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異世界配信スローライフ ~原価10円のポップコーンでボロ儲け! 現代ガジェットで悪徳商人を論破します~  作者: マロン64


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第七十四話 古の賢者、コウダイ様が残した秘宝

黒幕、コウダイ説w

「これは……L字型の鉄の塊じゃない?」

「隣にあるのは赤い鉱石のネックレスよ」


 カレイナとアリアが、ぽかんと口を開けて話す。

「これは銃だ!」

 俺が嬉しそうに叫ぶと、皆が首をかしげる。


「銃って何だ?」

「さあ、俺たちにはわからねえ。装飾が見事だとは思うが」


 グラウルさんとザンさんが小声で話している。


 L字型の青い銃身に金色と緋色の蔦のような装飾が絡み合い、双頭の龍のような顔が形作られている。コウダイ様には予知能力があったって日記に書いてあったけど、俺がキングヒドラとレッドドラゴンの魔力を吸収することも予知してたんじゃないかな。


 もう一つのネックレスは紅い石を中心にした、雷鳥の金細工がされた骨董品としても価値が高そうなものだ。こっちはどういう効果があるんだろう?

 宝物庫の中には羊皮紙に書かれた紙があった。


「この宝箱の中の紙は我々には文字が読めなくてな。ユウキ殿は読めるか?」

「読めます。これは日本語、つまり私の世界の言語です」


 俺は羊皮紙に書かれている文字を読み取る。


『ユウキ君、今はビルクの街にいる頃かな? 予知した限りではキングヒドラとレッドドラゴンの魔力を吸収したみたいだから、その魔力を使いやすい形にした武器を用意したよ。銃の方はその見た目通り、魔法銃。キングヒドラとレッドドラゴンの魔力を鉄鉱石の弾で撃ちだす銃だよ』


「こちらのL字の武器は、銃と言って、鉄鉱石を弾にして、離れた敵を攻撃できる武器です」

「何と! そんな武器があったら戦争が変わってしまう」

「そうですね。私たちの世界では銃が開発されてから戦争は変わりました」


 現代地球のコメント欄は魔法銃という新たな武器に沸いていた。


「魔法銃来たー! もうユウキの護衛必要ないんじゃないか?」

「キングヒドラとレッドドラゴンの魔力のおかげで十分強いのにこれ以上強くなってどうするんだ」

「いやーマジでビジュアルがいいな。こんな銃があったら骨董品として飾るよ」


 もう片方のネックレスについても書かれていた。

『こちらのネックレスは悪意や敵意を感知する効果があるよ。身に着けられるのはユウキ君に限定させてもらったけど、厄介な敵や殺意を持った相手に対しても頭の中にアラートが鳴って対象を特定できる効果にしたよ。金細工の雷鳥は、僕が生きている頃に使い魔にしていた雷鳥を象ったものにしたんだ。これは感知のネックレスと名付けたよ』


「こちらのネックレスはコウダイ様が使い魔にしていた雷鳥を象った、悪意や敵意、殺意を持った者を感知できるネックレスだそうです。これは俺しか付けられないみたいです」

「確かに古の賢者、コウダイ様は雷鳥を使い魔にして、各地を飛び回っていたと聞く。相棒の雷鳥は、感知能力に優れていたと伝えられておるな」


 異世界配信のコメント欄は感知のネックレスに驚いていた。


「あれがあれば、ユウキさんの暗殺の危険はなくなるな」

「それだけじゃないぞ。『亡霊』のアングラのような、憑依を使う敵にも対応できる」

「コウダイ様はこれまでの流れを全て、想定していたという事か!」


 そうか、『亡霊』のアングラのような、特殊なスキルや手段にも対応できる最高のネックレス。すごいな、古の賢者、コウダイ様は……。

 俺が感知のネックレスを身に着けると、周囲五十メートル以内の人たちの感知ができることが分かった。


 俺が感知のネックレスを身に着けてから、様子がおかしい人が一人。

 まさか……敵か?


「ランドさん、何で汗をかいているんですか?」

「い、いや、私の感情がバレてしまうかと……」

「いや、反応はありませんよ? 前から聞きたかったんですが、ランドさんは男が好きなのですか?」


 ランドさんはその質問に顔を俯かせるが、ばっと顔を上げる。

「女性を見ても恋愛感情を抱くことができなかったのです。それでもしやと思いましたが、ユウキさんを見て確信しました。これが恋だと!」

「うーん。俺は女の人が好きなので……」

「ならば、私が女になれば、恋を許していただけるのですか!」


 ランドさんは、男性というよりは中性的で細身で長身の男性だ。

 よく見ると、女性的なピアスをしていたりとその傾向はあった。

 どうしたらいいんだろう。まあ、幾ら異世界とは言え、女性になるのは無理だろう。


「まあ、女性になったら、お付き合いしてもいいかもしれませんね」

「その言葉、ちゃんと聞きましたよ」


 ビルク伯爵やクラリアさん、アナリザ様は、何故かため息をついている。


「ユウキ殿、この世界には性別を変えることができる薬があるのだよ」

「え⁉」

「本当ですわ。まさか兄のランドが女になりたいと思っているのとは思いませんでしたが」

「この国の一番腕がいい錬金術師が作れるの。エルフの国にも作れる職人がいるけど、永遠に性別を変える薬を作れる錬金術師はエルグランド王国にしかいない」


 俺はその言葉に冷や汗をかく。

 マジかよ、ランドさんは女性になる気なのか?

「ちなみにその薬を開発したのは古の賢者、コウダイ様だ」


 俺の視界にフードを被った少年が歯を見せながら、サムズアップを見せるポーズが浮かんだ。

「おのれ、コウダイ! 謀ったな!」


 俺は絶望した。コウダイ様には一生勝てない。

 あの人どこまで未来が見えているんだ。


 アリアとカレイナとエメリアはクラリアさんとアナリザ様とランドさんでキャッキャ何かを話している。

 俺は出来るだけ何も聞かずに耳をふさいでいた。


「ユウキ殿、覚悟を決めなさい」

「そんな……」


 俺はどうしたらいいんだ。何気にシズナさんとミレアさんが女性陣の輪に入っているのも見たくない。

「ユウキさん、男には甲斐性ってもんが必要だぜ」

「あー、何だ、モテるって良いな!」

「レッドドラゴンの魔力を得てからおかしくなったよな」


 グラウルさん、ザンさん、ガルドさんが肩を叩いてくる。

 その後は領主の館で晩餐をごちそうになった。

 その席で、ビルク伯爵に頭を下げられる。


「ユウキ殿、本当に世話になった。火山のダンジョンの裏階層の発見に、クリムゾンゴーレムやレッドドラゴンの素材。更には特産品まで作ってもらった」

「いえいえ、私は出来ることをしたまでです」

「爵位の授与については私からも強く陛下に勧める。普通は騎士爵や準男爵、男爵が入るが、子爵以上の爵位を推薦するだろう」

「え? そんなに高い爵位をもらってもやっかみが出るだけでしょう」


「ユウキ殿は配信者だからな。その活躍はエルグランド王国全土に配信されておる。だからドナルド公爵派が精々騒ぐだけだろう」


 うーん。それが嫌なんだけどな。俺は神聖の森を開拓したいだけなのにどんどん話が大きくなっていく。でも多分確定何だろうな。


 まあ、悩んでも仕方ない。ビルクの街の次は王都だ。



小説をいつも読んで頂きありがとうございます。面白かった、また読みたいという方は高評価やブックマークをお願いします。作者の励みになります\( 'ω')/


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