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ダンジョンもの  作者: 豚肉100g
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第28話 ダンジョン集会

扉を抜けると巨大な扉の前に居た。


咄嗟に後ろを振り返ると、後から入ってきた弁天さんの後ろには、もう扉がなく通路が有るだけだった。


いきなり退路が失われたわけだが、そもそも来ないという選択肢もないし、途中で逃げるという選択肢も無かったのだから、今更だと気合を入れ直す。


ふと見るとブランク様が巨大な扉の横に立っている兵士?に、なにか話しかけていた。


「マスター、今ブランク様が私達の到着を説明しています。騎士の方から中の担当者に声がかかり、中で到着の声がかかりますと、私達の入場になります」


なるほど、『あああ様御一行ご入場です』みたいなのが行われるわけね。


「あーこーれから、扉が開いたらついてくるな?一応5歩はあけておけな。正規の入場ではないから、赤い絨毯から外れるな?それと手土産はここで騎士に渡しておけな?別ルートで中に持ち込まれるな?」


扉が開いたらブランク様に続いて入場だけど、本来の招待者じゃないから少し間を空けてついて来い。その時絨毯から外れると不審者になる?。手土産は後で中に持ってこられるってところか。


なんて考えながら扉を見ていると、騎士(兵士じゃなかった)さんが扉を開け始めた。大きな扉がゆっくり開いていくにつれて、中からざわざわとした声が聞こえる。

完全に扉が開くと、ざわざわとした声が消えシーンとした後、会場にいる人達が一斉にこちらを見てくる。

凄い緊張する。なんというか息苦しいと言うか、時間が止まったかのような、それでいて刺すような視線が集中する。

一瞬視線の圧力から目線をそらしてしまったが、そらした先のコアちゃんも真っ青な顔で固まっているのが見えた。

これは私だけが緊張しているわけではない。コアちゃんも怯えている。マスターならここで動かなくては。


「コアちゃんお手をどうぞ」


私もやったことがないしガチガチに緊張している中、右側に居たコアちゃんに向き直り、左手を上向きに出す。この辺り作法とかわからないし、なんとなく昔見た映画の記憶をフル回転させる。


「は、はい」


なんとか意図が伝わったのか、コアちゃんがそっと左手を乗せてきたので、その手を右腕に誘導し右腕は少し腰に当てて曲げる。

一つ一つの動作をしっかり頭に描かないと、動けなくなりそうだ。


その動作中にちらりと目に入ったのが、後ろに居た黒白弁天さん。


白い弁天さんが台車を押して騎士さんに預けた後、先に私の後ろにいる黒い弁天さんの横についた。

弁天さんが二人揃ってこちらを向くと、準備出来ましたとばかりに同時にうなずく。


「ブランク様お待たせしました。行きましょう」


止まっていたブランク様に声をかけると、一瞬こちらを見た後ぐにぐにと進み出す。


それについて進み出すのだが、足がもつれそうだ。


右腕にコアちゃんの手の感触を感じ、気を取り直し胸を張って進む。


『まーあーた、緊張するのは分かるが転ぶなよな?細かい指示はこうやって言ってやるな』


頭の中に直接話しかけてきた!!


『きーをーそ、緊張しているな。少し話しながら行ってやろう』


緊張している私を見て、気を使ってくれたらしい。

ブランク様はぐにぐにとゆっくり進みながら、会場の中を軽く案内しながら進んでくれた。


会場は三段になっていて入場扉の有る下段は、この国の貴族と普通のダンジョンのエリアになっているそうだ。

軽く見渡すと、私と同じ人間の形をした人や獣人らしき人たちの中に、なんだかわからない形の物?や巨大な虫みたいのが居る。おそらく、なんだかわからないのはダンジョン関係者なのだろう。三段の中で一番広く、完全に立食形式になっているようだ。

その光景を見つつ、そう言えばこの世界の人類の歴史とか何も知らなかったのに気付き、後で聞いておこうと心のメモに書いた。


会場の真ん中には幅3mはある赤い絨毯が真っすぐ伸びている。私達の入場の声で既に人払いされているらしく、絨毯の上には誰も居ない。その絨毯の上を私達が進んでいるのだが、徐々に絨毯の近くまで人が寄ってきていてかなり近い。


ひそひそとなにか話している声も聞こえるが、あいにく私はこの世界の言葉がわからないため、何を言っているかはわからない。


そうして進んでいると中段に来た。


ブランク様によると中段は、この国の王族と上位のダンジョンのエリアだそうだ。

中段は立食形式ではなく丸いテーブル席に数人ずつ座っていて、皆さんこちらを見ているが近寄っては来ないようだ。

少し気が楽になったとおもいきや、むしろ圧力が増えていた。

その圧力に負けないように、前を向いて胸を張って進む。


そうして進んでいくと、上段の手前でブランク様が止まった。


上段は神々の席になるそうだ。


さっと見渡すと中段と同じく丸いテーブル席になっているが、真ん中の赤い絨毯の先に豪華な椅子が二つある。

向かって左が男性で、右側のより豪華な椅子に女性が座っている。

おそらく一番偉い神様なのだろう。


「ーーーーーーーーー」

「ーーーーーー」


ブランク様が何かを言い、一番偉い神様がなにか答えると、ブランク様が更に進みだした。


『こーれーな。創造神様がもっと近くへと言ったな。神々の前だな。より一層気をつけるな?』


ついに創造神様の前に出るのか。ここからは何が起きるか全くわからない。


なんて考えながら恐る恐る上段に脚をかけると、


「ーーーーーーーーー」


何か大きい音が響いたと思ったら、私は絨毯に叩きつけられていた。


何が起きたかわからないが、分かることは一つ。


騎士の様な格好をした人達に取り押さえられていた。


「ーーーーーーー」


またキーンとした音がすると、騎士達は離れていった。


一体何なんだ???



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