第六十五話 クリムゾンゴーレム 第二形態
んごおおおおお!
クリムゾンゴーレムはフ〇ーザ様の最終形態みたいに縮んで洗練された人型の姿になった。
変身している間にエメリアが空気を殴り、衝撃波を放ちまくる。
ドォン! と空気が揺れる音がする中、変身が終わったクリムゾンゴーレムは……。
「マジかよ。エメリアの攻撃が全く効いてない」
「んごんご」
傷ひとつない、ヒヒイロカネの紅の鎧と、深紅の炎を纏っている。
すごいな。あいつがいるだけで火山のダンジョンの温度が上がっている。
だが、先ほどよりも表面温度は下がっている。
「カレイナ、ミレア。あいつにありったけの水魔法! グラウルさんはタンク役で! ガルドさんとアリアは攻撃役! ザンは……何とかして!」
「おい、俺だけ指示雑すぎだろ!」
アリアは長剣に赤い炎を纏わせて、斬りかかる。
クリムゾンゴーレムは先ほどよりも俊敏な動きで長剣を殴ろうとする。
ギィィン!
アリアの一撃はクリムゾンゴーレムを押したが、決定打にはならない。
「これは……我が家に伝わる秘剣、ボルカニックが刃こぼれしていますわ」
アリアの剣って名剣だったんだな。火山の剣ってことか?
ガルドさんも格闘戦を挑んできたクリムゾンゴーレムと打ち合っているが、状況は芳しくない。
「ユウキさん! こいつ硬すぎるぞ!」
そうなんだよな。剣で斬れなかったらエメリア頼りになる。
それどころか、あいつの近くにいるだけで炎で火傷し、体力が削られる。
「カレイナ、ミレア!」
「準備できた!」
「オッケーにゃ!」
「撃て!」
「水の精霊よ、火山の怒りを鎮めろ! ダイダルウェーブ!」
「アクアバレット! 四十連射にゃ!」
アリアとガルドさんがこちらに引き、まずカレイナの大魔法が発動する。
ゴゴゴと地鳴りが響き、大きな水の津波がクリムゾンゴーレムを飲み込まんとする。
クリムゾンゴーレムが光り出した!
「んごおおおおお!」
何と、水魔法ダイダルウェーブに対抗して、火山のマグマを呼び出してきた。
津波とマグマは押し合いながら拮抗しているが……。
「ユウキ! 魔力が持たない!」
それはまずい。マグマに勝てるのはカレイナの水魔法だけ。
考えろ。マグマをどうにかするには……。
「収納!」
「んご?」
クリムゾンゴーレムのマグマだけをアイテムボックスに収納する。
先程まで水蒸気が凄かったが、落ち着いた。
ダイダルウェーブはクリムゾンゴーレムの体を飲み込み、確実にダメージを与える。
「ミレア! あいつの目を狙え!」
「分かったにゃ!」
ミレアは大魔法は撃てないが、中級までの魔法を連射することは得意だ。
アクアバレットが空気中に浮き、クリムゾンゴーレムの目を確実に攻撃する。
よし、あいつの深紅の鎧ははがれたぞ。
「エメリア! とどめだ!」
「行きますわ! はやきこと風の如し! 穿て! 巖砕龍虎拳!」
エメリアから白金色の闘気が噴き出し、風のように走り抜ける。
龍と虎のオーラが背後から見えた。
冷えた深紅の目にエメリアのインパクト!
「んごおおおおお!」
クリムゾンゴーレムは巖砕龍虎拳で目を撃ちぬかれて、倒れ伏した。
「うおおおおおおおおお!」
「勝った!」
「やりましたわ!」
俺が叫び、カレイナが嬉しそうにして、エメリアは俺に抱き着いてくる。
エメリアの胸部装甲が柔らかくて最高!
餓狼の五人も手を取り、喜びあっている。
配信のコメント欄も大盛り上がりだ。
「エメリア、つえええええ!」
「影のMVPはユウキのアイテムボックス収納だったな」
「グラウルとザン何もしてないなwww」
「まさかヒヒイロカネのゴーレムを打ち砕くとは」
「あれだけのヒヒイロカネだ。国家予算が動くレベルだぞ」
「火山のダンジョンはこれからにぎわうな」
グラウルさんとザン、第二形態の時は何もしてないな。
二人はコメント欄に喧嘩を挑んでいる。
「俺様はタンク役として頑張っただろ! 何もしてないのはザンだけだ!」
「うるせえ! 俺の攻撃は通らねえんだよ!」
まあ喧嘩するほど仲がいいという事だろう。
二人をなだめて、クリムゾンゴーレムを収納し、素材の分配について話し合う。
ガルドさんはヒヒイロカネの二刀の刀が欲しいらしい。
「でも売ったらとんでもない値段になるよ?」
「それもそうなんだよな」
とりあえず大量にヒヒイロカネが手に入ったので、少しだけ冒険者ギルドに売って、それを分配することにした。
「神聖の森に来てくれれば、ドワッフさんに剣を作ってもらえますよ」
「それいいですわ! 私もヒヒイロカネの名剣が欲しい!」
アリアの分も作らないとな。
売った分の金額は七等分することにした。
クリムゾンゴーレムを倒し終わった後、火山のダンジョンの三階のセーフエリアで一晩休憩することにした。
「いやークリムゾンゴ―レムなんて大物が出るとはびっくりだな」
「ユウキがロックゴーレムを倒しまくったおかげかも」
「ったく、ユウキさんの奇行にはびっくりだぜ」
俺の言葉にカレイナが推測をして、ザンが軽口を叩く。
でもみんな笑顔だ。
四階層には火を纏った爬虫類や岩系の魔物が出るらしい。
でもとりあえず飯だな! 皆をねぎらう美味しい飯にしないとな。
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