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1-19 スーパー看護師ノエルさん

昨日、またブックマークと、あと評価も頂けました!すごく励みになります!!ありがとうございます!!

まだしばらくは毎日更新出来そうなので、ぜひ読んでいって下さい!!

さて、この世界に来て三回目の目覚めたら知らない天井だったシリーズです。


「はぁ~~~」


俺は深いため息をつく。何故かって?

そりゃぁ、この短期間に何度も同じ展開になっていれば気も滅入りますよ。

しかも今回目覚めた部屋は全方向ドピンクときた。


天井を見てもピンク、壁を見てもピンク、ベッドもピンクで、観葉植物さえピンク。

あれなんの植物なんだろう。なんかくねくね動いているし。


しかも、唯一ピンクじゃないものが壁にかざれられているA2サイズの俺の特大ポスターって・・・・・・。


これ、誰の部屋か一発で分かるじゃん。


いや、あの時迎えに来てくれた奴を考えれば当たり前なんだけどさ、せめて自宅に送り届けて欲しかったよ全く。


「はぁああ~~~~~~」


俺はもう一度深いため息をつく。

と、そこでため息に反応したかの様に部屋のドアが開いた。

そこには当然、


「おはよ~~、と~~お~~や~~ちゃ~~~~ん!!!!」


ドピンクのナース服を着たノエル。

しかもその手には、オムツと尿瓶(しびん)がそれぞれ握られていた。

そしてそのまま俺の方に駆け寄って来る。


「いやいや、なんでやねん!!」


流石にそれは予想外だわ!

そんな俺のツッコミはどこ吹く風で、トテトテとベッドサイドまで寄って来るノエル。


「よかったぁ、目が覚めたんだねぇ」


いや、ほんと目が覚めて良かったよ。


俺は突撃してきたノエルの頭を鷲掴みにして、ベッドサイドで押しとどめる。


目が覚めたらノエルのオムツに変えられてましたとか、笑えない。

ノエルはそれ以上進めないで足をバタバタしているが、そんなことは知ったことでは無い。


「それで、俺は何でノエルの家で寝かされているんだ?

いや、何となくは予想が付いてるんだけどさ、あれからどうなったんだ?」


「あれからって刀祢ちゃんが荒野で倒れてるのを見つけてから?」


ノエルが俺の手の中で口を動かす。

唇が手のひらに当たって、柔らかいんですけど!?

しかし、いま手を離すのはあまりに危険と本能が告げている。

俺はそのまま柔らかい感覚を享受する。


「そうだな。俺が倒れたあたりの話からでいいんだが」


「う~んと、そうだな~。

刀祢ちゃん女の人と話してたでしょ?

遠くからそれは見えたんだけど、その人はいつの間にかいなくなっちゃってたからよく分かんないや。

その後、刀祢ちゃんが倒れたから急いで向かったんだけど、刀祢ちゃんが『オタク冥利が~』とか叫んでるのは聞こえた!」


「そ、そうか・・・・・・」


やだ恥ずかしい。

俺は思わず頬を染める。

まったく、オタク歴が長いとついつい独り言が口をついてしまうぜ。


「それでね、刀祢ちゃんをゲットした後だけど、都市までは何もなかったよ。

ただ、刀祢ちゃんの家、インターホン鳴らしても誰も出なかったから私の家に連れてきたの。

それからベッドに寝かせて、えーと、大体7時間ぐらい眠ってたのかなぁ」


そう言って、ノエルは文字盤に俺の写真がイラストされた時計を指さす。

時刻は深夜2時。


俺は今日、早朝からスラム街へと赴き、そのまま荒野へと繰り出した。

正直、夕飯までには家に帰る予定だったが、こんな時間まで家に帰らなければ月夜か白亜が心配しているだろう。


「月夜達が心配していないといいが・・・・・・」


俺が呟きを漏らすと、そこでノエルが自分のスマホを突き出して来る。


「大丈夫、ちゃんとメッセージ送っといたよ!

『刀祢ちゃんは預かった。全身ボロボロだけど生きてるからね♡』って」


ほらほら褒めてとばかりに、画面を見せて来るノエル。


いや、それ完全にアウト!?

ってかそれで月夜が来ないってことは愛想をつかされたか、よっぽどの事情があって来れないってことじゃないか?


画面をスライドさせて続きを見ると、月夜から


『どうしても手が離せない急用が出来ました、不本意ですがお兄様を預かっておいてください。

ただし、お兄様に何かあったらあなたをdethります』


そのような返信があったようだから、月夜としても何かあったのだろう。

仕方ない、後で謝っておこう。

ん、文面が変?

いやいや、あの可愛い月夜に限って変な言葉は使わないだろう。

きっと打ち間違ったのだ。


だがまあ、何にせよ、ノエルに助けられたのは事実だ。

俺がノエルにお礼を告げると、


「えへへ~、だって私、刀祢ちゃんのお嫁さんだもん、当然だよぉ」


なんて、アイアンクローの中で照れくさそうな笑みを作っていた。


本当にこうやって笑っているだけであれば可愛いやつなんだけどな。

そう、それだけであれば・・・・・・。


さて、それじゃあ現実逃避していないで目下の問題を解決しますか。

俺は真剣な雰囲気を作り、指と指の間から覗くノエルの瞳を覗き込む。


「でだ、それはそれとして、お前はなんでオムツと尿瓶なんか持っているんだ?」


そう、そこである。

俺がノエルをアイアンクローを継続しているその理由。

先ほどから背筋がぞわぞわとアワ立っているその理由。

それをはっきりさせないと、このピンク色の暴走機関車を離すわけにはいかない。


「だって、7時間も寝てたんだもん、刀祢ちゃんおしっこしたいでしょ?」


「したいかしたくないかで言えばしたいけど、それはトイレに行くから大丈夫だ」


「ダメだよ刀祢ちゃん。刀祢ちゃん、荒野で倒れてたんだよ?

どうせ眷属に襲われてたんでしょ?

それなのに、無理しちゃだめ!!」


いや、一見正当性がありそうなことを言っているけど、いま無理させてるのはノエルだからね!?

あ、だめ暴れないで!


ノエルは今も何とかして拘束から逃れようともがいている。

連戦からのアイアンクローで俺のそろそろ手の握力も限界になって来た・・・・・・。


そして――――


あ、やばい!?


そう思った時には遅かった。

ノエルはアイアンクローから脱出すると、俺におしりを向けた状態で馬乗りになって来たのである。


「刀祢ちゃん、おとなしく、しよ??」


顔だけで振り向きながら可愛らしく小首をかしげて来るノエル。

ノエルの手が俺のズボンにのびる。

そこには邪な感情など一切無いように見える。


ピンク色の美少女ミニスカナース。

それが俺の上に跨って―――


その誘惑に思わず頷きそうになる――――はっ!?ダメだ!!

ここで頷いたら男としての尊厳が!


俺は頭を振り、誘惑を断ち切る。


「退け、退くんだノエル!!

嫌だ!!俺は絶対に屈しない!!屈しないぞ!!」


「ほら、危ないでしょ。抵抗しないの!!」


足をばたつかせて最後の抵抗を試みる俺。

それを押さえつけようとするノエル。


「いーーやーーだーーーーー!!!」


と、そこで、ガチャリと部屋のドアが開くと間延びした誰かの声が響いた。


「あらあら、ノエルったら何をしてるの??」


「あ、ママ!!」


視線を向けると、そこにはピンクブラウンの髪を後ろで一纏めにし、穏やかな微笑を浮かべた一人の美女。


その美女は俺と視線が合うと、穏やかに微笑みかけて来る。

なにこれ、母性100%?


「こんばんは、刀祢君。目が覚めたみたいで良かったわ」


「あ、はい・・・・・・」


そのあまりの包容力に思わず、呆けてしまう。

それに対し、美女は少し困った顔になった後、その頬に片手を当てて首を傾げながら部屋に入って来る。


「あらら、久しぶりで私の事忘れちゃったのかしら。

私は姫園彩乃(ひめぞのあやの)、ノエルの母親よ」


そうして名乗った女性はどう見ても20代にしか見えない。

出るところは出て引っ込むこところは引っ込んでいるわがままボディ。

その肌にはシミ一つない。


しかも、その上で――――


「また仲良くしてね、刀祢君」


何故か背中が大きく開いたニットのワンピースを着ていたのだ。

それは狂気的に扇情的な衣装。

特定の男性を殺すために作られた聖装。


ああ、もう素直に言おう!

彩乃さんは童貞を殺すセーターを着ていたのだ!!!


俺は必死の思いで視線を彩乃さんの顔だけに集中する。


ダメだ俺、下を見るな!!

下を見たら死んでしまうぞ!!

だって童貞を殺すセーターなんだから。


まさか、邪神に続いてこんな強敵まで現れるなんて!


そこでノエルから事情を聴き終えた彩乃さんが俺の顔の方に歩み寄って来る。

そして、俺の額をトンと小突くと、


「こら、ダメでしょ刀祢君。刀祢君は病み上がりなんだから無理をしちゃ。

大人しくノエルに任せておきなさい。

無理をするのはめっよ!!」


前かがみでそんなことをしてきたのだ。


そのせいでセーターを押し上げる双丘が左右に揺れてしまっている。


ダメだ目線が吸い込まれる!

抵抗が出来ない!?

おのれ、これがセーターの魔力か!?


「わかりましたか?」


「・・・・・・はい」


そうして理性を溶かされた俺は頷いてしまうのだった。

しばらくは更新時間はまちまちなのですが、将来的には決めていこうと思っています。よろしくお願いします!

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