【13】 爽香、あれっ穿いてない?
朝6時。
由利のスマホの目覚ましアラームが
鳴り響いた。
最初に目を覚ましたのは、
ふかふかのベッドの上にいた爽香だった。
爽香「ん……あれ? ここどこ……?」
爽香「あ、そうか……ラブホで特訓したんだっけ……」
寝返りを打った瞬間、
太ももに擦れる布団の感触に違和感を覚えた。
手を腰にやってみる。
爽香(……あれ? 穿いてない。ショーツがない。えっ、なんであたし裸なの!?)
爽香(……こいつらの仕業!? まったく、本当に『淫乱の友』じゃない!!)
慌てて部屋を見回す。
薄暗い室内、床の上に
カーテンをグルグル巻きにした丹沢と由利が
転がっていた。
爽香(特訓を始めたのは覚えてるけど……最後どうなったんだっけ?)
アラームで目を覚ました由利が
モゾモゾと動き出し、
続いて丹沢も体を起こした。
爽香は布団を胸元まで引き上げ、
小声で問いかけた。
爽香「……まさかお二人、あたしに変なことしてないでしょうね?」
由利「何もしてない」
床から掠れた声が返ってきた。
爽香「あたし最後どうなったの? 全然覚えてないんだけど」
由利「気を失ったんだ」
爽香「じゃあ、なんであたし裸なの!?」
由利「濡れた水着のまま寝たら風邪ひくだろ」
爽香「……自分で脱いだ?」
由利「いや、脱がせた。真っ暗闇の中でな」
爽香「じゃあ、見てないの……?」
由利「見てない」
爽香「そう……」
隣で丹沢は目をつむったまま、
狸寝入りで聞いていた。
丹沢(あーあ……気まずい……)
丹沢は大きく伸びをして、
いま起きたフリをした。
丹沢「あ〜! 今何時!? 仕事行かなきゃ!」
由利「そうだ、出勤だ!」




