表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴン・ドクター  作者: 西谷東
火竜の騎士
45/74

砂漠の別世界

砂嵐が去ったのか、驚くほど周囲は静かだった。


「二人とも、生きておるか?」


ラピスが砂嵐から守るため、広げていた羽を戻す。


「口の中がジャリジャリ……」


「服の中も砂だらけですわ」


助かりましたわ、と頭を下げるセノーテ。


「そう言えば、セトさんとアルドルは?」


近くで砂嵐巻き込まれたはずだが、姿が見えない。


「はぐれた?」


ククルが言うと


「あの砂嵐……一瞬の転移装置のようなものじゃ」


妾たちとは別の場所へ転移させられた可能性がある、とラピス。


「ククル、あれを見て」


セノーテの視線の先


「ひょっとして、ゲゼル神殿か」


正面の両脇にあるオベリスクは崩れているが、奥の神殿は崩壊をまぬがれている。


そして、周囲には豊富な水源。


「ここは、イグニス砂漠より暑くありませんわ」


まるで太陽の光が遮られるているよう、とセノーテ。


「おそらく、エーテルの壁の影響じゃの。薄っすらと視える。ここは砂漠にある別空間のようなものじゃ」


「別空間……ここの水、飲んでも平気か?」


うがいをしたい、とククルが言うと


「体に害はなさそうじゃ」


ラピスが答える。


「私も、服の中に入った砂を出したいですわ」


貴方は向こうの水場をつかいなさい、とセノーテ。


ククルは眉を寄せ


「たいしてアズールと変わらない絶壁……ぶっ」


怒ったセノーテが、平手打ち。


「やれやれ、乙女心が分かっておらぬ」


その様子を見て、ラピスが溜息をついた。












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ