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ルタとアイルとスウピカと

「あー、うん。ちょっと考えてたことがあったけど吹っ切れたよ」

「そっかよかった。成長したね、ルタさん」

「しいて言うなら、故郷の味が食べたくなったぐらいかな」

「同じ料理でも調味料買えただけでずいぶん変わるよね」

「そうよね。おいしいことはおいしいんだけど、ね」

 ルタは空になったグラタンの食器を見る。

「なら、僕はいったん帰るから買って来ようか」

「あれ、アイル君帰っちゃうの?」

「うん。やりたいことが見えたから」

「どんなこと?」

「ここじゃちょっと。夜にでも話そうか」

「わかった、今日でも大丈夫?」

「良いよ。なら今日の夜に」

 アイルは時計を見て、席を立つ。

「どうする?よかったら持っていくよ」

「一緒に行こうよ」

 ルタは久しぶりに会ったアイルとの時間を少しでも長く楽しもうとした。


「あら。アイル君ルタさん。おはよう」

「スウさん。おはようございます」

 トレー返却口に戻し終えたルタとアイルは、スウと鉢合わせた。

「おはようございます、スウさん。お久しぶりです」

「久しぶりだね、アイル君。こっちに来てたんだ」

「はい、自分を試したくなって」

「なにやってるの?今」

「リサーチってとこですかね」

 スウとアイルが会話をしているのを横にルタはトレーを返却口に置く。

(なんか難しい話をしてるような)

 目の前で会話しているスウとアイルに置いて行かれた気がするルタ。

(必死に追いつこうとしてたけど、まだまだだね)

 ルタは二人の会話が終わるのを待つ。待ち続けた。


「それじゃ、僕は行くから」

「またね。アイル君」

 会話を終えたアイルにルタは答え、見送った。

「アイル君。格好良くなってたね」

「そうかな?向こうで働いていたときと同じような」

「そうなの?」

「はい。ずっと一緒にいましたから」

「なら、これからもずっと一緒にいたらどう?」

「えーまだ私やりたいことあるし、アイル君も何かあるみたいだし」

「どんな?」

「アイル君やスウさんに追いつくことです。あとアイル君はいったん帰るって」

 ルタの言葉にスウは落ち着いた声で話す。

 自分より先を歩いているアイルやスウに追いつきたいと伝えるルタ。

「悠長なこと言ってると、誰かに奪われちゃうぞ」

「アイル君はものじゃ――」

「自分の心に素直にね。昨日と今日で顔つきは雲泥の差があるよ」

 ルタはスウに言われて少し戸惑う。

「そういうのはアイル君の気持ちが第一だと思います!」

「なら、私が聞いてみようか?」

 こうしてスウも、ルタとアイルの夕食に同行することになった。


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