第23話『猫について』著:カノジョ
『猫について』
著:カノジョ
猫って、いいな。
同じ猫なのか、
違う猫なのか、
いちいち、確かめない。
確かめなくても、そこに、いる。
それだけで、
なんか、安心する。
私たちは、
すぐ、確かめたくなる。
あの人は、前と同じ人か。
この道は、昨日と同じ道か。
この気持ちは、
本当に、私のものかしら。
でも、
猫は、
そんなこと、
気にしてなさそう。
ただ、
そこにいて、
気が向いたら、
先を歩いて、
気が向いたら、いなくなる。
それで、いいんだ。
同じかどうかより、
今、目の前にいるかどうかの方が、
ずっと、大事な気がする。
だから、
私も、今度から、
少しくらいは、
確かめなくてもいいのかもしれない。
同じ道でも、違う道でも、いい。
同じ猫でも、違う猫でも、いい。
ついていきたいと思ったら、ついていく。
それだけで、十分、楽しい。
もし、いつか、その先に、
知らない場所があったとしても。
それは、迷ったんじゃなくて、
猫が、連れて行ってくれたんだよね。
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