竜騎士の成り立ち
「せいっ、はっ」
剣術稽古用の人形に、木刀を打ち込むククル。
その様子を見ていたステラが
「ククル君、がんばてますねぇ」
ステラが声を掛ける。
「仕方ねぇだろ、やんないとあのムキムキ教官が……」
お前、学生だったのかと続けるククルに
「私、これでも十七歳で上級生ですよぉ」
ステラが答える。
外見年齢、十二、三歳の少女が実は十七歳。
自分より、二歳も年上だったことに
(すげぇ、童顔なんだな)
ククルは、眉を寄せる。
「竜王騎士団には、専属の竜奏医師が居るんですけど実習の一環として上級生は騎士団の任務に参加することもあるんですよぉ」
前回の神獣討伐には、実習でマティア様に付くことになりました、とステラが言った。
「マティア様、素敵ですよね」
「え、まあ……強いとは思うけど」
オレが剣で戦いを挑んだところで絶対に勝てない、とククルは思う。
「ククル君は、竜騎士学科のメニューもこなしてるんですよね?」
ひょっとして、二刀流目指しちゃいますか? と面白そうに言うステラに
「……かつて竜と共に戦ったケツァルコアトル族は、竜奏医師であり竜騎士だった」
知り合いの話では、竜騎士と言うのは長い時が経って竜奏医師から分離した言葉だと教えてもらった、とククルは語る。
「まあ、つまりこれが竜奏医師正しい姿なんだが」
「ほえー、ククル君の知り合いって物知りですねぇ」
「見た目と違って、結構ジジイだし」
今じゃ見る影も無いと、ククルは肩を竦める。
「おーい、小僧」
ロスの声を聞いて
「ゲッ、ムキムキ教官」
顔を顰めるククル。
「今回の神獣討伐キャンプ、参加しろ」




