2章 ローズストーン前編 9話-裏切り者
〈9-1 血を絶やすな〉
ハルタン・ベルナンデスは、
レインオラクルの地下深くの独房に、
閉じ込められていた。
何も聴こえず 何の音もしない、
そんな場所で、
ハルタンは塞ぎ込んでいた。
どれくらいの時が経ったのか、
分からなくなった頃だった。
独房の扉が開き、
手足に付けられていた手錠を、
誰かが外してくれた。
ブリ姉さんが助けに来たんだ!!
っとハルタンは思い、喜びながら顔を上げた
しかし、
姉の姿はそこには無かった、
そこには、私達が嫌いなナインの姿があった。
ハルタンは
何故コイツがここにいるのか分からないが
こんな奴に助けられた事に対し腹が立った
ナインはハルタンに言う
ナイン
『逃げてください、
ココに居たら貴方も殺されます
今なら三ヵ国会議で上は手薄です』
ハルタンはナインに威嚇するように言う
「誰がお前なんかの言う事なんて聞くか!
私は姉さん達の元に行くんだ」っと
必死に自分の感情をぶつけるハルタンを見て
ナインは姉達の事をハルタンに伝えた
ナイン
『アモタンは帰国後、
医療班に運ばれ死亡したと報告がありました
ベルタンは国の裏切り者とみなされ、
地下第六ブロックで処刑されました』
ハルタンは絶望した顔で「嘘だ」っと言いました
また塞ぎ込むハルタンに
ナインは何もせず何処かに去って行った
泣き崩れ 胸が締め付けられる痛みを感じる
あの女の嘘だ、嘘に決まってる
だけど気づいていた
私達がこうなる事に、裏切り者がどうなるか
ハルタンは昔の事を思い出した
ブリタン
『いいかいハル?アンタは私達の中で1番若いんだ
だから私達の分まで生きなくちゃいけないよ!』
ハルタン
『どう言う意味ブリ姉さん?』
ブリタン
『私やアモが死んでも、アンタは生きるのさね』
ハルタン
『ブリ姉さんやアモ姉が死ぬなんて私嫌だよ!!
その時は私も死ぬ!!』
ブリタン
『馬鹿を言う子だよハルは、
アンタには大切な役目がある
それは血を絶やさない事さね』
ハルタン
『血を?』
ブリタン
『そうさね、ベルナンデス一族の血を絶やさない
その為にアンタは生きなきゃ駄目なんだよ』
ハルタン
『・・よくわかんないよブリ姉さん』
ブリタン
『そん時になればわかる時が来るさね』
ハルタンは立ち上がり 決意した
血を絶やさない その約束を守ると
地下から逃げ 地上に上がり
そのまま魔装機倉庫に走った
倉庫には
ブリタンが使っていた魔装機
ボロボロのバスタードがあった
ハルタンはそれに乗り込み
いつも使っていたバスターライフルを
持って行こうとしたが!
近くに合ったバスターソードに目がいった
ハルタン
『アモ姉 ブリ姉さん、私に力を貸して』
いつもアモ姉が愛用していた
バスターソードを取り
ハルタンはレインオラクル国から脱走した
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〈9-2 三カ国会議〉
▶︎レインオラクル国 会議室
レインオラクル国の会議室に
レインオラクル、ローズストーン、ディナガード
の代表者が集まっていた
レインオラクル国の代表者
プルネン・バステカ 男
魔装機学者、レインオラクル国の幹部
ローズストーン国の代表者
アズマ・レイナード 女
ローズストーン国機士団総隊長
ディナガード国の代表者
デルク 男
ディナガード国の大臣、司令官
代表者の3名は
先日のディナガード国に対する
レインオラクル国の魔装機による襲撃
レイナ機士とノノカ機士が襲撃された件について
話し合っていた
プルネンは
しらばっくれるかの様に言った
プルネン
『ですから、そんな3人は知りませんよ
嘘だと思うならこの国を隅々まで調べると宜しい』
デルクは話にならんと感じ
ローズストーンの代表者、アズマに聞いた
そちらの国では何か異常は無いかっと?
アズマは目を閉じ
2人の話を聞いていたが
デルクの質問を聞き 目を開け答えた
アズマ
『くだらん』
デルク
『なに?』
アズマ
『くだらんと言ったのだ、
我々の国には危険な魔物が沢山出る、
自分の身は自分達で守れば良いだけだ』
アズマはデルクの顔を見て言った
アズマ
『お前は何の為に私達を集めた?
平和条約を守る為か?違うな、
我が国ローズストーンに協力を要請して
レインオラクルの襲撃から
自国を守りたいのであろう?』
デルクの考えは読まれていた
額に汗を流すデルク
アズマはプルネンの顔を見て言う
アズマ
『もちろん、貴様達レインオラクルが
私達を狙うなら容赦はしない』
プルネンはため息を吐き
やれやれとした
デルクは話を変え 2人に言った
ガンドリアと言う魔装機
そしてアランと言う少年について切り出す
アズマは知らんっと言葉を投げ捨て
プルネンも分かりませんなっとデルクに伝えた
プルネンはデルクに言った
プルネン
『そちらの要件はよく分かりました、
ですが私達は本当に知らないのですよ、
それよりもですね
あなた方ディナガード領のディルゴ火山から
魔竜が大量に現れた件ですが
我々レインオラクルにも魔竜はやって来て、
多くの被害を受けたのですよ?
その責任はどうするのですか?』
デルクは何も言わなかった
プルネンはデルクを追い詰めるように言う
プルネン
『それにディナガード国には
人のマナを吸収する謎の魔装機があると聞きますが
それは本当なのですか?
そんな危険な魔装機を使って何をする気なのやら』
情報が漏れている?
デルクは何故マナリリアンの事を
レインオラクルが知っているのか不思議に思った
今回の件、
私達レインオラクルは揉め事を起こす気は無い、
だからあなた方も
その様な言い掛かりで争いを産む発言を
慎むようにっとプルネンは2人に伝えると
三カ国会議は何の進展も見せず 終わった
▶︎会議室の外
ナラはデルクの護衛役として
一緒にレインオラクル国に来ていた
会議には
代表者の身で話合うと言われ、外で待機していた
そんなナラに、気さくに話しかけて来た人物がいた
ロニー
『貴方がディナガードの護衛役の人だね?
初めまして、
私はロニー・アバンタイト、貴方は?』
ナラは自己紹介をし
ロニーがレインオラクルの人じゃ無い事を見抜き
何の要か尋ねた
ロニー
『ココの人達は皆硬くてね、
話し相手にすらなってくれないから
君に話しかけたのさ』
ナラ
『そうですか』
ロニー
『見たところによれば、君はかなり強そうだね?
ディナガード国の機士団隊長とお見受けするけど、
どうかな?』
自分は隊長代理だと言う事をロニーに伝えた
ロニーの風貌や服装を見て
貴方も隊長クラスの人ですねっと言うと
ロニーは言った
ロニー
『まぁそうだね、
ローズストーンには四つの隊があって
私はトパーズ隊の隊長だよ』
ナラは知っていた
ローズストーンには4人のクイーン級がいて
そのクイーン級は4人とも隊長をしているっと
機士の仲間から聞いた事があった
ロニーと言う人物はクイーン級
私よりも遥かに強い機士
ナラは頭の中でそう考えていた
会議室が開くと
デルクが出て来てナラに言う
デルク
『帰るぞ』
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〈9-3 王都の復旧〉
ディナガード国の城下街は魔竜の襲撃を受け、
家々は崩壊し、広場は焼け野原になり
無惨な有様になっていた
そんな中
機士団の人達は街を復旧させるべく
朝早くから夜にかけ
魔装機を使い、街の修復作業を行なっていた。
サラサとレベッカは機士団の司令役となり
仲間達を指揮し木材やレンガを運び、
街の復旧作業をしていた
ネルも機士団の人達を手伝い
街の復旧作業を手伝っていた
「ネルさ〜ん」
街中に響き渡る声で、エレノア姫はネルを呼んだ
ネルは作業を止め
魔装機を降り、エレノアの元に向かった
どうしたんですか?っとエレノアに尋ねると、
エレノアはデルクさんとナラが
レインオラクルから帰って来て、
サラサさんとレベッカさん、
そしてネルさんもお呼びですよっと教えてくれた
ネルはデルクのいる司令室に向かった
デルクの部屋に付くと
デルクとナラがそこで待っていた
ネルが付いて少し経った後に
サラサとレベッカも司令室についた
サラサは、三ヵ国会議について
デルクとナラに聞く
サラサ
『どうだったんですか?』
そう言われて
デルクは顔を横に振った
そうですかっとサラサは小声で言う
レベッカは私達を呼んだのは何故なのか、
デルクに尋ねる
デルクはナラの顔を横目で見た後
ネル達に話始めた
デルク
『このディナガード国に
レインオラクルと内通している裏切り者がいる』
デルクの言葉を聞き
3人は驚いた
唐突なデルクの言葉に
サラサはどう言う意味か 声を張り上げ聞く
デルクは言った
マナリリアンの情報を、
レインオラクルが知っていた事
そして、
その情報はごく一部の人達以外知り得ない事
デルクはここ最近の
ディナガードの出入りをした人達を調べ
機士団の人達の身がディナガード国の外に
出入りしていた事を知り
裏切り者は機士団の中に居るのでは無いかと考えた
その事を3人に伝えた
サラサ
『裏切り者って!!』
サラサは信じられなかった
機士団の仲間にそんな人がいるはずない!
そう思っていた
デルクは続けて言う
サラサとレベッカは3人しかいないナイト級の機士
今や機士団の司令塔
街から外に出ず作業をする立場
資材の調達は他のメンバーに任せていた事を知り
2人は裏切り者では無いと考えた
ネルのマナリリアンも
不審な動きが無いか、兵士達に見張らせていたので
裏切り者の線は無いと言う
ネルは兵士達に見張らされてた事を知り
信頼されてないんだっと少しガッカリした
レベッカはデルクに言う
「裏切り者をどうやって見つけるんですの?」
その言葉を聞いて
サラサは怒った口調でレベッカに言い返す
サラサ
『裏切り者って!!
まだそうと決まった訳じゃないでしょ!!』
レベッカ
『サラサさん、落ち着いてください
もしもの考えですわ、
それに本当に裏切り者がいるんだとしたら
このまま見過ごす訳には行きませんですわよ』
サラサは納得できない様子だった
ネル達の空気は悪くなっていた
その時
司令室の扉が開き
看護師の格好をした人物が
車椅子を押しながら部屋に入って来た
車椅子にはセリアが座っていた
セリア
『どうしたんだいお前達?そんな深刻な顔をして?』
ナラは「隊長!!」っと叫ぶ
セリアはサラサとレベッカを見つめて言った
セリア
『ナラに会いに来るつもりが
偶然さっきの話を外で耳にしてしまってね、
今の王都は大変な危機的状況にいる、
だからサラサ、レベッカ、
君達が
今のディナガードを守る大事な立場にいるんだ
私達戦えなくなった
機士の分までしっかり頑張るんだぞ』
サラサとレベッカは
セリアに大きな声で返事をした
セリアはウンと頷き
ナラを見て話す
セリア
『ナラ、私はもう戦う事も
皆に指揮を出す立場でも無い
だから君が機士団を支え、導いてあげて欲しい』
セリアは右腕をナラに向けた
セリア
『ナラ・シェッツバルグ!!
ディナガード国の機士団隊長として、
責務を果たせ!!』
セリアは腕を下ろし 小声で言った
「最後に張り切りすぎてしまったかな」っと
ナラは泣きながらセリアに敬礼をした
サラサもレベッカも ネルも
セリアに敬礼をした
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〈9-4 爆弾〉
ネルはライル博士のいる研究所に来ていた
研究所には
ディルゴ火山の作業で使われていた
道具が沢山届いていた
ディルゴ火山の作業員達は
魔竜出現の後作業を止め、
作業員は一度ディナガード国に帰ってきていた
また、その時に使われていた道具も
ディナガード国に持ち帰っていたのだ
ライルは道具の点検を兼ね
全ての道具を研究所に持ってこさせたのだ
ネルは
赤い小さな玉を取り
コレは何ですか?っとライルに聞いてみた
ライル
『それはサーモバリックボム
その玉一つでこの研究所を吹き飛ばす威力が
あるから注意してね』
ネルは震えながら
サーモバリックボムを元の場所に戻した
そんなネルを見て ライルはアハハと笑い
マナを送らないと
サーモバリックボムは起動しない事を伝える
ネルは心底怖かった事を
ライルに怒りながら伝えた
そんな事をしていたら他の研究者が
ライルの部屋に入って来て、ライルに言った
サーモバリックボムの数が
報告の数と合わないと
ライルは
数え間違いではないか確認するようにと言い
一応デルク司令にも報告する事にした
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〈9-5 レベッカの食事〉
街の復旧作業をしていたレベッカを
機士団の仲間が声をかけた
「レベッカさん、5時になったので
今日の作業は終わりますよー」
レベッカは
「そうですわね」っと返事をして作業を終えた
この中に
もしかすると裏切り者がいる
心の中で心配するように考えていた
レイナがやって来てレベッカに聞いてきた
レイナ
『レベッカさん、サラサさんを見ませんでしたか?』
レベッカは答えた
サラサはユリと一緒に
隣り町に資材を取りに行きましたっと
「ありがとうございます」
っとレイナは言い 何処かに立ち去った
仕事を終え
今日のお食事をレベッカはどうするか考えた
いつもはオシャレなお店に行っていたが
魔竜の攻撃で行きつけの店を破壊され
最近は学園の食堂で食事をしていた
だが
学園の食事にも正直飽きていたのだ
レベッカはどこか入れるお店はやってないか
辺りを歩いてみた
「あれは確か?」
そう言って目についたのは、
機士の皆さんや町の人が良く集まっている
酒場と呼ばれている場所でした
令嬢の娘である私が酒場で食事?
いけませんわ、
ハシタナイですわっと首をプイプイした
そんな事を考えていると
レベッカのお腹はグー、と鳴り
レベッカは顔を赤らめた
背に腹はかえられません
食べれる場所があるだけで幸せですわ
そう思って レベッカは酒場に入る
酒場の中は
色んな人達で賑わっていた
空いている席を見つけ、
レベッカは人を掻き分け座った
しばらくすると
無愛想なウェートレスがやって来て水を置いた
ウェートレスは「注文は?」っとレベッカに聞いた
レベッカは
「メニューはありませんの?」っと聞いたが
「え?無いけど?」っと無愛想な女性は言った
レベッカは内心アタフタしながら
クールに言う、「ではオススメを頂けるかしら」
あいー、とウェートレスは返事をして
カウンターの方に歩いて行った
しばらくすると レベッカの机に、
顔ぐらいのサイズの骨の付いた肉が置かれた
レベッカ
『な!!何なんですのコレわ!?』
その驚くデカさに度肝を抜かれたレベッカ
よく見るとフォークもナイフもない事に気づき
ウェートレスに言う
「フォークもナイフもありませんわよ?」
ウェートレスは、は?っとした顔で言う
「それは手で食べるんだよ、見たらわかんでしょ?」
レベッカ
『・・・・・!?』
ウェートレスが何を言ってるのか分からず
レベッカは数秒間固まった 素手?why?
数秒後レベッカはビックリして大声をあげた
周りの客達は大声をだすレベッカの顔を睨みつけた
しまった、
お店の中で失礼な事をしてしまったと感じ
直ぐに皆さまに謝罪をした
ウェートレスは
変な客だなーっと思い何処かに行った
レベッカは目の前にある
大きな骨つき肉の両端を
お嬢様見たいに指で掴み、ひと口食べた
その瞬間
頭の中で花が開き
黄金の水が流れ、天使が飛び回る
美味ですわ、っと感じたレベッカは
素手で食べている事を忘れ
ペロリと肉を完食した
レベッカは手を合わせ、ご馳走様でしたっと言った
コレほどの料理を出す見せだとは
思わなかったレベッカは料理人に関心した
手を合わせた時だった
知っている声が何処からか聞こえた
その声は自分を呼ぶ声だと気づき後ろを振り返った
マル
『やっぱりレベッカさんだ』
レイナ
『レベッカさんも酒場に来るんですね?』
振り返ると
レイナ、ノノカ、マルの3人がいた
マルが指を刺してそう言うと
こんな姿を見られたく無かったレベッカは
顔を赤らめた
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〈9-6 私の家族〉
テイムライトとタレントに乗り
隣り町に移動をしていたサラサとユリ
サラサは久しぶりの
ディナガード国の外に出た事をユリに伝える
ユリはそうなんだっとサラサに呆気ない返事をした
サラサ
『どうしたのユリ?なんか元気ないじゃん?』
ユリ
『最近寝れてなくて、疲れてんのかな?』
サラサはユリの心配をした
そんなサラサの気持ちも分からずユリは
唐突にサラサに質問をした
ユリ
『サラサの家族はどんな人なの?』
サラサ
『家族?どうして?』
ユリ
『いいから教えて』
サラサ
『家族かぁ、
私が幼い頃に両親は魔物に襲われて死んじゃってね
それからお婆ちゃんに育てて貰ったんだけど、
そのお婆ちゃんも私が学園に入学した時に
亡くなっちゃってね
だから今は機士団の人と学園の皆が
家族見たいな感じかな』
サラサは照れ臭そうに言った
ちょっと恥ずかしかったかな?っと思った
ユリはサラサに言う
ユリ
『私も同じだよ、両親はもういない、
弟もいたんだけどもういないんだ』
サラサ
『弟?アンタ弟なんていたんだ?』
そうなんだっと言うと
ユリはサラサのテイムライトに後ろから攻撃をした
サラサは急な出来事に驚き
ユリに言った、「どう言う事!!」
テイムライトは足を攻撃されその場に倒れる
ユリ
『ごめんねサラサ、でも仕方ないんだよ』
サラサ
『どう言う事よユリ!!』
ユリ
『噂は聞いてるよ、
サラサとレベッカがナラに言われて
裏切り者を探してるって
もう気づいてるんでしょ、裏切り者が誰なのか』
その言葉に
サラサは絶望した
何かの間違いだと思い
サラサはユリに言った
「嘘だよね?こんな冗談笑えないよ」っと
ユリのタレントは
ラピットを構え テイムライトに向けた
ユリ
『ヘマをやらかした者は殺される、
それがレインオラクルの掟
私だけの命なら死んでも構わかった
でも弟は私がヘマをして殺されたんだ、
サラサ...ごめんね』
嘘だ 嘘だ
サラサは信じる事ができなかった
テイムライトの目の前には
クラスターラピットが落ちていた
コレを使えばタレントを破壊できる
できるけど
それじゃあユリの命は
その瞬間
何処からか魔弾が飛んできて
タレントのラピットを吹き飛ばした
ユリは直ぐにダガーを取り出し
後ろを振り返る
ナラ
『もしやと思い 来て正解だったようですね』
スナイパーラピットを構えた
トライデントが後ろにはいた
ユリは緊張した口調で言う
ユリ
『ナラ...』
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〈9-7 裏切り者〉
ナラはユリに言った
ナラ
『サーモバリックボムが何者かに盗まれたと聞き
外に出ている機士を探してみたら
貴方を見つけました
大人しく武器を捨て
ディナガードに降伏してください』
トライデントはスナイパーラピットをユリに向けた
ユリは焦っていた
ここで私が捕まる訳にはいかない
ユリのタレントは
ゆっくりと歩き
サラサのテイムライトのコックピットに
ダガーを突き立てた
貴方と言う人は!!
ナラは人質を取られ困惑した
トライデントに回線を繋げてユリは言う
ユリ
『サラサの命を助けたいなら武器を捨ててよナラ』
ナラはどうするか悩んでいた時
サラサからのオープン回線が繋がる
サラサ
『ナラ隊長、私の命はどうでもいいから
ユリの、ユリの命だけは助けてやってください』
ユリ
『黙れ!!』
ユリは激怒しながらコックピットを叩く
あのままではサラサの命が危ないと感じたナラは
スナイパーラピットを投げ捨てた
「それでいいんだよナラ」っと言うと
ユリはテイムライトの剣を奪い
無抵抗になったトライデントに近づく
ナラは何故こんな事をするのか
ユリに問いかける
ユリ
『何故だって?アンタ達のせいで私の弟は殺された!
レインオラクルには私の大事な弟がいたんだ!!
アンタ達が私の事を知ってしまったから弟わ!!
たった1人の家族だったんだ』
ナラ
『私達機士団も家族です!!』
ユリ
『違う!!お前達ディナガードは私達の敵だ!!
だから私は戦わなくちゃダメなんだ』
ナラ
『セリア隊長もユリさんも家族だと言ってました』
ユリ
『あんな死に損ない、もうどうだっていいでしょ?』
ナラは
セリアの事を馬鹿にされた事に腹が立ち
トライデントの剣を取り出し
テイムライトに攻撃した
ユリはその攻撃を剣で防ぐ
ナラ
『貴方はセリア隊長も
死んでいった仲間達をも侮辱するのですか!?』
ユリ
『死んだ者とはもう分かり合えない、
死んだら終わりなんだよ!!』
ナラ
『分かり合えます!!
死んだ人達の魂も
私達の心に溶け合い生きているんです』
ユリ
『生きている人間にそんな事を言われたって!!』
ユリのタレントは
動揺するナラのトライデントを蹴飛ばし
落ちていたラピットを拾って
サラサのテイムライトに向けた
いけない!!そう思い
ナラのトライデントは剣を構え、
タレントに突撃するが
間に合いそうには無かった
タレントは
ラピットの引き鉄を引こうとした が
ユリは引くことは無かった
サラサもその光景を見て
回線越しに言った ユリ・・・
「ごめんねサラサ」
サラサのモニターから
ユリの悲しそうな言葉が聞こえた
ナラのトライデントは
ユリのタレントを突き刺し
動きを止めた
動かなくなったタレントのコックピットが開き
大量のサーモバリックボムを持ったユリが出てきて
ナラに向けて言う
ユリ
『死ねば溶け合えるんでしょ』
ユリはサーモバリックボムを起動させた
辺り一面に爆炎が上がる
ナラのトライデントは傷一つ無かったが
ユリの乗っていたタレントは跡形も無く消し飛んだ
ナラとサラサは
大声をあげ 泣いていた
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