリアは地面に向け

 真っ逆さまに 勢いを付け激突した



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〈67-10 決勝戦:鉄と鉄の交わる音〉


 地面に勢いを付け激突するガンドリア

 会場の外に居た人達は

 地面が揺れた事に少しビックリとさせていた


 空中に飛び上がっていたベシュトレーベンは

 地面に着地すると同時に地面を蹴り

 ガンドリアにトドメを刺そうと向かって突撃した


 ガンドリアが落ちた衝撃で少し砂煙が舞っていて

 2機がどうなったのか目視て確認出来なかったが、

 砂煙が治ると

 ベシュトレーベンの攻撃を

 ガンドリアは刀で防いでいた


 あの一撃を喰らったのに

 まだしぶとく動けるガンドリアに

 マナブは汗を流しながら

 ベシュトレーベンの刀を強く

 ガンドリアの刀に押し付けていた


 観客達は喜ぶ

「まだ戦えるのかよアイツ!!」

「アラン君もマナブって子も本当に凄い!!」

「見てるこっちのが疲れてくるぜ!!」


 ガンドリアとベシュトレーベンは鍔迫り合いながら

 マナブはアランに言った



マナブ

『もう終わってください...』


アラン

『俺とガンドリアを舐めるな...』



 ガンドリアは蹴りを入れ

 ベシュトレーベンを引き剥がす


 刀を構え電撃を放とうとするが

 アランの魔力の消耗が激しく

 電撃を放つ事が出来なかった、

 気がつけば

 魔力解放を使っていたガンドリアは

 魔力解放を解かされていた


 アランはベシュトレーベンを観ると

 まだ相手は平然とさせた様子だった、

 ベシュトレーベンはドラグーンの能力解放を使い

 力を増させていく


 試合を観ていたアケミは言った

 アランの乗っている魔装機から聴こえる

 言葉の力が弱まっている

 このままではアランが負けると


 ネルとリオンは

 ベシュトレーベンを見て話し合った



ネル

『向こうの魔装機はまだ平気そうだぞ?』


リオン

『マナを奪いマナ切れを起こさないのでしょう、

 アランさんは魔力を使い続けてますから

 長期戦に成ればアランさんの方が不利ですよ』


ネル

『あぁぁぁあ、こんな事なら

 マナブに金を賭けておくんだったぁぁあ』



 ネルの意味深な言葉を聞き

 アケミは言った

「賭けるって何?アンタまさか

 この試合で賭け事してんじゃ無いでしょうね!?」


 ネルはしまったと言う顔をさせ

 口に手を被せ コレ以上喋らないようにした



アケミ

『ちょっと!!アンタ最低ね!!』


ナナミ

『まぁまぁ、賭け事は誰でもやる娯楽なんですよ?』


ネル

『そっそうだ、この世界では違法じゃ無いし

 金をどう使おうが俺の勝手だろ』



 アケミは怒った、

 賭け事の対象でアランの応援をしてた事を知り


 アケミはネルの事を殴ろうとしたが

 リオンとナナミはそんなアケミを宥め

 ネルは頭を低くして怯えていた


 そんなネル達を見て

 ミムジィは「うるさい!!」と大声を出した、

 その事に皆ビックリとして ミムジィの事を見た



ミムジィ

『アランが負けちゃう!!

 皆んなアランの応援して!!』



 ネル達は顔を見合わせ

 ミムジィにごめんよと謝り

 戦い続けるアランの応援をミムジィと一緒にした



マナブ

『貴方の力は弱まっています、もう抵抗せず

 私のベシュトレーベンに倒されてください』


アラン

『言っただろ..俺とガンドリアを舐めるなと』



 ガンドリアは刀を構え

 ベシュトレーベンに向け攻撃する


 ベシュトレーベンも刀を構え

 ガンドリアの攻撃を刀で防ぎ反撃する


 両者の刃がお互いに強くぶつかり

 鈍い鉄の音がコロシアム内に響き渡る、

 ガンドリアが刀を振るい 音が響き

 ベシュトレーベンが刀を振るい 音が響く


 マナブはビックリとさせられた、

 力を多く消耗させているのに

 コレほどまでに強いガンドリアとアランに


 アランも同じだった

 先程までのマナブとベシュトレーベンとは違う

 この2人は戦いの中で強くなっている、

 それはマナを奪い強くなった

 ベシュトレーベンの力では無く

 マナブとベシュトレーベンの

 心を通わせ強くなっている強さだった


 真に強い機士になった相手と分かり

 アランは心の底で感じていた、

 この相手なら負けても構わない

 自分が負けるのは

 リオンかネルのどちらかだと思っていた

 悔いは無い 全力を出した

 負けるに相応しい相手だったと


 ・・・・・だがアランは

 最後まで勝負を諦めはしなかった、

 敗れても負けはしない

 その最後の終わりまでは


 鉄と鉄の交わる音が強く反響して

 ガンドリアとベシュトレーベンは

 最後の一撃を相手に浴びせる


 ベシュトレーベンはガンドリアの右肩を切り落とし

 ガンドリアは左手で刀を握り

 ベシュトレーベンの頭頂部を切り裂いた


 メインカメラがある頭頂部を壊して

 何の意味が有るのだとネル達すら分からなかったが

 ベシュトレーベンの頭頂部こそ

 マナを操り

 奪うシステムが組み込まれている重要な場所だった


 ベシュトレーベンはマナを奪えなくなり

 能力解放が解け動きが鈍くなった


 マナブは直ぐに

 ガンドリアの胸に刀を突き刺し蹴り飛ばした


 その攻撃を最後に

 ガンドリアは動かなくなった



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〈67-11 決勝戦:終わりのラルム〉


 地面に倒れ 動かなくなったガンドリア

 マナブのベシュトレーベンは

 マナを奪うシステムが壊され

 今まで使ったマナの負担を背負い

 ベシュトレーベンを動かすのがやっとになっていた


 ベシュトレーベンは刀を地面に突き刺し

 倒れる寸前の所で止まっていた


 暑い息を吐き出し

 マナブは真っ直ぐとガンドリアを見た、

 ガンドリアはもう立ち上がる事は無かった

 その光景に

 マナブは薄れゆく意識の中 確かな勝利を感じた




▶︎ガンドリア コックピット


 俺は敗られたのか....

 全力を出して敗れた相手だ

 悔いなど何処にも無い


 ・・・・・だが


 アイツらの姿が見える、

 どんな時も諦めず戦うマナリリアン

 優しくも強さの証明を見せたドラグーン


 覚悟を背負い誰かのために戦う者達.....

 ネルとリオンの後ろ姿が.....


 敵だった俺を受け入れ

 そんな俺に

 こんな楽しい世界を教えてくれたアイツらに

 俺は近づけたのか?

 俺は真の意味で強くなったのか?


 ・・・・・・・ネルやリオン

 ディナガードやローズストーンの機士が居なければ

 俺はあの場所で死んでいた、

 俺は強く成らなければならない


 次は俺とガンドリアが

 この世界を守る強さを手に入れる為に...


 ・・・・・声だ!!声が聴こえる!!

 この声は・・・・ミムジィ....


 見せてやるよ、誰かのために戦う強さが

 誰にも負けない最強の力だと知らされた俺が

 今度はミムジィに




▶︎コロシアム


 会場はマナブを祝うマナブコールが響いたが

 ミムジィ達は違った、

 倒れ動かなくなったガンドリアに

 ミムジィは最後まで応援を続けていた



ミムジィ

『アラン!!頑張れー!!』



 小さな体で 小さな声を張り上げ

 自分が信じるヒーローの名を叫んだ、

 観客達の声援でミムジィの声は掻き消され

 誰にも聴こえるハズは無かったが

 アランには聴こえていた

 自分を信じる者の応援の声が



 ロニーがコロシアム内に入り

 勝者の名前を叫ぼうとした時だった

「勝者!!マナブの...」

 ガンドリアはゆっくりと立ち上がり

 赤い目を光らせ 左手で刀を構えた



マナブ

『そっそんな....』



 右手を破壊され、胸部まで穴が空き

 ボロボロになって立ち上がるガンドリアに

 観客達は声を震わせ思った、

 もう立ち上がるな 諦めて負けていいんだ

 コレ以上は無理だろうと


 だがアランは最後の最後まで戦い続ける

 自分を信じる者が居る限り

 その力はどんな力より強いと

 ネルとリオンに教えられたのだから



アラン

『・・・勝つぞ、ガンドリア...』



 立ち上がったガンドリアを見て

 ネル達は驚かされた

 まさかあの状態で立ち上がるなんて


 ミムジィだけは信じていた

 アランが負けるハズ無い だってアランは....



マナブ

『本当にしぶとい!!』


アラン

『魔力圧低下、左腕破損

 弾数ゼロ、持って数分か...』



 ガンドリアは刀を振るい

 ベシュトレーベンに攻撃する、

 マナブは最後のマナを振り絞り

 システムを破壊され急激に重たくなった

 ベシュトレーベンをなんとか動かし

 ガンドリアの攻撃を防いだ


 2機の魔装機の動きは先程までとは全く違い

 遅い動きで攻防を繰り返していた


 刀と刀が交わる音も先程とは違い

 静かな音をコロシアム内に響かせていた


 ガン ガン ガン

 鉄同士のぶつかり合う音に

 観客達は応援する事すら忘れ

 固唾を呑んで2人の戦いを見守っていた



マナブ

『動けベシュトレーベン...最後まで食いしばれ』


アラン

『俺の力に答えろガンドリア、

 真の強さを見てきた俺とお前なら』



 マナブはガンドリアの攻撃を防ぎながら

 最後のチャンスを見つけ

 ベシュトレーベンを動かした



マナブ

『うおぉぉお!!』



 アランもベシュトレーベンの隙を見つけ

 ガンドリアを全力で動かした



アラン

『真の強さは!!』



 2機魔装機が刀を突き刺し会った


 観客達もネル達もロニー達も

 その光景を何も言わず見つめた


 数秒の出来事が数時間も感じるその空間

 ミムジィは大声でアランの名を叫んだ

「アラーーーン」

 小さな声だったミムジィの言葉は

 静粛に包まれコロシアムに響き

 誰しもがミムジィの言葉に耳を傾けた


 マナブのベシュトレーベンは敗れ

 最後に立っていたのはアランのガンドリアだった


 アランはミムジィを見つめ

 ミムジィもアランを見つめていた


 先程まで泣いていたミムジィの顔は

 笑った笑顔の表情になっていた



アラン

『ガンドリア....

 俺達にも合った見たいだな....真の強さが....』



 観客達は声援と拍手を両者にして

 ロニーは勝者の名を叫んだ


 勝者 アランのガンドリア!!

 魔装機大会優勝者は

 アランとガンドリア!!!!



 こうして

 魔装機乗り達の熱き戦いは幕を閉じた



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〈67-12 優勝と祭り〉


 試合が終わったと同時に

 アランはガンドリアを降り

 ベシュトレーベンの元に向かった


 ガンドリアとベシュトレーベンは

 凄まじい激戦を終え両者ボロボロになっていた、

 アランはベシュトレーベンのコックピットを開き

 敗者のマナブに手を差し伸べた


 だが..マナブはアランの手を受け取らず

 暗いコックピットの中で 顔を伏せ落ち込んでいた



マナブ

『私は...負けてしまった...

 コレじゃあお爺ちゃんのベシュトレーベンが

 最強の魔装機だと証明できない...』


アラン

『お前とコイツは確かに強かった

 それはこの試合を観てた者なら皆分かったハズだ』


マナブ

『馬鹿にしてた次は御世辞ですか...

 勝ったのは貴方です、私は敗者ですよ』



 アランは落ち込むマナブに

 手を差し伸べるのを辞め、外の景色を見て言った

「だろうな、だがそれはお前が決めたレッテルだ

 他の奴達はどう思ってるんだろうな」っと、

 マナブは「え?」っと顔を上げ

 外から聴こえる声援に耳を傾けた


 さっきまで試合に集中して

 観客達の声が耳には入っていなかったが

 今は違う、確かにその声がマナブにも聴こえてきた



屋台をしていた男性

『流石だよ嬢ちゃん!!

 あの最強の機士キサラギも倒すし

 英雄のリオンにも勝った!!

 そんでこの試合だ、嬢ちゃんの

 ベシュトレーベンは最強だと感じたぜ!!』


機士好きの女性

『本当にカッコ良かったよーーー

 ベシュトレーベンもガンドリアも

 どっちも強かったよーーー』


ディナガード国の貴族の男

『いや〜、良い試合を見せて貰った

 最強同士に相応しい試合だった』



 お爺ちゃんのベシュトレーベンも認めてもらい

 マナブの目から涙の粒が流れた


 アランは最後に言った

「今日の勝者は俺だったが

 次もお前と戦う機会があるのなら

 その時は分からないだろうな、

 お前がまだ

 強さを探し進み続ける覚悟があるのなら」


 観客の声援や拍手に元気付けられたマナブは

 真っ直ぐアランを見つめ言った、

 次は必ず勝つ

 私とベシュトレーベンはまだまだ強くなると




 長い魔装機大会は幕を下ろし

 魔装機乗り達による

 関係者だけの祝勝会がコロシアム内で行われた


 美味しそうな食事や

 綺麗な飾り付けなどが準備される、

 戦いで使われた魔装機は

 大勢の整備士達によってキューピッチで修理された



ビドル

『良いかい?飯に有り付きたいなら

 早く仕事を終わらせな!!』



 整備班のリーダー ビドルの言葉に

 整備士達は元気強く返事をした


 マナブはキサラギとロニーに謝った

 沢山の魔装機を使い壊してしまった事に...

 しかし2人は気にしていなかった

 それどころか

 ベシュトレーベンとマナブの強さを見越し

 マナブをローズストーン国の機士に勧誘していた



キサラギ

『どうかしら、貴方も機士になって見ない?』


マナブ

『一応私、レインオラクルの人間なので..』



 ロニーは部下のリニアに命じた

 外の警備をしていたアメジスト隊のココ達に

 一度帰還して一緒に食事を楽しもうと

 通信を送り報告するようにと


 リニアは返事をして通信塔に向かった


 壊された自分の魔装機

 エリザベスを見ていたアズサは

 少しションボリと落ち込んでいると

 ガーネット隊の副隊長ダンがやってきて

 隊長の皆に重大な報告をした


 交代の時間で

 牢屋の警備に向かった機士から

 見張りの機士が何者かに気絶させられ

 牢に閉じ込められていた

 女山賊デッドデスターの全員が逃げ出した事を


 隊長達は皆その事を聞き

 直ぐに皆で山賊達を探しに向かった



 コロシアムの中で食事を楽しみに待つネル達

 ミムジィは早くアランに会いたいと

 ワクワクとさせていた



ナナミ

『アランさんまだですかね〜?』


ミムジィ

『早くアランに会いたい』



 アランは優勝者として

 豪華な服や勝者の準備とかで

 控え室でおめかしをさせられていた


 ネルは腹が減ったのか

 運ばれてくる食事に手を出そうとした、

 それを見たアケミはネルの手を叩き

 食事は皆んなが揃ってからと怒った



ネル

『うるさい女だ...』


アケミ

『何か言った?』


ネル

『・・・・・何にも』



 ネルの生意気な態度に

 アケミは賭け事をしてアランの応援をしていた事を

 また怒り始めた


 少しは罪悪感はあったネルだったが

 アケミにとやかく言われ

 そんな罪悪感は消え、今はコイツが

 黙ってくれないかと心の中で思っていた



アケミ

『聞いてるの?だからアンタは!!』


ネル

『あぁうるさいうるさい』



 それにしても

 他の機士達やアランが来るのが遅い、

 ネルはどうしたのか確認に行こうとすると


 血相を変えた

 ダイヤモンド隊のイリマがやって来て

 ネルとリオンに報告した



イリマ

『たっ大変です!!

 少し目を離したらアランさんが消え

 こんな置き手紙が置かれていたんです!!』




▶︎数分前のアランが居る控え室


 アランはイリマに服を着させられ

 髪のセットまでさせられていた


 自分が着せ替え人形見たいだと感じたアランは

 凄く嫌そうな顔でイリマに言う



アラン

『なんで俺がこんな事を』


イリマ

『優勝者は優勝者らしい格好をしないとですよ』


アラン

『お前は男が苦手だったろ?

 俺に触って大丈夫なのか?』


イリマ

『人形だと思ってるので大丈夫です』



 俺は人形では無いとアランは思っていると

 イリマは大声を出し叫んだ、

 髪を綺麗にする

 スプレーとワックスを忘れたとアランに言い

 取りに行くので

 待っててくださいと言って部屋を出て行った


 全く、騒がしい奴だと感じ

 アランは鏡の前で待たされていた


 数分しても帰って来ないイリマに

 アランは少しイライラとさせながら言う

「遅い 遅すぎる、いつまで待たせるつもりだ」


 そう感じ鏡を見ると

 後ろに見知らぬ男が立っていた



ユーリム

『待たせたな魔族の王の眷族アラン』


アラン

『お前は!?』



 突如現れた魔族のユーリムは

 アランを気絶させ、同じ魔族の仲間の

 マリイズとアリスシアと一緒に

 アランを運び連れ出した


 ユーリムは懐から渡された置き手紙を取り出し

 その場に残していった




 ネル達は

 イリマが持って来た置き手紙を読んだ

 その内容は



 魔族の王の血を受け継ぐアランは頂く

 返して欲しければ

 我らと共に魔王復活の儀式を手伝え

 然すれば世界のバランスは保たれ

 真の未来に向け進むだろう  魔業教団



 そう書かれていた



8章 波乱の戦い 完

                   next▶︎68

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