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第13話 報酬

川辺に辿り着いたら、すぐに解体をして肉を部位事に分けていく。肩肉と背肉は提出部位だけど、この辺が一番美味しいのは私も知っているから食べたくなるのを必死に我慢。逆に足肉や足の付け根辺りの肉は自分達で回収出来るから、これらは食べることが出来る。


というわけで提出部位以外はその場で消化するために、火を起こしてその場で焼く。道中でまたパルマーさんが薬草を拾っていたので、それも一緒に焼いちゃえ。


『焼くのは食う分だけにしておけよ。後は熟成させた方が良いだろ』

(それぐらいは分かってるよ!パルマーさんって、本当に私のことを馬鹿だと思ってるでしょ)

『文字の読み書きが出来ない、割り算が出来ない、金銭感覚がない。1人で生きていくための知識もなければ、ちょっとした違和感にも気付かない。馬鹿要素コンプリートしているのでは?』

(そんなこと言ってると、パルマーさんにお肉あげないよ)

『いやだから食べる必要もないってさっき言っただろ……』

(じゃあ何でそんなに薬草を集めているの)

『フレイの行動を見ていたら、すぐに大怪我する未来が見えたから今のうちに保険作ってるんだが?感謝して欲しいぐらいなんだが?』


焼いた肉には、塩を付けて食べるけど数日置いていないお肉はやっぱり硬い。でも美味しい。オラージュちゃんの背負っている荷物が多いとは思ったけど、最低限の調味料や魔導具が沢山入っているから鞄がいっぱいなんだ。


……報酬が出たら、私も大きな鞄を買おう。後は、剣だね。体重をかけて首筋に突き刺した時は刺さってくれたけど、本当に切れ味が悪いというか、よくこれで私はレイナールイノシシに立ち向かったよ。オラージュちゃんが大型の方を引き受けてくれたから、小型だったけど。


小休憩をした後は、まだ台車を引っ張って街に戻る。報酬は、基本の60000円に加えてその他の部位の買い取りもしてもらって75000円。これを3人で割ろうとしたら、オラージュちゃんから待ったがかかる。


「はあ……こういう時に使った消耗品とかは山分けする前に差し引くの。今回使った消耗品は、匂い玉と塩ね。両方私の私物だったから、匂い玉の3000円だけ先に貰うわ。塩の方はおまけしてあげる」

「ああ、そうだった。えっと、それじゃあ72000円を3で割るの?」

「山分けについて細かく決めていないパーティーなら、私が3匹のうちの2匹を倒したから48000円持って行くと言われてもあなた達は文句を言えないわね。今回は均等割りだから24000円ずつで良いわよ」


消耗品を使った場合は、その消耗品の代金分を先に補填するようで、1人当たりの報酬は24000円に。お財布の中に万単位のお金があると、お金持ちになった気がする!


「じゃ、今日からは自分で宿代を払ってね。夢見亭は高い方の宿だから、他の宿をオススメするわよ。あと明日までに、大きなカバンだけは買っておきなさい。5000円もしないから」

「うん、分かった。色々とありがとうね」


懇切丁寧に指導してくれたオラージュちゃんは、今日は流石に自分で宿を探しなさいと言って、パルマーさんの方を数秒見てから冒険者ギルドから出て行く。最後に一瞬だけ、パルマーさんと会話したのかな?それにしても、パルマーさんが姿を見せようとしていなかったのに見えていたのは凄いのかな?その辺はどうなんだろう?


『オラージュが見えていたのは完全に偶然だな。冒険者ギルドにいる他の連中を見ても俺が見えているとは思えないし、何なら多少悪戯してもバレない』

(悪戯しないでよ!?それにしても、24000円かあ。どう使おう)

『夕食食べて、バッグ買って、剣の手入れして貰って、宿に泊まって、朝食食べたら無くなりそうだな?』

(……うん、とりあえず宿は安いところを探そう)

「じゃあ私も宿に戻るから……気を付けてね?」

「うん、ネーヴェちゃんもお気を付けて!」


ネーヴェちゃんとも別れの挨拶をして、一先ず冒険者ギルドを出て、雑貨屋さんに入る。ここは村に居た時から何回か来たことがある雑貨屋さんだけど、鞄や服、靴やナイフとかが売ってある。パンや回復薬まで置いてあるから、武器防具以外はここで一通り手に入るね。


『お、収納が付与されている鞄が30万だ。最低レベルなのにたっけえ』

(魔導具?あ、魔法の袋だ)

『2倍ぐらいは入るけど、それでも結構高いぞ。重力軽減とかも付与されてないし、持つと重いはず』

(あの、オラージュちゃんが背負っていた鞄も魔導具なのかな?結構大きかったし)

『たぶんな。4等級冒険者ということは、数年は冒険者を続けていたはずだし……日給2万から3万の生活を続けていたら、金は貯まるな』

(う、普通の鞄でもやっぱ3000円はする。大き目の鞄だと、5000円超えるよ……)


雑貨屋さんでは鞄と布切れと下着を数着買って、お値段12000円。う、これにナイフを買ったらもうお金が無くなっちゃう。


宿代のことを考えると、夕食はあまり食べられないかな?そう思っていたら、パルマーさんから提案される。


『今日は宿に泊まるな。夢見亭と冒険者ギルドの間に、浮浪者が寝止まる通路があるだろ。あそこへ行け』

(ええー!あんな危ないところに行きたくないよ!?)

『良いから行け。あ、持っている短剣は手入れして貰ってからな?たぶん残りのお金で何とかなるだろ』


それは、浮浪者が集まる暗い路地裏で寝ろというもの。あそこはちょっと覗くだけで鳥肌が立つぐらい危ないのに、そこで寝泊まりするとか考えたくもないんだけど!?

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― 新着の感想 ―
[良い点] パルマーが完全に女学生達を引率する先生になっている件。w [一言] 続きも楽しみにしています!
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