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魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 7章
67/120

7章 異世界転移 56話-牢獄

※注意

この話数には気分を害する様な性的表現が含まれます

56-3秘密のシャワーにはその様な表現が含まれますのでお読みしたく無いって方は飛ばしてもらっても構いません

56-3秘密のシャワーを読まなくても話の流れは理解出来ます

〈56-1 地獄に運ばれた少女〉


 頭が痛い 体も痛い

 どうして私が、どうして私だけが

 こんな酷い目に遭わなくちゃいけないの



▶︎レインオラクル 何処かの洞窟

 地球から転送させられて異世界に来た静川明美は

 謎の白い魔装機を操る、ジェミニとタウラスに

 気を失ってたアケミをレインオラクル領に済む

 金持ちの貴族、人買いと呼ばれる人物に売られて

 何処か分からない洞窟の 一角の部屋で眠っていた



態度が偉そうな女

『起きろ奴隷!!いつまで寝てるつもりだ!!』



 私の頭を軍服のような服を着た女性が強く叩いた


 私はその痛みで目を覚まし

「ここはどこ?」っと虚ろな目で辺りを見渡した


 カビ臭い匂いや汗の嫌な匂いまで

 あまり長居したく無いと思わせるような

 部屋で私は眠っていたようだ



態度が偉そうな女

『やっと目を覚ましたか奴隷、2、3日も寝やがって

 貴様の仕事は沢山あるのだからな!!』



 2、3日も眠ってた? そっか

 私は何処か分からない森にいつの間にか来ていて

 誰かの所有する野菜を勝手に食べて

 それで大きなロボットに殺されそうになって.....

 そこまでの記憶しか残ってない

 多分だけど、私は捕まったのか

 ここは海外の刑務所か何か?



アケミ

『すいません、家に帰ります

 電話か何か有りませんか?事情を説明しますので』



 そう言うと、私は思い出した

 母が私を包丁で刺して来て 私も母を・・・

 家に帰ってどうなると言うのだ、

 また母に殺されるかも知れないのに


 私はどうしようと悩んだ


 悩んでる私を見た警官らしき女性は

 不思議な顔で私を見ていた



態度の偉そうな女

『電話?何だそれは? それに帰るだって?

 貴様、状況が飲み込めて無いようだな』


アケミ

『え?』


態度の偉そうな女

『貴様はレインオラクルの領主

 ワンダー様に買われたんだ、

 貴様はワンダー様の所有物で

 この魔石採掘場の奴隷なんだよ!!』



 レインオラクルの領主?ワンダー様?

 ちょっと待ってよ!!どこか分からない土地で

 私は誰かに売られ買われたって事なの!?


 そんなの冗談じゃない!!

 直ぐにこんな場所から出て行ってやる!!



アケミ

『ふざけないでよ!!

 私は誰かの物なんかじゃない!!』


態度の偉そうな女

『口答えするな奴隷の分際で!!』



 警官の様な女は硬い棒の様な物で私の足を叩いた


 私は激痛で倒れ 足を見ると青く腫れ上がっていた



アケミ

『イッッ、何すんのよアンタ!!』


ニードリア

『私はアンタなんて名前じゃない、

 この魔石採掘場の現場監督で

 お前達奴隷のクイーン様だ

 分かったらクイーン様って呼べ!!』



 ニードリアはまた私を棒で叩いた

 何回も 何回も

 私の悲鳴が部屋中に響き

 痛みの感覚が無くなるまで拷問を受けた


 ニードリアは息を切らし

 飽きたのか棒を腰に仕舞いドアを開け誰かを呼んだ

「おい!!近くに誰か居ないのか!!」

「ハイ!!何でしょうかクイーン様」

「お前か...口の聞き方が悪い奴隷を調教してやった

 中にいる奴隷を手当してあと服も着替えさせとけ」

「分かりましたクイーン様」


 グレーの囚人の様な服を着た女性が入って来て

 倒れている私を見て

 医療バックを何処からか持って来て

 手当てをしてくれた


 傷口にアルコールを塗ってくれると

 その痛みで私は声を出した



奴隷の女性

『我慢して、治療しておかないと余計酷くなる』


アケミ

『なんなのよ、なんなのよここ・・・・・』


奴隷の女性

『酷かったよね、怖かったよね

 でもあの人や監視役の人達には

 逆らわない方が身のためだよ

 ここで生きていきたいなら』


アケミ

『私は絶対ここから出て行ってやる

 私が居なくなった事は日本の警察も気づいてるはず

 だから絶対誰かが助けてくれる』


奴隷の女性

『日本の警察? よく分からないけど

 多分無駄だと思う、ここは私達の地獄

 死ぬまでここから奴隷達は外に出れない

 貴方も無茶はしないで』



 私に残酷な事を言う女性の顔は

 生きて欲しいと願う顔で私を見ていた



アケミ

『・・・・・』


クラベリア

『私クラベリア、貴方の名前は?』


アケミ

『・・・明美』


クラベリア

『よろしくねアケミ、同い年の女性の奴隷は初めて

 私達仲良くなれるかな?』



 クラベリアは私に握手を求めて来た

 だけど私は その手を握らなかった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-2 奴隷の私〉


▶︎魔石採掘場


 この魔石採掘場に連れて来られて数週間が過ぎた


 この場所は何処かの洞窟の中らしく

 私達奴隷はツルハシで石を削り

 魔石と呼ばれる石を掘り当てる仕事を

 永遠とさせられていた


 奴隷は私とクラベリア以外にもたくさんいる

 女性は少ないが男性の割合は多い

 子供から大人、

 それに老人までもが奴隷として働かされている


 監視役と呼ばれる

 軍服の様な服を着た人達は皆若い女性で

 私達奴隷がサボっていないか常に見張っている


 私を叩いたニードリアと呼ばれる人物は

 その中のトップで 現場監督として

 私達奴隷を、物見たく扱っている



 日本の事や私の話をしても 奴隷の人達も

 クラベリアも訳の分からない様子で私を見ていた


 多分日本の事は、この人達は知らないのだろう

 それにこの場所は

 レインオラクルと呼ばれる地名らしいけど

 私はそんな地名を知らない

 もう少し地理に詳しくなっとくべきだった


 食事は3食用意される

 小さなクッキーのような食べ物

 お腹は膨れないが この小さなクッキーで

 人間に必要なエネルギーを全て摂取できるらしい

 それでもお腹は鳴るし お腹もすく


 この場所にはお風呂もシャワーもない

 私達は水で濡らしたタオルで体を拭くしか出来ない


 監視役の人達の部屋には

 温かいベッドもあるし

 お風呂もシャワーも有るらしい

 気に食わない


 そんな地獄のような日々を 私は過ごしている




 ツルハシを構え 私は岩を砕いていると

 近くで作業をしていた 同じ奴隷の女性

 ホノヨさんが監視役に叩かれていた


 ホノヨさんは60を超えたお年寄りで

 体の自由もあまりよろしくない


 私は直ぐにツルハシを投げ捨て

 ホノヨさんを助けに走った



アケミ

『そんなに強く叩かなくても良いでしょ!!

 相手は老人なのよ!!』


監視役

『ならお前がその死に損ないの分まで働くのか!!』



 私と監視役が言い争っていると

 騒ぎを聞きつけニードリアがやって来た



ニードリア

『何の騒ぎだ』


監視役

『クイーン様、この女が私に刃向かって来て!!』


ニードリア

『またお前か』



 私はニードリアの顔を見て

 落ちていたホノヨさんのツルハシを拾い

 岩を砕く作業を始めた


 ニードリアは舌打ちをして

 仲間の部下に他の現場を見て来いと命令した



ニードリア

『私に逆らったらどうなるか分かってんだろうな?』


アケミ

『分かってます...』


ニードリア

『なら良い、オラ!ババアも働け!』



 ホノヨさんは 私が砕いた岩を

 トロッコに乗せる作業をして

 小声でありがとうと言ってくれた


 ニードリアは辺りを見渡すと

 近くに若い男の奴隷を見つけ

 その男に近づいて行った



ニードリア

『おい貴様、私に付き合え』


若い男の奴隷

『え!?ですが僕は仕事が...』


ニードリア

『良いから来い!!』



 なんだろう? 若い男の奴隷と何処かに行った

 まさか拷問でもするの? でもあの人

 何も悪い事なんてしていない


 私は不思議そうに見ていると

 ホノヨさんは

「見ちゃダメよアケミちゃん」っと言って来た



アケミ

『何ですかアレ? まさか拷問?』


ホノヨ

『いえ、拷問では無いけど...、

 ニードリアは制欲を発散させるのに

 若い男の奴隷を部屋に連れ込み襲っているのよ』


アケミ

『え!?』



 なんてイヤらしい女なの、ここに居る人達は

 貴方の所有物なんかじゃ無いのに

 まるで自分の物かのように好き勝手に


 私はイラダチを感じていた


 けど少し安心してる自分もいた

 もし監視役の人達が男の人達しか居なかったら

 襲われてたのは私達だったかも知れない


 人として最低な安心感を感じながら

 私は仕事を続けた


 でもどうして?

 監視役の人は女性だけなのだろうか?

 力の強い男の方が良いのではなかろうか?


 そんな疑問を私はホノヨさんに聞いてみた

 するとホノヨさんは不思議そうな顔で私に言った



ホノヨ

『当たり前じゃない、彼女達は魔女なのよ

 私達マナが低い人間じゃ魔女なんかに勝てないわ』


アケミ

『え?魔女? 何を言ってるのホノヨさん

 そんなお伽話見たいな事言い出して』



 その時まで私は知らなかった

 ここが地球では無く 異世界なのだと言う事は


 仕事を終えクラベリアにも同じ話をしたが

 笑われたのは私の方だった

 そこで私は、少し違和感を感じていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-3 秘密のシャワー〉


▶︎魔石採掘場


 私達奴隷には

 寝る前の数分だけ自由な時間があった


 私はクラベリアと一緒に

 チェスのようなボードゲーム

 チェイスと呼ばれるボードゲームで遊んでいた


 チェイスのルールは

 クラベリアから教えて貰ったけど

 チェスのルールも分かってないのに

 チェイスは私には難しく感じた



クラベリア

『アケミ、そこにそれは移動出来ないよ』


アケミ

『だから覚えられないって私じゃ』



 私は白と黒の駒を見て頭を混乱させていた


 すると後ろから「アケミ姉ちゃんは馬鹿なんだな」

 っと 男の子供の奴隷、

 メルケットが私を馬鹿にして来た


 私は駒を投げ捨て 分かんないわよ

 と言って不機嫌になった


 クラベリアとメルケットは私を見て笑っていると

 奴隷のタコ部屋にニードリアがやって来た


 奴隷達はニードリアに怯え下を向いた



ニードリア

『おいアケミ、お前来い』


アケミ

『・・・分かりました』



 私は何故かを聞かず立ち上がった

 メルケットは小声で

「アケミ姉ちゃん悪い事したの?」っと聞いて

 クラベリアは不安そうな顔で私を見ていた


 ニードリアは部屋を出たので

 私も後に付いて歩いた



ニードリア

『最近お前頑張ってるそうじゃないか

 3番所の中ではお前が1番良くやってるよ』


アケミ

『・・・・・』



 3番所 私やクラベリア メルケットの居る部屋だ

 他にも10番まで部屋が存在しているらしく

 私達は3番目の部屋に住んでいる奴隷達って事だ


 ニードリアは、私を自分の部屋に連れて行くと

 中には首が飛ばされ死亡した男性の死体があった


 私はそれを見て口を押さえた



ニードリア

『行為中に私を殺そうとしやがってな

 だから殺してやった、

 部屋の中には奴隷がもう1人いる

 そいつと一緒に部屋を掃除しておけ

 私はしばらく戻らないから

 帰るまでには片付けておけよ』



 ニードリアはそう言って何処かに行った


 部屋の中に入ると

 太った男の奴隷が部屋の中を掃除していた



太った男の奴隷

『僕が死体を片付けるから 君は血を拭いて』


アケミ

『えっええ...』



 私は言われた通り 部屋の中を片付けた


 良かった、死体の始末を頼まれたら

 出来なかったかも知れない

 この人には感謝しないと


 私は黙って片付けをしていると 男の人は

「君何歳?」「何処から来たの」

「え?歳が近いね」っとペラペラと喋りかけて来た


 貴方はここで何してたの?、そう私が聞くと

 男の人は話してくれた



太った男

『僕、クイーン様の忠実な下僕として

 こき使われてるんだ、だから部屋の掃除は毎晩

 僕がやってるんだ、

 逆らったら殺されるかも知れないから』



 そう言う事だったんだ


 男は言った

「クイーン様が居ない時、

 こっそりシャワーを借りてる事もあるんだよ」


 その言葉を聞いて

 大丈夫なのだろうかと私は思ったが

 それよりも、私もシャワーを浴びたいと思っていた



太った男

『片付けも終わったし、シャワー使って来たら?

 ここじゃ体もロクに洗えなくて不便でしょ?』


アケミ

『ありがとう...でももし見つかったら』


太った男

『大丈夫、僕が外で見張っといてあげるから』



 それならと思い

 私はニードリアの部屋のシャワー室に入り

 臭う奴隷服を脱ぎ シャワーを浴びた


 あぁ、何日ぶりの温かいお湯だろ?

 体が蘇るってこんな感覚なのかな?


 私は数ヶ月ぶりのシャワーを堪能していたら

 シャワー室のドアがガチャっと開き

 私はまさかと思い

 ニードリアが戻って来たのでは無いかと怯えた


 しかし ドアを開けたのはさっきの男の人だった


 私は安心した、

 ニードリアが戻って来たのかと思った

 と小言を言うと 男はシャワー室のカーテンを開け

 私を押し倒してきた



アケミ

『ちょっと!!何すんのよ!!』


太った男

『僕だって女性の人とやりたい!!

 いつもクイーン様に呼ばれ

 見させられるだけだった!!

 今日は僕がお前を犯してやる!!』



 ふざけないでよ!!

 気持ち悪い男だと思ってたけど

 案の定変態じゃない!!!


 私はキモ男を蹴り どかそうと暴れた


 だけど太った男は私から離れようとせず

 押し倒したままズボンを脱ぎ始めた


 男は私の胸を触り 顔を近づけてきた



アケミ

『どけ!!変態!!クズ!!ゴミ野郎!!』


太った男

『柔らかい、コレが女性の体』



 私がシャワー室で暴れていると

 おやおや〜っと声と同時に

 ニードリアが自分の部屋に戻って来ていた


 ニードリアは太った男に押し倒されている私を見て

 ニヤニヤとした顔で私を見て言った



ニードリア

『発情しちゃったのかな子豚ちゃん?』


太った男

『クイーン様!!』


ニードリア

『いつも私とイケメン奴隷の◯ックスを見て

 ◯ナニーしてるだけのお前が

 まさか奴隷の女性に手を出すなんてね〜』


アケミ

『助けなさいよ!!』


ニードリア

『奴隷同士のプレイを見させられてんのは気分が悪い

 それに何より、私の部屋で

 やってくれてんのが1番気に食わねぇ』



 ニードリアは太った男の髪を掴み

 私から男を引き剥がしてくれた


 助けてくれたのか?

 私は少しニードリアに感謝していた



ニードリア

『どう言う事だオラ!!説明しろ!!』


太った男

『気持ちいいですクイーン様!!

 もっと僕を痛めつけてください!!』



 ニードリアは太った男を痛めつけた


 顔を蹴り 急所を狙い

 やがて男は動かなくなり死んでいた


 私は自分の着ていた服を持ち、体を隠していると



ニードリア

『おいアケミ、

 勝手にシャワーを使った事は許してやる

 だからコイツの後始末をしろ!!』


アケミ

『私1人でですか?』


ニードリア

『当たり前だろ!!勝手な事しやがって

 今日は仲間の部屋で寝る、朝までに片付けろよ』



 ニードリアはそう言って部屋を出て行った


 もしニードリアがあのまま現れなかったら

 私はこの男に犯されてたのかも知れない

 体を触られたのも凄く嫌だったけど

 体を触られただけでまだ良かったのかも知れない


 私は死んだ太った男を見て 蹴りを1発入れた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-4 山賊VS賞金稼ぎ〉


▶︎ローズストーン領


 平原の道で

 デッドデスターのバーナビー達は

 ある連中に遭遇して交戦していた



バーナビー

『ダミリア!!ザシャータ!!、

 裏に回ったぞ!!そいつを止めろ!!』


ダミリア

『無理無理!、コイツら強いよ!!』


ザシャータ

『新しく手に入れた

 バスタードでも太刀打ち出来てない

 ここは引くぞバーナビー』


バーナビー

『ザケンナ!!おめおめと逃げ帰れるかよ!!』



 バーナビーはレインオラクルの奴らから盗んだ

 バスタードのバスターライフルを撃ち

 敵を撃ち落とそうと攻撃する


 しかし、連中は息のあったコンビネーションで

 攻撃を回避し、バーナビー達を取り囲んだ


 バーナビー達が苦戦して戦っていた相手は

 賞金稼ぎのロイヤルフラッシュだった



ジョーカー

『もう終わりかなコソ泥さん?』


ハート

『私達ロイヤルフラッシュが

 貴方達 悪の山賊を捕らえてあげますよー』


バーナビー

『クソが!!なんだコイツら!!』



 ジョーカー、ハート、エースが

 前線でバーナビー達と戦い

 ダイヤとクラブが後方でジョーカー達を援護する


 それがロイヤルフラッシュの戦い方


 自分が最強だと思っていたバーナビーは

 強いジョーカー達にイライラとしていた


 ザシャータは盗んだ煙幕弾を放ち周辺を煙に包んだ



ジョーカー

『目眩しかな?』


クラブ

『気をつけてください隊長

 アイツら逃げるつもりです』



 クラブは逃してなるものかと前に出ると

 ザシャータが放つバスターライフルの攻撃を受ける



クラブ

『しまった!!』


エース

『ジョーカー!!クラブがやられた!!』


ジョーカー

『全機、後方機の援護

 リュウールクラブを守るぞ』



 隙ができた事を確認し

 ザシャータはダミリアと一緒に

 バーナビーのバスタードを掴み逃げることにした



バーナビー

『離せお前ら!!まだ戦いは終わってねぇー!!』


ザシャータ

『アホか、あんな奴らに私達が勝てる訳無いだろ

 魔装機のパワーも違い過ぎる』


ダミリア

『バーナビーちゃん死んじゃうよ?』



 バーナビーは嫌がるように叫び

 ザシャータとダミリアに連れ帰られた


 デッドデスターの連中に逃げられ

 クラブは凄く落ち込んだ



クラブ

『すいません隊長、

 私のせいでアイツらを取り逃がしてしまって』


ジョーカー

『何を言ってる、私達は皆んなで1つのチームだ

 仲間が危険なら最優先で助けるのが仲間って物だ』


ハート

『そうだよクラブちゃん、隊長も怒ってないよ』


ダイヤ

『でもコレで賞金は貰えなくなった』


ハート

『ダイヤちゃん、メ!!』



 ハートは余計な事を言うダイヤを軽く叱った


 クラブは魔装機を降り、自分の魔装機

 リュウールクラブの修理を始めた


 副リーダーのエースは

 直せそうかクラブに聞く


 軽い損傷だったので

 大した事では無いとクラブがエースに伝えた



エース

『ジョーカー、

 リュウールクラブは直ぐ直せるそうだ』


ジョーカー

『そうか...』



 ロイヤルフラッシュのリーダー、ジョーカーは

 デッドデスターが逃げた方角を見ていた



エース

『女山賊デッドデスターか

 最近ローズストーン国の機士達が

 手を焼いているらしいな』


ジョーカー

『魔装機を使い悪さする連中を私達が倒す

 それが世界を平和に出来る近道だと

 信じているからな』




▶︎デッドデスターのアジト


 女山賊デッドデスターのアジトで

 バーナビーの怒りの声が響き渡る



バーナビー

『クソが!!、

 どうしてあそこで逃げなきゃ行けないんだよ!!』


ダミリア

『ザシャータも言ってたけど

 明らかに魔装機の性能が違い過ぎたよ

 あのまま戦ってたら死んでたって』


ザシャータ

『死にたかったら1人で死ね

 私達は死にたく無いんでね』



 使えねぇ仲間共だとバーナビーは更にムカついた


 バーナビーがキレてると

 山賊達のアジトに客人がやって来た



白いローブの女性A

『お困り見たいですね』


白いローブの女性B

『良ければお話しを聞かせて貰えませんか?』



 その者達は

 先日デッドデスターのアジトにやって来て

 闇の商人が所持する魔装機工場の場所を教え

 山賊達にレインオラクル製の魔装機を

 プレゼントした怪しい人物達だった


 バーナビーは警戒するように怪しい女達に言う



バーナビー

『なんだテメェーら?』


ザシャータ

『無断で侵入して来たのか?

 ママはその事を知ってるのか?』


白いローブの女性A

『・・・・・ちょうど良いでしょう

 私達を貴方達のボスに合わせてくれませんか?』


白いローブの女性B

『私達もその方に

 話しておきたい新しい情報があるのです』



 バーナビー達は顔を見合わせ

 警戒しながら

 そいつらをママの場所まで連れて行った



▶︎デッドデスターのアジト ドライゴンの部屋


 デッドデスターのボス ドライゴンは

 また白いローブの女達がやって来て呆れた顔をした



ドライゴン

『またアンタらか.....でっ?今回は何の様だ?』


白いローブの女性A

『先日お教えした魔装機工場の件ですが

 戦力向上に繋がりましたでしょうか?』


ドライゴン

『・・・まーね、

 あの場所の魔装機は私達が全て頂いたからね』


白いローブの女性B

『今回は新しい情報をお持ちしました』



 女達の言葉に ドライゴンは眉を動かす


 山賊のバーナビーは

 使えねぇ魔装機寄越しやがって

 っと、少しイラだっていた



白いローブの女性A

『レインオラクルの

 バーリナル地区に魔石採掘場があります

 その場所には複数の魔装機や

 国に所属していない機士が沢山います

 魔装機を奪うついでに、

 戦力を増やしては如何でしょうか?』


白いローブの女性B

『魔装機の中には

 レインオラクル製の強力な新型機もあります』


ドライゴン

『・・・・・』



 ドライゴンは怪しい人物達の

 怪しい言葉を聞いて疑っていた


 魔装機工場の件は

 デッドデスターにとって有力な情報では合った

 しかし

 今回もそうとは限らない


 何か裏が有るのでは?っとドライゴンは思っていた


 だけどバーナビーは違った

 良い話を聞き 直ぐにママに話す



バーナビー

『マジかよ!?、なあママ その話乗ろうぜ!!

 新型魔装機を手に入れれば

 ローズストーン国を滅ぼす事だって

 出来るかも知れねぇ』


ドライゴン

『黙りなバーナビー』


バーナビー

『だけどよ!!』


ドライゴン

『黙れって言ってんだよ!!』


バーナビー

『ごめんなさいママ.....』



 どうして怒られたか分からなかったバーナビーだが

 ママの言葉は絶対だ

 黙れと言われて口答えしてしまった自分を悔いた


 ドライゴンは白いローブの女性達を見て話を始めた



ドライゴン

『アンタらが言ってる事を嘘だとは思っちゃいねぇ

 だけどね、私はどうも信用出来ないんだ

 顔を白いローブで隠し

 素顔も見せないアンタらのね』



 白いローブの女性達は顔を見合わせ

 片方が顔を見せようとすると

 もう片方がそれを止めようとした



白いローブの女性B

『おい...』


白いローブの女性A

『大丈夫よ』



 白いローブの女性Aは

 顔を隠していたローブを取ると

 色白でとても美しい顔の女性が現れた



リーブラ

『私はリーブラ、コッチは仲間のスコーピオよ』


スコーピオ

『・・・・・』



 スコーピオも顔を隠していたローブを取った


 スコーピオの顔も

 リーブラと同じくとても美しい白い顔をしていた



リーブラ

『コレでも私達を疑いますか?』



 ドライゴンは2人の目をじっくりと見た

 視線を逸らさず 2人もドライゴンの顔を見た


 2人の顔をじっくりと見た後

 ドライゴンはゆっくりと話し始めた



ドライゴン

『その目だよ、アンタらの目が

 この世の者とは思えない目をしてんだよ

 だから信用出来ないし仲間にも入れたく無いね』


リーブラ

『そうですか、残念です』


ドライゴン

『アンタらの情報はありがたく使わせてもらうよ

 アンタらが私達の邪魔をしない限りね』


リーブラ

『ありがとうございます、では私達はコレで。

 行くわよスコーピオ』



 2人は深くお辞儀をして

 また顔を隠し帰って行った


 まだ落ち込んでいたバーナビーに

 ドライゴンは言った

「戦力アップと行こうじゃないか」っと


 その言葉にバーナビーは喜び

 直ぐに仲間のザシャータとダミリアを呼び

 レインオラクルのバーリナル地区に向かった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-5 忠実な下僕〉


▶︎魔石採掘場 アケミが居る場所


 私はニードリアに助けられ

 彼女に恩を感じ ニードリアの為に必死に働いた


 こんな地獄見たいな生活だけど

 何故か知らないけど

 自分でも驚くくらいこの生活に馴染んで来ていた


 私の働きにニードリアは喜んでくれ

 私はニードリアの忠実な下僕になっていた


 毎晩彼女の部屋を掃除する私


 その横でニードリアは色んな男を呼び込み

 私の目の前だろうがお構いなくプレイを始めた



ニードリア

『ハッッ、ハッッ、アケミも混ざるか?』


アケミ

『私はいいです』



 息を荒げながらそう言うニードリアに、

 顔を赤くして私はそう答えた


 プレイが終わると 私はニードリアの体を流すため

 一緒にシャワーを浴びた



ニードリア

『アケミは全く興奮とかしないんだな

 もしかしてそっちの趣味か?

 仲間の監視役に女性好きの奴が居る

 今度紹介してやろうか?』


アケミ

『そんなんじゃありません』



 私は黙ってニードリアの体を拭いた


 彼女の体には無数の傷があった

 ここに来るまで、彼女も苦労とかあったのだろうか


 私は少しニードリアと

 仲良くなったと思っていたので

 彼女にある提案をした


 奴隷達にもう少し優しくして欲しい

 そう簡単なお願いを


 だが私の考えは甘かった

 ニードリアは豹変して、私を押し倒し

 私の髪を掴み顔を近づけて言った



ニードリア

『まさか私に命令してるんじゃねぇーだろうな?』


アケミ

『ご、ごめんなさい』


ニードリア

『金も無く家もねぇ奴隷は死ぬまで奴隷なんだよ!!

 私はそれを1番よく知ってんだ!!

 私の姉や家族がそうだったからな!!』


アケミ

『もう言わないわ!だから許して』



 ニードリアは手を離した


 私はニードリアの顔を見て怯えた

 ニードリアは凄く寂しそうな顔をしていた


 姉や家族が奴隷だった? 私はその事が気になり

 ニードリアに聞こうと.....しなかった

 その事で彼女が怒るであろうと分かっていたから


 私は掃除を済まし

 自分の部屋である3番所に戻った


 部屋に戻ると 同じ奴隷の人達が

 私を見下すような目で見ていた


 それも当然だ

 あの現場監督のニードリアと私は、外から見ると

 仲良くしているように見えるのであろう


 私が部屋に帰ると

 メルケットとクラベリアがやって来た



メルケット

『アイツに呼ばれて

 何やってたんだよアケミ姉ちゃん』


アケミ

『メルケットには関係無いでしょ』


メルケット

『知ってるよ、アケミ姉ちゃん

 アイツの1番の子分だもんな

 アイツに言われたら何でもする卑怯者だもんな

 アイツらと一緒に、

 俺達奴隷を痛めつけて楽しんでんだろ!!』


クラベリア

『メルケット!!アケミはそんな事はしないわ!!』



 私は言い換えそうと思ったけど

 事実、そうかも知れないと思い

 何も言い返せなかった


 私は毛布を取り 自分の布団で寝た



クラベリア

『アケミ...』


メルケット

『ホラ見ろ、そうだったんだ

 クラベリアもあんな奴と仲良くするのやめとけ』



 2人の声が聞こえる

 でも私は・・・


 その日はそれ以上何も無かった


 次の日の朝


 今日はメルケットと一緒に魔石採掘をしていた



アケミ

『私が岩を砕くから

 メルケットがトロッコまで岩を運んでね?』



 そうメルケットに言ったが

 返事は返って来なかった


 無言の私達は作業を始めた


 数時間が過ぎ メルケットが私に言った

「お前は俺達の敵だ」っと


 私は耐えた・・・・何も言わず



メルケット

『なんで何にも言い返してこないんだ!!

 本当にアイツらの仲間になったのかよ!!

 答えてくれよアケミ姉ちゃん!!』


アケミ

『・・・・・』


監視役

『オイ!!何の騒ぎだ!!』



 監視役の人が現れ

 騒いでいたメルケットをムチで叩きはじめた


 それを見た私は止めようと監視役に言った



アケミ

『やめて!!相手は子供よ!!』


監視役

『お前はクイーン様のお気に入り、

 お前だろうと邪魔するのなら』


ニードリア

『何の騒ぎだ』



 タイミング良くやって来たニードリア

 ニードリアは監視役に辞めるよう言い

 ムチで撃たれたメルケットを見た


 メルケットの皮膚はムチでえぐれ血を流していた



ニードリア

『酷いな、おい!!誰か手当出来る奴はいないか?』


クラベリア

『私がやりますクイーン様』


ニードリア

『ならお前がコイツを治療室に運べ

 後の奴は作業を続けろ』



 クラベリアはメルケットを抱き

 治療室まで運んで行った


 私は不安そうに2人を見ていると

 ニードリアが私の顔を見て言った

「アケミには別の仕事をあたえる」


 何だろうと私はニードリアに着いて行くと

 私がやって来たのは

 巨大なロボットが並ぶ倉庫だった


 私はそれを見て怯えた


 あの時殺されそうになったロボットを見て


 そのロボットは

 地球で暴れたロボットに似ていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-6 襲撃された魔石採掘場〉


ニードリア

『ここに私の魔装機、ヘレネビルパリスがある

 ソイツを綺麗に磨いてくれ』


アケミ

『魔装機?』


ニードリア

『お前は魔装機も知らないのか、

 魔装機は魔女が乗る戦闘用のロボットだ』



 魔装機、それが私を殺そうとしたロボットの名前


 魔装機を見た瞬間、

 私は頭が痛くなり 頭を押さえた

「+×>3:×〆〒」「5→¥°>4」


 なんだ?何か声のような物が頭に響く

 痛い、頭が割れるように痛い


 ニードリアはオイと叫び私の名前を呼んだ



ニードリア

『どうしたアケミ?』


アケミ

『大丈夫です、綺麗に磨いておきます』



 そうかっと返事をして、

 用事があるので私は行く、そう言って

 ニードリアはどこかに行ってしまった


 沢山の魔装機が並ぶ倉庫で

 私はニードリアの魔装機、

 ヘレネビルパリスを磨いて綺麗にした



 数時間後



 よし、これぐらいで大丈夫だろう

 私は怪我をしたメルケットが気になり

 医療室に行ってみる事にした



 医療室に着くと 救急箱を片付けてる

 クラベリアだけが部屋に残されていた


 私は「メルケットは?」っとクラベリアに聞くと

 クラベリアは顔を曇らせた表情で私の顔を見た


 何だろう、何か分からないが 嫌な予感がする



クラベリア

『・・・連れて行かれたわ』


アケミ

『連れて行かれたって、誰によ?』


クラベリア

『・・・・・ニードリアよ・・』


アケミ

『!?』



 あの女!! 私は部屋を出て

 ニードリアの部屋に走って向かった



▶︎ニードリアの部屋


 部屋に入ると 裸にされ泣いているメルケットと

 メルケットに乗り、下半身を脱ぎ

 腰を上下に振るニードリアがいた


 私はニードリアに叫んだ



アケミ

『何やってんのよアンタ!!』


ニードリア

『何だアケミか、混ざりたいのか?』



 私はニードリアに掴み掛かろうとすると

 地面や天井が大きく揺れ、

 崩れる音が魔石採掘場に響き渡る


 その後に

 サイレンの警告音が鳴り響いた



ニードリア

『何の騒ぎだ!!』


監視役

『大変ですクイーン様!!

 魔石採掘場に魔装機に乗った侵入者が!!』



 ニードリアは直ぐに服を着替え

 監視役と一緒に部屋を出て行った


 私は何が何だか分からなかったが

 落ちていた服をメルケットに渡した


 とてもツラかったのだろう

 メルケットは私を掴み凄く泣いていた



 慌てた様子のクラベリアが私達の元にやって来て

 外で何が起きてるのか説明をしてくれた



クラベリア

『大変よアケミ、採掘場に山賊達がやって来て

 魔装機で大暴れしているの!!天井や床が崩れ

 下敷きになって死んでる人もいるの!!』


アケミ

『何ですって!!・・・・・そうだ

 アレを使えば何とかなるかも知れない

 クラベリアはメルケットをお願い』



 私はクラベリアにそう言って

 あの場所に向かった


 そう、魔装機倉庫に



▶︎魔装機倉庫


 私はニードリアの魔装機

 ヘレネビルパリスに乗り 山賊達と戦おうと思った


 しかし、私が魔装機に乗っても

 魔装機は全く動かなかった



アケミ

『なんでよ!!どうして動かないのよ!!』



 私はコックピットの中にあるモニターを叩いた

 叩いても動くはずは無く、

 私はどうしようと悩むことしかできなかった


 悩んでいると

 戦闘服に着替えたニードリアと

 監視役の人達がやって来て

 私を魔装機から無理矢理降ろした



ニードリア

『何やってんだテメェ!!魔女でも無いお前が

 魔装機を動かせる訳ねぇだろうが!!』


アケミ

『キャッッ!!』


ニードリア

『クソが、私の愛機を乱暴に扱いやがって

 オイお前ら!!直ぐに山賊達をブチ殺しに行くぞ』



 ニードリアは部下にそう言って

 魔装機に乗り出撃した


 私じゃあのロボットは動かせなかった

 ここはニードリア達に任せるしかない

 私は一度クラベリアとメルケットが居る

 ニードリアの部屋に戻ると

 メルケットはおらずクラベリアだけが残っていた



アケミ

『メルケットは?』


クラベリア

『ホノヨさんを探しに外に出ちゃった

 どうしようアケミ、外は危険なのに』


アケミ

『こんな時にアイツ...、二手に別れて

 ホノヨさんとメルケットを探そう!!』


クラベリア

『うん!』



 私はクラベリアと別れ

 2人でメルケット達を探した


 採掘場の中は

 監視役の人達と山賊の魔装機が大暴れをしていて

 奴隷の人達は自分の命を最優先に逃げ迷っていた


 雑音や人の叫び声が溢れかえっていた


 私がホノヨさんの名前とメルケットの名前を叫んでも

 2人に聞こえているのか分からなかった



アケミ

『ダメ!!こんな状況じゃ見つかりっこ無い!!』



 私が諦めかけたその時

 近くの岩陰から 私を呼ぶ声が聞こえた


 私は振り向くと

 天井の岩が崩れ、岩が積み重なった場所の

 小さな隙間からホノヨさんの顔が見えた


 ホノヨさんは岩に下敷きにされ

 身動きが取れなくなっていた



アケミ

『待ってて、直ぐに私が助けてあげるから!!』



 私は素手で岩を動かそうとするが

 岩は動かず、それどころか天井が崩れ

 ドンドンと状況が悪くなっていった



ホノヨ

『無理よアケミちゃん、私を置いて逃げて』



 私は返事をせず 必死に助けようと努力した


 落ちていたツルハシを拾い 岩を砕いた



ホノヨ

『お願い聞いて、アケミちゃんは

 クラベリアちゃんとメルケットくんを連れて

 ここから逃げるのよ』


アケミ

『ホノヨさんも一緒に逃げるんだよ!!』


ホノヨ

『貴方達はまだ若いは

 私はもう年寄りのお婆さん

 未来を担う若者達が生き残らなくちゃいけないわ』



 そんな事はどうでもいい

 私は必死にホノヨさんを助けようと努力をした


 だけど


 私の努力は何の意味もなかった


 岩はドンドンと積み上がり

 やがてホノヨさんの声も聴こえなくなり

 私の手も止まっていた


 ・・・・・逃げなきゃ

 そう頭に思い込ませた・・・逃げなきゃ死ぬ

 死にたくないから私はここまで生きて来たんだ


 生きる努力をしなくちゃ


 ヨロヨロの足で 私はクラベリアを探した



 数分でクラベリアを見つける事が出来た

 だけど


 その近くには

 血を流し死んでいるメルケットが倒れていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-7 逃げる力〉


▶︎魔石採掘場


 魔装機と魔女を奪いに

 デッドデスターのバーナビー達が

 魔石採掘場に侵入して来て

 魔装機に乗り暴れていた



ダミリア

『ウゲ!、下でウロチョロしてる

 奴隷踏んじゃった、きも〜い』


ザシャータ

『こんだけ足元で動き回られると

 身動きが取りづらいな』


バーナビー

『関係ねぇだろ!!用があるのは魔女と魔装機だ

 ソイツらを奪えば後の奴がどうなろうが関係ねぇ』



 バーナビーはそう言って

 動き回る奴隷達をお構いなく踏み潰し

 魔石採掘場で暴れた


 暴れる事によって機士達が出てくるだろうと思って



ダミリア

『バーナビー張り切ってるね』


ザシャータ

『この前の件でイラついてるんだろ

 好きにさせとけ』



 数分暴れていると

 お目当ての魔装機と魔女達が現れた


 現場監督のニードリアは仲間の機士に

 暴れるバーナビーの魔装機を止めるよう指示を出す



バーナビー

『やっと来やがったか、そんじゃ

 どの程度のレベルか試してやるぜ!!』



 バーナビーはニードリアの部下を次々に倒していく


 あまりにも弱い連中に

 バーナビーはガッカリとした



バーナビー

『この程度かよここの魔女は!!

 もっと強え奴はいねぇのか!!


監視役

『強すぎますクイーン様!!

 私達じゃ歯が立ちません!!』


ニードリア

『チッ、役立たず共が』



 使えない仲間達だと思い

 ニードリアの魔装機

 ヘレネビルパリスが前に出た



バーナビー

『クイーン様?、

 まさかクイーン級の魔女かテメェは?』


ニードリア

『貴様達などこのレインオラクルの最新魔装機

 ヘレネビルパリスであの世に送ってやるよ!!』


バーナビー

『それが最新の魔装機か

 おもしれぇ、失望させてくれるなよ!!』




▶︎アケミ


 メルケットが死んでる...

 ホノヨさんもメルケットも...死んだ...


 私は地面に座り込み 動けなくなった


 近くでは魔装機が戦っている

 この場所に居ては危険だ


 でも、もう無理だ


 私もここで死ぬんだ


 私は何も考えなくなったその時

 クラベリアが私の肩を掴み

「逃げなきゃアケミ」と叫んだ


 逃げる?何処に?


 逃げても死ぬかも知れない

 そんな面倒な事をするぐらいなら

 いっそこの場で


 クラベリアは私を立ち上がらせ

 一緒に逃げようと歩き出した



アケミ

『もういいよ、私はここで死ぬ

 クラベリアだけ逃げなよ』


クラベリア

『何言ってるの!!アケミも逃げるんだよ!!』


アケミ

『私...本当の世界で一度死んだんだ

 お母さんに殺されて...だから今死んでも

 本当の私は死んでいる』


クラベリア

『アケミは死んでなんかない!!

 私の同い年で女の子の友達で、

 友達を見捨てて1人でなんか逃げられない!!』



 必死に私を動かすクラベリア


 無気力で何もかも諦めて

 自分が馬鹿みたいじゃん


 私は自分の足で立ち上がり

 クラベリアに謝った


 それを見たクラベリアは笑ってくれ

 私はクラベリアと一緒に魔石採掘場から逃げた



▶︎戦闘中のバーナビー


 バーナビーは

 ニードリアの魔装機を簡単に倒し凄く呆れていた



バーナビー

『ガッカリだぜお前、クイーン級の魔女かと思ったが

 ビショップ級程度の魔女だろお前?

 仲間にクイーンって呼ばせて

 クイーン級の魔女にでもなったつもりか?』


ニードリア

『クソ...』



 屈辱を味わうニードリア

 足元を見ると、奴隷のアケミとクラベリアが

 逃げている姿が目に映った


 2人が逃げているのはバーナビー達も分かっていた

 ダミリアはバーナビーに聞く



ダミリア

『奴隷が逃げてるよ、アレどうする?』


バーナビー

『ホッとけ、用があるのは魔女と魔装機だ

 おい聴こえてんだろ雑魚のビショップ級

 仲間に伝えろ、魔装機を降り降伏しろってな

 悪いようにはしねぇよ、お前らを

 デッドデスターの仲間に引き入れたいだけだ

 従はねぇなら、どうなるか分かるよな?』



 こんな奴らに私は負けたのか?

 こんな山賊なんかに?

 ニードリアは

 舌を噛みちぎるぐらい歯を食いしばった


 ヘレネビルパリスに搭載されていた閃光弾を放ち

 ニードリアはその場を逃げた



ダミリア

『あらら、隊長逃げちゃった』


ザシャータ

『アホかバーナビー、

 新型魔装機を取り逃がしてどうすんだ』


バーナビー

『分かってんよ!!俺が追いかけるから

 お前らは投降した魔女共の相手をしてくれ』



 バーナビーは1人でニードリアを追いかけた

 イッテラシャーイっとダミリアは言い

 ザシャータは呆れた様子でバーナビーを見ていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-8 無力な私〉


▶︎魔石採掘場の外


 魔石採掘場の入り口は

 山賊達の防衛で手薄になっていたのか

 私とクラベリアはアッサリと外に逃げられた


 外の日差しが眩しい

 最後に太陽を見たのが何日ぶりなのかも

 分からないぐらい久しく感じる


 もっと遠くに逃げよう、そうクラベリアは言った

 そうだ、まだ近くに山賊達が居るかも知れない

 まだ油断出来ないんだった


 私達は森に入り走った


 私もクラベリアも

 この場所の地形は全く知らなかった

 何処に走れば何があるのかも分からない

 だけど私達は足を止めなかった


 息を切らし必死に

 何も考えられなくなるぐらい

 疲れながら走っていたから

 後ろからの魔装機の接近に気が付かなかった


 気づいたのは

 後ろからクラベリアの悲鳴が聞こえた時だった


 私は振り返ると

 ニードリアの魔装機がクラベリアを掴み

 私を見ていた



ニードリア

『何処に行くんだ奴隷!!

 こんな状況で逃げ出そうなんて

 肝が据わっているな』


アケミ

『あんな場所に居たら私達も死んじゃう!!』


ニードリア

『なら今ここで殺してやるよ!!』



 魔装機の手に握り締められた

 クラベリアは悲鳴を上げる

 ニードリアは

 クラベリアを握り潰そうとしているんだ


 私はやめて!!っと叫んだ

 だけどニードリアは止める事は無かった


 クラベリアの体から血が吹き出る

 それを目にして私はクラベリアの名を叫んだ



クラベリア

『逃げてアケミ、アケミだけでも生きて...』


アケミ

『本当にやめてニードリア!!

 クラベリアが死んじゃう!!』


ニードリア

『もう遅い!!お前らはここで死ぬんだよ!!』



 私は無力だ、力も無いし誰かを助ける事もできず

 ただ死んでいくのを見ているだけだ


 ホノヨさんも メルケットも クラベリアも


 私に力が有れば 私が強ければ


 そんな事を思っても

 何も変わらないのは知っていた

 私はさっきまで

 クラベリアを助けようと叫んでいたけど

 もう叫ぶのは辞めていた

 クラベリアも動かなくなっていた



ニードリア

『次はお前だアケミ!!』


アケミ

『わたしは...わたしは...』



 ニードリアの魔装機が近づいて来たその時だった

 ニードリアの魔装機の後ろから

 山賊の魔装機がやって来て

 ニードリアの魔装機を剣で貫いた



ニードリア

『そ、そんな...私が...』


バーナビー

『チョロチョロ逃げやがって

 お前めんどくせぇから倒しとくわ』



 ニードリアは最後に私を見ていたと思う


 ニードリアの魔装機

 ヘレネビルパリスは爆発して

 その爆風に私は吹き飛ばされ

 近くの木に頭を打ちつけて気絶した



 山賊達の仲間は騒ぎを聞きつけ

 爆発した魔装機の場所までやって来た



ダミリア

『あらら、新型魔装機1台壊しちゃったね』


バーナビー

『採掘場の方はどうなったんだよ?』


ザシャータ

『もう無力化したよどアホ』


ダミリア

『魔女の人達も大人しく私達の仲間になってくれたよ

 仲間も増えたし魔装機もまた増えたよ

 それにあそこに

 新型魔装機が後二機残ってたんだよ?』


バーナビー

『マジかよ!?ならソイツは俺が貰うぜ』


ザシャータ

『馬鹿かお前、アレは私とダミリアのだ

 お前は壊したその魔装機を回収して

 誰かに直して貰うんだな』


バーナビー

『オイ待てよお前ら!?本気か!?

 聞いてんのか!!オイって!!』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈56-9 生き残った女〉


 レインオラクル国の機士団 団長のナインと

 トパーズ隊のロニーは仲間を連れ

 山賊達が暴れたと報告が合った

 魔石採掘場に来ていた


 現場は奴隷達の死体と

 少数の機士の死体だけが残されていた


 その無惨な光景に機士達は何も言えなかった


 機士達はその場に倒れている人が

 奴隷だとは知らなかった

 だがロニーは奴隷の死体を調べ

 コレがこの場所で働いてる

 作業員では無い事に気がついた



ロニー

『ナイン団長、高齢者から子供まで

 自我的要因でこの人達は働いていたとは思えない』


ナイン

『そうだな、無理矢理働かされていた

 そう考えた方が普通だろうな』



 ナインとロニーは魔石採掘場の主

 ワンダー・エチケットの場所に調査に向かった


 ワンダーは機士の顔を見て

 凄く強張った顔で機士達の質問に答えた


 そうです 違います 嘘を交えながら


 だがロニーは、ワンダーの1つ1つの仕草に

 疑いの目を向けて見ていた



ロニー

『バーリナル地区には機士団に所属していない

 多くの機士がいましたよね?

 魔装獣騒ぎの事件でバーリナル地区には

 レインオラクル国の新型魔装機、

 ヘレネビルパリスを3機お渡ししました

 新型魔装機を全て

 魔石採掘場に配置していた理由は何ですか?』


ワンダー

『それは魔石採掘場が

 魔石を多く採取できる場所ですから

 私達は魔石で金銭を稼ぎ労働者を養っているので

 その場所が狙われるのは1番危険なのです』



 ロニーはワンダーの手や目を見る


 少しの動作も見逃さ無かった

 ロニーは気づいた、

 ワンダーが黒である事を見抜いた


 ロニーはナインに首を縦に振り

 何かの合図を送った



ナイン

『そうか、ご迷惑を掛けましたワンダーさん

 今回の事件、労働者の殺害

 機士の消失に魔装機の強奪、

 貴方からは何の情報も得られなかった

 しばらく魔石採掘場は

 私達レインオラクル国の機士が管理させて貰う』


ワンダー

『何を勝手な事を!?

 アレは私の社友物なんだぞ!!

 お前達の機士を私に貸せ、それだけで私はいい

 働き手などいくらでも探せる!!』


ナイン

『あんな牢獄の様な場所に私達の仲間をいかせろと?

 それにあんな場所で

 働きたいと思う人がいるとは思えないな』


ワンダー

『なんだと!?』



 機士の仲間がナイン達の元にやって来て

 ワンダーが人を買い

 奴隷として働かせている証拠を持って来た


 それはワンダーの部屋に合った

 奴隷の名前が書かれてある厚い本だった


 ナインはそれを見せると

 ワンダーは大量の汗を流しそれを見て否定した



ワンダー

『何かの間違いだ...そうだ、誰かの陰謀だ!!

 私を貶めようとしている者がいる!!』


ナイン

『そうか、ならお前が人を攫い

 奴隷として働かせていた事は

 無かったと言うんだな?』


ワンダー

『そうだと言っている!!』



 ナインは仲間の機士に

 連れて行けと指示を出し、ワンダーは

 レインオラクル国の機士に連れて行かれた


 ナインとロニーは

 事故現場の魔石採掘場に戻ると


 トパーズ隊の副隊長のリニアが

 ナインとロニーに何かの報告をする



リニア

『ナイン団長、ロニー隊長

 生存者が1名見つかりました

 近くの茂みで

 気を失っているのを他の仲間が発見しました』



 ロニーはリニアの報告を受け

 その生存者の元に案内するように言った


 その生存者はタンカーに運ばれ

 レインオラクル国の治療室に運ばれる途中だった


 ロニーは運ばれる生存者の女性を見て驚いた



ナイン

『ん?、どうしたロニー隊長?』


ロニー

『マナを感じない、その女性からは』


リニア

『マナを?そんな訳は有りません

 まだ生きもありますよ?』


ロニー

『その女性が人間では無く

 魔力を持つ魔族だとしたら?』



 ロニーの言葉に機士達は固まった


 魔石採掘場でたった1人だけ生き残っていたのは

 異世界に転移させられたアケミだった


                   next▶︎57

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