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さどうぶっ! ~転校生の茶道部部長が初恋の女の子に瓜二つだった件~  作者: アブラゼミ
いっぱいめ「ふつつか者ですが、よろしくお願いします!」

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第一杯「乱れる茶道部」

古い教室だった。

壁も天井も年季が入っている。けれど床にはきれいに畳が敷かれ、部屋の中はきちんと掃除されていた。

壁には『和敬清寂』と達筆で書かれた掛け軸が飾られ、白い花が飾られた花瓶もある。

そして畳の上には、制服姿の少女が正座していた。

その人は、緊張した様子で背筋を伸ばしていた。

夏服である白の半袖セーラー服に、赤のスカーフリボン。スカートのプリーツはきっちり揃っていて、まるで儀式のように整った姿だった。

そして、その制服を着ている少女も――目を奪われるほど美しい人だった。




「あははははっ!? か、輝木かがやきさん!? やめてください!」

「莉子せんぱーい、ここですか? ここがいいんですね?」

「そこ、そこはダメです! そこはらめ~~~!!?



 その美しい人が、後輩の1年生の女の子にくすぐられている。

美少女2人は、畳の上でくすぐり・くすぐられ組んず解れつの状態になっていた。


くすぐられてる方は転校した我が校に茶道部を立ち上げた部長の瀬川莉子せがわりこさん。

明るい茶髪を頭の上でお団子ヘアにしたスタイルのいい女の子だ。

くすぐっている方は1年生の輝木結衣菜かがやきゆいなさん。

ショートボブの金髪がよく似合っているまるでアイドルのように可愛い女の子だ。


 瀬川さんの体勢が乱れ、白い太ももが露わになる。

僕は紳士として、目を逸らした。




「ウフフ、莉子せんぱーい。カワイイですねー」

「や、やめ!? やめてください輝木さん! あははははっ!?」




 本音を言うとすごく見たいけど、見ると隣で僕の足をツンツンしてる寧音ねねねえが怖いのでやめておく。




「ていうか寧音姉。足突っつかないで、痺れてるから」

「痺れてるからいいんじゃない。こういうのが、好きなんでしょ?」

「好きじゃないから」




 正座で痺れてる足を突っついてくる寧音姉から距離を取り、茶碗に点てられたお茶を啜る。

3口に分けて、最後は音を立ててズズッと啜るのがマナーだ。




大鳥おおとり君、私の分のお湯も沸かして下さい」

板野いたのさん? いつからいたの?」

「10分ほど前からです」




 いつの間にか来てた板野さんに頼まれ、僕は痺れてる足で立ち上がって板野さんの分の水をやかんに入れに行く。いたのかよ。




「ちょっ!? やめっ……!? あははははっ!? 大鳥君! お水入れてないで助けて下さい!」

「先輩に助けを求めてもムダですよー。本当は見たいのに見ないヘタレですからー」




 ……輝木さんに煽られるも僕は気にせずやかんを風炉ふろに置いて窓の外を見た。

空が青いなあ……




「もう! 大鳥君!」




 突然肩を掴まれ振り返らされる。

そこにいたのは整った顔立ちを赤くし、涙目で怒っている様子の瀬川さん。

――――――あの子と瓜二つの顔に、心臓が大きくうごめく。




「無視するなんてひどいです! 助けて下さい!」

「ゴ、ゴメン……」

「いーひっひっひ。莉子せんぱーい。スキンシップはまだ終わってませんよー」

「大鳥君! 助けて下さい!」


 僕の背中に隠れた瀬川さんに密着され、胸の鼓動が早くなる。




「え、あ、う……」




 柔らかな感触が腕と背中に当たり、頭の中はパニックだ。


「せんぱーい、莉子先輩を大人しく引き渡してくださーい」

「大鳥君! 守って下さい!」

「大鳥君、風炉の電源が入ってませんよ」

「……」


 僕の前で手をワキワキと動かす輝木さん。背中に柔らかい体をくっつけてくる瀬川さん。マイペースな事を言ってる板野さん。無言でジトッとした目線を向けてくる寧音姉。

そんな彼女たちを見ながら、僕はひと月前の事を思い出していた――――――

大鳥裕樹おおとり・ゆうき


誕生日 4月15日

身長 172cm

クラス 2年1組

好きな食べ物 そば

苦手な食べ物 チーズ

得意科目 特にない

苦手科目 特にない

趣味 読書・アニメを見る事・動画を見る事・ゲームetc(どれも中途半端でやめがち)

特技 特にない

最近の悩み 「大鳥」をよく「大島」に間違えられる

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