表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PASS!  作者: 寛世
第三章
PR
61/61

──嵐と海嘯───






「…どさくさに紛れて水で三体、派手にやったから違和感もないっしょ。音声もシャットできたかな…そっちはど?」

「同じく三体!仮に機能が生きててもこの嵐じゃ音なんて聴こえないよ。あとは…どこかに隠しカメラがあるはず」

「あ、そっちは大丈夫、事前に来栖に話通してあるから。なんとかしてくれるってさ」

「手回しさすが!」


「じゃ始めるかあ。あ、わかってると思うけど能力は止めないでよ?」

「大丈夫!さあ、誰にも内緒の情報交換タイムだね」

「四年ぶり?久しぶりすぎて演技とか技とか大袈裟だったかも〜」

「わかる。ボクもちょっと手間取っちゃった。いやあ、二人とも強くなったね!」

「あー…その件で話したい事あるけど…先に良い?」

「もちろん」


「…どうだった?この間の月の任務での、地球の様子」

「…ジアースからの観測結果を茂樹っちから極秘で教えてもらった結果、地球に大きな変化はない。今の所、上…の人らは、安全だと判断している」

「つまり、この大会の報酬は確実に地球での任務になったってわけか」

「一応余談だけど、観測結果によっては、任務内容が『水星周辺の探索』になる予定だったらしいよ」


「情報ありがとう。さっきの話なんだけどさぁ…雪が、とうとう能力のコントロールを覚えちゃったのよ」

「道理で強いと思ったけど…君の懸念はそこか」

「そう、足が動かないのに地球での任務は無理くない?無理だよ、向こうの状況がわからないのに、守り切れる自信がない。こうなるのが嫌だったから教師にも同輩にも極力バレないように、表に出ないようにしてたのにぃ…!」

「変に自信がついちゃったんだね雪姫…だから今回の団体戦に出たしテンションも高いんだ…ボクも止めた方がいいと思うなあ。最悪、敵に捕まったら逃げられる保証がない。全ての情報が敵にバレるし、最悪雪姫が…何かされるかも」

()は、そうなったら責任取れないんだよ」

「倉良…そうだね、貴重な…貴重な被験体だしね、彼女も」



「俺は、雪を守るために第三の地球(ここ)にいる。でも、地球も奪還したい。生まれは月でも、親族の故郷は地球だから」

「理解してるよ。ってことは、今日は負ける?」



「いやまさかあ、勝負は真剣にやるでしょ、こっからのあたしは本気。まさか手抜いたりしないよねえ、被験体0001さんともあろうお方が」

「うんうん良いね…ボクも、被験体0002(やとみ ゆき)はまだ地球に行くべきではないと思うし、もっと強くなるまで守りたい君の気持ちは、とても良くわかるんだよ夜都見雪の騎士(ナイト)さん」

「つまり?」

「手加減ナシだ。ただし、能力は二つまでしか使わない」

「良かったぁ、三つ目を使うつもりなら今すぐリタイアするとこだったから」

「心配してくれてるの?ありがとう」



「───で、俺が勝ったら?」

「ボクが雪姫を丸めこめる。それと松院寺センセもね。『氷の国』は、君だけが任務に参加できるよう取り計らうつもり」

「…その時はよろしく頼むね、湖礼」


「で、ボクが勝ったら?」

「チームPASSで地球での任務頑張って〜!情報共有楽しみにしてまーす!」 

「はいはい!雪姫に選ばれたからってほんとムカつく!ボクは選ばれなかったのにー!ボコってやるーー!」

「はーっはっはっは、あたしの紳士力を舐めないでよね〜!」



「じゃそろそろ、再開しよっか」

「四年前の続きを、ね」




 彼らの会話を聴いていたものは、一人もいない。


 …居たかもしれないが、途中で聞いてはならないものと判断しひっそりと嵐の中でリタイアしていた。

 そう、途中から忘れ去られていた男、秋山環である。


(…二人だとも気付いてすらいないし…ヤバ、俺ステルスできすぎか?…この事は…内容的にもやべー気がするし…もう忘れよう、はい忘れました!!)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ